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( 1 )
暑い_、
気温は35度を超えて体温レベルである。
禿田江郎は例年以上にフラフラ、今年も清水道の交番に
逃げ込んだが、そこで意識が消えた。
巡査が「禿田さんしっかり!」と119番をして病院に運
ばれた。
眼を覚ますと点滴中。
妻(事実婚)の篠田莉子が「熱中症ね、あなたは暑さに
弱いんだから注意しないと」と笑う。
綾乃さんも一緒にいて「禿田さん、閻魔堂の出勤時刻に
遅刻よ〜、ふふふ」
処置が終わって帰ってもいいということで、タクシーで
六道珍皇寺の閻魔堂へ。
「それじゃ、今日は顔合わせと打ち合わせだけして帰る
から」
と閻魔堂の地下に降りていく。
地下のオフィスは魔界空間なので篠田莉子は入れない。
篠田莉子からは禿田と綾乃の姿が徐々に薄くなっていく
ように見えた。
「なるほどー、普通じゃないわね〜」と納得して、閻魔
像に一礼して先に帰った。
オフィスまで来れば、通勤用の閻魔堂-自宅ドアが瞬間移
動出来る鈴を貸してもらえる、炎天下を通う必要はない。
さて今年の仕事。
認知症で行方不明のまま亡くなったひとの名簿整理。
輪廻振り分け事務所の所員でお盆前の亡者名簿整理の責
任者でもある桜井さんによると。
名前も住所もわからなくなった亡者は、おおむね亡くな
った場所か保護された施設か火葬場のあたりに漂ってい
るという。
(2)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/62981931.html
につづく
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http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/62980370.html
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