ひろちん。のBLOG

西日本と日本海側も油断してはいけない-地震。

あやかしの書き物

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泉鏡花大好き-ひろちんの-怪しい世界の書き物

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盂蘭盆会2015(8)

(7)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63522910.html
よりつづく

          ( 8 )

禿田と綾乃は瞬間移動で六道珍皇寺の閻魔堂に戻った。
事務局から、
「これから慰霊祭を行うので、今回の活動に参加したもの
は賽の河原に集合せよ、通行手形を忘れないように」

禿田が「賽の河原か、久しく行ってないな」
綾乃も「わたしも、あそこは薄暗くて好きじゃないわ」

二人が賽の河原に着くと、想像以上に大勢のひとが集まっ
ていた、千人以上いるだろう。
綾乃が「こんなにたくさんのひとが活動してたんだ」
禿田が「六道珍皇寺のメンバーは50人ほどだったよな」

桜井さんや冥界の関係者が壇上にあがり慰霊祭が行われた。
鐘がゴーンと鳴り、全員で黙祷。
そのあと全員が献花した。

六道珍皇寺に戻ると、桜井さんが「今回も休暇を出す、自
由につかってよろしい、以上、解散」

イカダに戻ると、綾乃と莉子が「やっと今年流行のビキニ
着て泳げるわ〜」とはしゃいでいる。
禿田もせっかくの南の海だからリゾート気分でくつろぎた
い。

ちなみに禿田たちの休暇は3日間、イカダの上とテントの
中の住居スペースだが、ここが一気にゴージャスになる、
リゾートホテル並みである。

また、休暇中は一般社会での時間は経過しない、普段忙し
いひとも問題なく休める。
さらに禿田のグループには莉子も一緒にいてよい。
男女の倫理も実社会ではないので自由となる。

イカダの上は立派で広い真っ白なデッキスペース。
居住スペースの居間もベッドールームも超豪華。
ついでに風呂は3人で入っても余裕の広さ。

禿田は悩んだ、
莉子という新妻がいるのに、綾乃さんもいる…、どうしよ
う、どうなるんだ。

(9)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63525342.html
につづく

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http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63511328.html

盂蘭盆会2015(7)

(6)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63521803.html
よりつづく

          ( 7 )

70年が経っているので海中に沈んだ兵士は骨も溶けて青い
海の一部となっている。

ところが眠ったままの英霊がときどきいる。
海上では何度か慰霊が行われていたはずだが、まだ三途の
川まで行かずに漂っているものがいる。
眠っているのを起こして聞いてみれば、「慰霊祭があった
ようだが俺は寝ていた、目が覚めたらみんないなくなって
いた」という。

「静かにこのまま寝ていさせてくれ」という霊魂も多い。
その気持ちも分かるような気がするが、これは冥界から
命じられた仕事である。
「落ち着くところに行ったらまた静かに眠れますから」
とお願いする。

急いでイカダの上から以前使った“三途の川-誘導セット”
を持ってきて精霊に巻きつける。
「外さないでくださいよ、これをつけていれば間もなく
三途の川の関係者が迎えに来ます、行くところへ行かない
とご家族も心配なさいますからね」
「なるほど、了解したでありますっ!」

一週間が経ったころ、なんと遺骨を見つけた。
船のなかの密閉された部分にあって、水は入っていたもの
の丈夫な軍靴を履いていたようで、足首の一部が残ってい
た、これは丁寧に調査・引き上げしなければならない。

禿田と綾乃が霊力を精一杯つかって、この遺骨と関係する
遺品を探した、靴や衣類の断片が残っていたのでそれも添
えて引き上げる。

もっとも、骨も遺品も禿田と綾乃だから判別できるものの
普通のひとには水にしか見えないレベルである。

霊魂は慰霊されてすでに別の場所に行っているようだ。
さて、身元は判明するだろうか。

そんなこんなで、3人ともクタクタに疲れて捜索期間の2
週間が終わった。
禿田「疲れたー」
綾乃「これからもこんな仕事があるならやだー」
莉子「遊びに来たのに、こんな激務の手伝いだなんて…」
禿田「事務局は何日か休みをくれるはずだけど」

東日本大震災の津波の後の捜索と三途の川への案内作業の
ときには、作業終了後、数日間の休暇がもらえた。

ところが、今回は事務局の桜井さんから
「すぐ帰って来い、今夜もうひとつしなくてはならないこ
とがある」
とメールが来た。
「えー」「なによ〜」「私は参加なの?」
ちなみに莉子は霊能力がないので参加しなくてもよい、イ
カダで待機せよとのこと。

(8)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63524144.html
につづく

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http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63511328.html

盂蘭盆会2015(6)

(5)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63520443.html
よりつづく

          ( 6 )

この状況を六道珍皇寺の亡者整理責任者の桜井さんに伝え
たら、
「ああ、レイテ沖では他のメンバーたちも大忙しだそうだ、
陸上のジャングルを捜索しているメンバーはもっと大変ら
しいぞ、本来なら土日は休みにしたいところだが、時間が
限られている、頑張ってくれ。
休みは作業が終わってから何日か与える、前回と同じだ」
とのこと。

3人揃って「はぁ〜」とため息。

夕食は小料理屋の女将の作った料理が“瞬間移動箱”で届い
ている。
美味いのはわかるが空腹が先である、ひたすら食う。
疲れているので、風呂も3人別々に軽くはいるだけ。

夜のベッドも、禿田が3つのうち真ん中で寝ることになっ
たものの、両手に花(妻と人妻)だと考える間もなく、3
人とも爆睡。

なかなか美味しいハナシはないものである。

翌日、
レイテ島沖であるから、太平洋戦争時の軍艦もたくさん
沈んでいる。
武蔵、山城、扶桑(戦艦)
瑞鶴(正規空母)
千代田、千歳瑞鳳(軽空母)
愛宕、麻耶、鈴谷、筑摩(重巡洋艦)
能代、多摩(軽巡洋艦)
山雲、満潮、朝雲、初月、秋月(駆逐艦)など。

禿田と綾乃が捜索している場所にも軍艦が沈んでいた、
巨大ではないので駆逐艦だろうか。
補給船なのか砲台の跡のない船も沈んでいた。

沈没した船は無闇にいじってはいけないので、そーっとド
アや窓から入ってなかを捜索する。

(7)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63522910.html
につづく

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http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63511328.html

盂蘭盆会2015(5)

(4)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63515080.html
よりつづく

          ( 5 )

整理係となった莉子のところに、禿田と綾乃は「ついている
砂のほうが大事だから」とか「この海水こぼさないでね」な
どとワケのわからない注文をつけて様々な物を引き上げてく
る。

禿田と綾乃は霊感があるから、どの部分にどういう意味があ
るのかわかっているのだが、莉子は一般人で霊感もないので
「え?は?はい…」と戸惑うばかりである。

さらに禿田が「独身で亡くなった霊の容器にはコレを付けて
くれ」とテントの中から絵馬のようなものを持ってきた。

この絵馬は“ムカサリ絵馬”と呼ばれる。
結婚出来ないまま亡くなったひとの霊を冥界で結婚させる力
がある。

悲しいことに戦死者のほとんどが独身の若者なのだ、それを
見越して禿田が取り寄せたという。
禿田もこの仕事は真剣に取り組んでいるのである。

何がどうなのかわからないものを整理してパソコンに入力す
るというのは困難を極める。
ほとんどのデータに『ふたりが水から上がったら確認するこ
と』と追記されている。

作業は午前中3時間〜昼休み〜午後3時間である。
夕方は逢魔が刻にあたるので、妖怪の邪魔が入る、危険であ
るので水には入らない。
捜索だけでなくて遊びでも水には入らない、脚を引っ張られ
たら困る。

夕方以降は莉子が禿田と綾乃に収集品の内容の確認をするこ
とになり、夕食をはさんで夜まで仕事である。

当日分の確認が終わったら、テントの中にある“瞬間移動箱”
に入れて、六道珍皇寺の閻魔堂地下の作業所に送る。
パソコンのデータは冥界経由の無線LANで瞬時に送られる。

禿田「このペースで2週間はキツイな」
綾乃「想定外の多さだわ、まあ東日本大震災の津波のあと
みたいにダメージの多い遺体を直接見なくて済むけどねぇ」
莉子「これなら診療所で仕事してたほうが…」
と三者三様に疲れてしまった。

参考:ムカサリ絵馬(ウィキペディア)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%e3%83%a0%e3%82%ab%e3%82%b5%e3%83%aa%e7%b5%b5%e9%a6%ac

(6)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63521803.html
につづく

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http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63511328.html

盂蘭盆会2015(4)

(3)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63513881.html
よりつづく

          ( 4 )

日よけのパラソルはあるのだがイカダの上は南の海の強い陽射
しが容赦なく照りつけている。
イカダの上での仕事となった莉子にももちろん“魔界的日焼け
止めクリーム”が支給されている。

それと…
やっぱりというか、莉子も綾乃もしっかりと今年流行のビキニ
を持ってきている。
莉子はビキニで、イカダの上を動き回っている。
「日よけのTシャツと短パン持ってきたけどいらないわ、この
“魔界的日焼け止めクリーム”は凄いわぁ」

さて、捜索の仕事の時は禿田はビキニの海パン、綾乃は競泳水
着である。
ふたりでザブンと海に飛び込み潜っていくと…、

激戦地のレイテ島沖である、ふたりの霊能力でも数えきれない
ほどの精霊の欠片がキラキラと輝いて沈んでいる。

沈んだ船や飛行機などにもたくさん寄り添って光っている。
「こりゃ、探すより、拾ってイカダにあげる方が大変だ」
「そうね、これだけ精霊がいるとは思わなかったわ」

ふたりは砂つぶや小石、粉のようになった所持品の欠片など
を集め始めた。

一方、イカダの上の莉子は、もらった“魔界的日焼け止めクリ
ーム”に興味津々である、皮膚科の開業医なのだから当然だ。
「帰ったら、これがどういう成分か調べなくちゃ、予防医学
は欠かせないものねー」と嬉しそう。

でもこの“魔界的日焼け止めクリーム”は普通の人間世界に戻
ったら煙のように消えてしまうのである、ここが異界である
ことを莉子は理解しきれていない。

しかしこんなこと考えてのんびりしていることは出来なかっ
た。
とにかく、禿田と綾乃が次から次へと収集物を運んでくるの
である。

ひとつひとつの収集物(砂・石・遺品など、霊の宿っている
欠片)とその収集データをふたりから聞き取って、パソコン
に整理して入力、番号をつけて専用の容器に入れる。
これが莉子の仕事である。

(5)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/63520443.html
につづく

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