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フリッツ・ライバーさんの短編集。主にSF作品が収録されていますが、多ジャンルで活躍されている作家さんのようです。読んでみて思ったのは、すごく知能の高い方なんじゃないかな・・・ということですね。ついていくのにちょっと大変でした。(@_@;)
でも、そんな中でも、『跳躍者の時空』と『「ハムレット」の四人の亡霊』は好きな作品です。『跳躍者の時空』は比較的硬い難しい文章を使い、大きくなったら人間になれると信じているキュートな子猫のお話を書くというミスマッチがなんともよかったです。ただ、子猫のガミッチは、ほんとに時空を跳躍したのか、自分でそう思っているだけなのか、肝心のところがハニーにはよくわかりませんでした。
また、『「ハムレット」の四人の亡霊』は、シェイクスピア劇専門の小劇団のお話でしたが、これはホラーなのかSFなのかミステリなのか最後まで読者にわからせないまま引っ張るのがとってもうまかったですね。ライバーさんは実際にシェイクスピア劇の俳優をしていたこともあるという異色の経歴で、その他の作品にもシェイクスピアのセリフの引用が多いようで、なかなか趣き深いです。
ただ、ライバーさん自身アルコール依存症の時期が長かったらしく、多くの作品にアルコール依存症の登場人物が出てきますし、また、登場人物が見る幻覚や妄想を非常にうまく執筆していて、他の追随を許さないレベルに達していると思いましたね。自分で経験しないとここまで書けないというか、症状が出ている最中にも執筆しているんじゃないかと思われるものもあり、なんとも迫力がありましたね・・・。
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「跳躍者の時空」だけ読むと、ガミッチは本当に超能力を持った天才子猫かとも思えちゃいますよね。他の作品を読むと作者が猫の行動を好きなように解釈しているだけ・・とわかってしまいますが、それぞれが独立した作品だと理解しておいたほうが楽しそうです。
2011/1/23(日) 午前 6:21
ハニーも猫を飼っていたことがあるので、著者の気持ちはよくわかります。「今、この猫は何を考えてこんな行動をとっているんだろう。」とよく思いましたからね。でも、それをおもしろい小説にできるかどうかは、また別の問題ですね〜。
2011/1/24(月) 午後 9:55