ひろちん。のBLOG

西日本と日本海側も油断してはいけない-地震。

短歌

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2005年3月から短歌をはじめました。ご意見、文法上の誤りがありましたらコメントいただければ幸いです。好きな歌人は水原紫苑さん。
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季語短歌19-5-20


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 若葉(わかば) =

 山間の木造校舎を膨らますオルガンの音にざわめく若葉


 2,  = 風薫る(かぜかおる) =

 デコルテの汗をそつと押さへたり風薫る午後の逢瀬の庭に


 3, = 木下闇(こしたやみ) =

 スコートを木下闇にていじつてる赤い顔したパートナーゐて


 4, = 翡翠(かわせみ) =

 翡翠は水の飛沫の色ととも女を追へりキャンプ場裏


 5, = 虎魚(おこぜ) =

 虎魚見る女子高生の唇は怖いものなく世界の無邪気


 6, = 青蔦(あおつた) =

 戦略の甘さに唸るひとたちに窓の青蔦 ざ・ざ・ざ・残念
 

 7, = ソーダ水(そーだすい) =

 アジア人みな集ひたる土産屋にグリーンの泡ソーダ水買ふ



・若葉(わかば):初夏の植物季語。この時季の木々の葉は、いっせいにみずみずしい緑に染まる。「柿若葉」「藤若葉」などの個別名を添えた傍題も多い。

・風薫(かぜかお)る:三夏の天文季語で「薫風(くんぷう)」の漢語傍題も。和歌の世界では花の香を運ぶ春風に用いる表現であったのが、連歌誹諧では爽やかな夏風を指すようになった。

・木下闇(こしたやみ):三夏の植物季語で「下闇」「青葉闇」「木暮(こぐれ)」などの傍題も。枝葉が生い茂った木の下が昼なお暗いさまを「闇」と表現したもの。夜分の詞ではない。

・翡翠(かわせみ):三夏の生類季語。「ひすい」の字音読み傍題も。湖沼や川辺などに棲み水中に飛び込んで小魚などを捕食する。どの季節にも見られるが水辺の縁で夏の季語に。

・虎魚(おこぜ):三夏の生類季語。傍題の「鬼虎魚(おにおこぜ)」を指すことが多い。背鰭に毒針を持ち奇怪な姿は漢字表記にも反映しているが、外観に反して肉は淡泊で美味。

・青蔦(あおつた):三夏の植物季語で「蔦茂る」「蔦青し」などの傍題も。蔦には、常緑の「冬蔦」と落葉する「夏蔦」があり、一般には後者を指す。壁面を覆って青々と茂る夏蔦は炎熱を防ぐ効果も。

・ソーダ水(すい):三夏の生活季語で「曹達水」の漢字表記や「炭酸水」の漢語傍題も。水に溶けた炭酸が泡となって弾けるさまが涼感を誘う。喫茶店や居酒屋には欠かせない基本飲料水。

季語短歌19-5-13


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 立夏(りっか) =

 透明な立夏の空の断面でワグナーチューバが始める悲劇


 2,  = 筍飯(たけのこめし) =

 仏壇に筍飯のレシピ訊くいもうとの指に宿る母あり


 3, = 水馬(あめんぼ) =

 雲の浮く水面を高く滑空し水馬は踏む大型ジェット機


 4, = 松落葉(まつおちば) =

 少年の紙飛行機が着地するやはらかき場所松落葉見ゆ


 5, = 草笛(くさぶえ) =

 川縁で彼女に習う草笛は息の音だけ詰襟きつく


 6, = レース =

 デコルテにレースの影がざわめいて日焼け止めクリームが劣勢
 

 7, = 母の日(ははのひ) =

 街中の古き墓地にも木漏れ日の降り来て肩を撫づる母の日



・立夏(りっか):二十四節気の一つで「夏立つ」「夏来たる」「今朝の夏」などの傍題も。本格的な暑さはまだ先のことながら、暦の上では今日から初夏に入る。

・筍飯(たけのこめし):初夏の生活季語。筍に油揚げや鶏肉などの具を加えて出汁で炊き込んだ飯には、その佳味と併せておかずを一緒に食べる利点ある。旬にあたるこの時季に欠かせない家庭料理の一つ。

・水馬(あめんぼ):三夏の生類季語で「あめんぼう」とも。この水生昆虫の長い中脚と後脚の先には油性を帯びた剛毛が生えているので、水面に浮かんだり滑走したりできる。

・松落葉(まつおちば):初夏の植物季語で「散松葉」「松葉散る」などの傍題も。マツは常緑樹であるが、晩春に「松の芯」と呼ばれる新芽を伸ばし、それと入れ換えるように古い葉を少しずつ落とす。

・草笛(くさぶえ):三夏の生活季語。巻いた草木の葉を唇に当てて笛のような音を出す自然玩具。息の強さやあて方で音色を変えながら一曲が吹けるようになるにはかなりの練習が必要。

・レース:三夏の生活季語。編み糸で透かし模様を作った布地や編み地。衣類だけでなく日傘やカーテンなどにも用いられる。年中あるものだが視覚的な清涼感は夏にふさわしい。

・母の日(ははのひ):初夏の生活季語。五月第二日曜日がこれにあたる。1908年にアメリカで母の愛に感謝を捧げる日として始まったのが、1913年に日本に導入され、戦後急速に一般化した。

季語短歌19-5-6


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 満天星の花(どうだんのはな) =

 満天星の花あふれたり古き道いにしへびとの足音の傍


 2,  = ボートレース =

 川縁のふたりをつつむ淡き音ボートレースのさざ波は来て


 3, = 風船(ふうせん) =

 神々の空へと向かふ風船が抱へる時代の軌跡しづけし


 4, = 春駒(はるこま) =

 朝ドラのヒロインが乗る春駒のすずやかなならむ人馬一体


 5, = どんたく =

 どんたくの観客の奥でもつ鍋の集合はじめるコラーゲン女子


 6, = 苗代(なわしろ) =

 苗代の畝に立ちたる農夫へと温き風あり里山の神
 

 7, = 端午(たんご) =

 エレベーターで手をふり返す幼子の端午の体温おばあちゃんに添う



・満天星の花(どうだんのはな):晩春の植物季語。「満天星」は、この木に付くアシビに似た数多の小花が満天の星を思わせるところに基づく熟字で「どうだんつつじ」が本来のの読みにあたる。

・ボートレース:晩春の生活季語。細長い手漕ぎボート(漕艇<そうてい>)により河川の直線コースで行われる水上競技。俳句では「競漕(きょうそう)」の漢語傍題を多く用いる。

・風船(ふうせん):三春の生活季語。傍題「ゴム風船」も、五色の紙を貼り合わせて作られる「紙風船」も、ともに明治期以降に生まれたもので、春の季語とされたのも近代以降のこと。

・春駒(はるごま・はるこま):晩春の生類季語で「若駒」「春の馬」などの傍題も。春の野に放たれて自由に過ごす馬の呼称。春先に産まれた仔馬や若駒の姿が目に付きやすい。

・どんたく:晩春の生活季語で「松囃子(まつばやし)」の別名傍題も。日曜日を意味するオランダ語 Zondag を語源とする博多の祭。黄金週間中に催され、全国から見物客が山をなして訪れる。

・苗代(なわしろ):晩春の地理季語で「苗代田」「苗田(なえだ)」「親田(おやだ)」などとも。春先に肥料を入れ種籾(たねもみ)を蒔いて稲苗を育てる田。それを「本田」に移し植える田植の時期も間近い。

・端午(たんご):初夏の生活季語。陰暦五月五日は五節句の一つで、邪気を払うヨモギを軒にさす中国の風習が伝わり、日本ではアヤメを用いたところから「菖蒲(あやめ)の節会」の呼び名も生まれた。

季語短歌19-4-29


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 菫(すみれ) =

 菫咲く畑の土手に寝転がり小学時代の夢へと入る


 2,  = 細螺(きさご・きしゃご) =

 懐かしき酒と細螺を味はへば磯辺に遊びしひとの遠けり


 3, = 望潮(しおまねき) =

 望潮じつとみつめる少女からつめたいといふ声はこぶ風


 4, = 芝桜(しばざくら) =

 青年が眩しいと言ふ眼差しよ土手一面に芝桜溢れ


 5, = 鯥五郎(むつごろう) =

 観世音菩薩のごとき深き目で吾の方へとムツゴロウ飛ぶ


 6, = ゴールデンウィーク =

 新キャベツ新じゃがいもを軽く切るゴールデンウィークのニュース聞きつつ
 

 7, = 開帳(かいちょう) =

 この次のご開帳には届かずも生の限りの手のひらがある



・菫(すみれ):三春の植物季語。類似種や近縁種が多いスミレ属の総称で個別種名のほか「菫草」「花菫」「菫野」などの傍題も。可憐な姿が好まれ万葉時代から親しまれてきた。

・細螺(きさご・きしゃご):三春の生類季語。巻貝の一種で厚く堅い殻を持ち「ながらみ貝」の別名で食用とされるが、かつてはその殻を少女の玩具としてオハジキにも用いた。

・望潮(しおまねき):三春の生類季語。スナガニ科の蟹で雄は片方が甲羅ほどもある大爪を持ち、春の干潮時に巣穴の傍でそれを振って求愛行動をする姿が潮を招くように見えるところからこの名が。

・芝桜(しばざくら):晩春の植物季語。葉が鳥の爪に似ているところから「花爪草(はなつめぐさ)」の別名も。地を這うように枝分かれして密生した小花の紫紅色は、桜の名にふさわしく花壇を彩る。

・鯥五郎(むつごろう):晩春の生類季語で有明海に多いハゼ科の海水魚。「むつ」の省略形で詠まれることもあるが、ムツ科にも同名の別魚がいてこちらは冬の季語にあたる。

・ゴールデンウィーク:晩春の生活季語で「黄金週間」の傍題も。今年は新天皇即位に「祝日法」を絡めて消費拡大を企む空前の十連休が到来する。

・開帳(かいちょう):厨子の扉を開いて安置した秘仏を参拝者に拝観させる仏事。気候の好いこの時季に行われることが多いところから三春の行事季語に。現地の「居開帳」と他地に出向く「出開帳」がある。

季語短歌19-4-22


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 梅若忌(うめわかき) =

 明け方に浚渫船の影もまたまぼろしとなる梅若忌なり


 2,  = 蓬(よもぎ) =

 OLがビル街駆けて行く老舗蓬餅はあと残り十個に


 3, = 春眠(しゅんみん) =

 生徒らは春眠を教室に持ち込んで一時間目も六時間目も


 4, = 春深し(はるふかし) =

 まぶしける障子の白さ春深し鳥の声さへすぐそこにあり


 5, = 桜餅(さくらもち) =

 家庭科の実習調理の若き手は形の違う桜餅並べ


 6, = 穀雨(こくう) =

 しっとり感穀雨に増していもうとは米津玄師を厨へ運ぶ
 

 7, = 雲丹(うに) =

 故郷の宵はひとりで雲丹を食み海の匂ひに頷いてゐる



・梅若忌(うめわかき):謡曲「隅田川」の哀話にもとづく晩春の生活季語。人買いに掠われこの川辺で病死した梅若を弔う日で、雨が降りやすいところから「梅若の涙雨」の慣用句も生まれ天文季語にも。

・蓬(よもぎ):三春の植物季語。新芽を食用とする「餅草」や灸の材料となる「もぐさ」をはじめ、荒廃したさまを表す「蓬生(よもぎふ)」の古語傍題や「蓬摘み」「蓬籠」の生活季語などにも広く用いられる。

・春眠(しゅんみん):三春の生活季語で「春の眠り」「春眠し」などとも。唐の孟浩然の詩「春眠暁を覚えず、処々蹄鳥を聴く」を典拠とする季語。快適な気候が戻ってきたこの季節は眠りから醒めにくくなる

・春深(はるふか)し:晩春の時候季語で「春闌(はるた)く」「春深む」などの傍題も。花も盛りを過ぎて汗ばむ日が多くなり、気候は次第に初夏の様相を呈してくる。

・桜餅(さくらもち):晩春の生活季語。関東風の薄焼皮と関西風の道明寺の二系統がある。前者の代表は長命寺のもので幕末に編まれた『嬉遊笑覧』(1830)に近年売り出された旨の記事が見える。

・穀雨(こくう):二十四節気の一つ。雨が百穀を潤して芽生えを促す意の名称とされる。今日から晩春の後半に入り初夏の間近いことを思わせる気候の日が続く。

・雲丹(うに):四季を問わず棲息するが食用となる卵巣の成熟期に捕獲するところから晩春の季語に。表記の「雲丹」は加工物、「海胆」「海栗」は生体に用いるとされるが厳密なものではない。


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