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先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。
1, = 凌霄花(のうぜんか) =
サルスベリ・ノウゼンカズラが眩しさを競い合つてる日陰なき道
2, = 大暑(たいしょ) =
宿題を溶かしたくなる大暑には太宰の闇も昼寝の枕
3, = 河童忌(かっぱき) =
ゆふぐれに冷やしきゅうりが食ひたしとカレンダーには河童忌がゐる
4, = 向日葵(ひまわり) =
モーツァルトの短調の底に向日葵の気配呼び込む三連音符
5, = 片蔭(かたかげ) =
片蔭の古道に汗を拭ひつつ古墳の緑膨らむ見たり
6, = 兜虫・甲虫(かぶとむし) =
古典的曲線背負ひ甲虫フラクタルなる幹を登りぬ
7, = 滝(たき) =
穏やかな菩提の滝の砂の色北山杉のざわめくなかに
・凌霄花(のうぜんか):晩夏の植物季語で単に「のうぜん」とも。枝先に橙黄色の花を数多く付けて樹木や壁を這い上るところから、これに「蔓」を添えて「のうぜんかずら」とも呼ばれる。
・大暑(たいしょ):二十四節気の一つ。暦の上では「暑中」に入って15日目。例年ならば晩夏の後半期を迎えて暑さの頂点に達する時季であるが、今年はまだ梅雨も明けず、その気配すら感じられない。
・河童忌(かっぱき):晩夏の行事季語。昭和二年のこの日に三十五歳で自ら命を絶った芥川龍之介の名作「河童」にちなむ忌日で「芥川忌」や俳号に基づく「我鬼忌」の別称傍題も。
・向日葵(ひまわり):晩夏の植物季語で「日車(ひぐるま)」「日輪草」などの別名傍題も。北米住民が種子を食用としていたのをスペイン人が持ち帰り普及させたもので、日本には江戸初期に中国経由で伝来した。
・片蔭(かたかげ):晩夏の天文季語で「片かげり」「夏蔭」などの傍題も。真夏の陽光が、家や樹木にさえぎられて道の片側にできる日陰。通行人はそこを選ぶようにして歩く。
・兜虫・甲虫(かぶとむし):三夏の生類季語。雄の成虫の持つ大きな角が兜の前立(まえだて)を思わせるところからこの名がある。ナラやクリなどの樹液を好んで集まる。最近は人工孵化による商品化も。
・滝(たき):三夏の地理季語で「瀑布」「滝風」「滝壷」などの傍題も。江戸期までは季語の扱いを受けず、そこから生まれる涼気を本意として夏の季語に定着したのは近代以の降のこと。
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