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音楽のプロデューサーというと、何か全体を仕切る役割のような雰囲
気がある。
歌や演奏はミュージシャンにまかせて、何をどうするか、その辺を決
めている感じではないだろうか。
テオ・マセロという人物はジャズの帝王だったマイルス・デイヴィス
のプロデューサーである(白人)
誰よりもマイルスの音楽を理解し、作り上げることの出来る人物であ
った…天才であった。有名作品のほとんどを手がけている。
プロデューサーといっても、我がままなマイルスであるし、ジャズの
世界だったのでほとんど副業である。
マイルスに「あーしろ、こーしろ」などと意見しても軽く無視される
だけ、マイルス以上のジャズを知るものなどいなかったのだから。
しかし我々の聴くマイルスの録音の多くは、テオ・マセロが録音テー
プを切り貼りしたものなのである。
写真は『ジャック・ジョンソン』というレコード。…1970年頃。
ジャック・ジョンソンはボクシングの黒人の伝説的英雄である。
このボクサーの映画の音楽をマイルスが頼まれた。
マイルスは大のボクシング好きなので、破格の安値で引き受けた。
そして、テオ・マセロに電話した。
「○△ドルお前にやる、頼むぜ。俺は明日からカリフォルニアに行か
なくちゃならん。」
…ニューヨークにいないという。
つまり、これ用に録音していないのである。
でもテオ・マセロはマイルスの意向をそれだけで理解した。
普通のサラリーマンだったテオ・マセロには○△ドルでも、いいアル
バイト?だったらしい。
早速、映画フィルムを見て、在庫の録音(マイルスはスタジオでかな
りの演奏を録音していたという)のテープを切っては細工して効果を
つけて貼り…映画用音楽を作ってしまった!?
そしてそれが、見事にマイルスの音楽なのである。テオ・マセロの影
は見えない、完璧な裏方の仕事である。
このテオ・マセロの編集は半端ではない、ほかのレコードでも、別の
コンサートのものや、場合によっては何年も前のものまで持ち出して
編集して仕上げている。
逆にテオ・マセロの了解のもとで、全く編集していないといわれるの
が、1975年の日本公演『アガルタ』と『パンゲア』である。
では、編集しなければどうなのか、…やはり堂々たるマイルスの音楽
である。
そのままでもよし、ズタズタに細切れにして-ひっくり返して-効果を
つけて-編集してもよし。
どちらも完全にマイルスの音楽になる。
ここがこの二人の凄いところである。
うーっ、それにしても“寒いっ!”
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