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「印象派と世紀末美術」の通り、19世紀後半のバラエティに富んだ様々な作品が展示されています。 良く言えば多様な画家の作品を楽しめる、悪く言えば一貫性がない。 もっとも、ルドンやリトグラフはこの美術館のこだわりっぽいし、個人的には楽しむことができてよかったです。 まず印象派のモネ、ルノワールらの作品が並びます。 モネはブログのアイコンにしているくらい好きなのですが、今回印象に残ったのはカミーユ・ピサロ《窓から見たエラニーの通り、ナナカマドの木》。 ナナカマドの実は鮮明な赤色ですが、それを印象派の眼でとらえるとこうなる、という絵。 意外にも赤い実が主張し過ぎてないのが印象的です。 続いてオディロン・ルドン。これは結構インパクト大です。 黒を基調にした暗い作風で、目玉や顔といったモティーフを寓意的に描いた連作を多く残しているようです。 観ていて、個人的にはエヴァを思い出しました。 特にここに挙げた1枚目《「夜」 堕天使はその時黒い翼を開いた》と2枚目《「夢のなかで」 悲しき上昇》は、旧劇場版のでっかいレイを彷彿とさせます。 また、この企画の大きな比重を占めるのがリトグラフや版画。中でもロートレックとヴァロットンの作品が豊富です。 これらからは、いわゆる「複製技術時代の芸術」の風味を存分に感じることができます。 これぞまさにこの展示のテーマ「近代への眼差し」ですよね。 例えばここに挙げたのはロートレック《メイ・ミルトン》ですが、このポスターは娼婦のプライドと哀愁がともに感じられると同時に、近代化していく都市で生き抜く人々のうちの一人として見ることもできるでしょう。 ヴァロットンの連作《息づく街パリ》は、行列をつくる人々、交通事故など産業革命を経て現れた「群衆」ならではの雰囲気をよく伝える。 こういう作品を世界史の教科書でも使えばいいんじゃないかな。 |
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2013年10月28日
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