空閨残夢録

上層より下層へ中心より辺境へ表面より深淵へデカダンよりデラシネの戯言

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「Stalemate King 6, this is White Rook, over.」

「This is King 6 , roger, out. All right, that's it - let's get outta here ! 」


 

戦場のミンストレルこと夢の斥候はサンダース軍曹です♪



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 映画と音楽の結びつきはとても深いものだ。アメリカでは映画が音のでるトーキーになった1920年代の終わり頃から、ミュージカルが盛んに作られて人気を博すのだが、それははじめ舞台の音楽劇の関係者たちの物語を、劇場の舞台で描いていくものであったり、舞台のミュージカルを映画的に作り変えたようなものだったりした。

 エンターテイメントの映画の模範のようなミュージカル黄金期の『雨に唄えば』(1952)とか、社会問題を盛り込んだ新機軸の『ウエスト・サイド物語』(1961)のような、単なる夢物語ではなく現実的な社会性を描く作品も後に登場する。

 1965年の大ヒット作の『サウンド・オブ・ミュージック』も、ヨーロッパの自由主義者たちがナチスの迫害を逃れてアメリカにやってくるという歴史的に重要な一端を、エンターテイメントに盛り込んだ作品となっている。

 フランスでは1964年の『シェルブールの雨傘』もなかなかの傑作で、アメリカ風とは違う雰囲気をかもしだした恋物語で、セリフの全部にメロディをつけて囁くように歌うという情感のある演出が、シャンソンのお国柄をおしゃれに表した作品。

 さて、そこで『サウンド・オブ・ミュージック』なのだが、この作品あたりを頂点にミュージカル全盛期は衰退の気配をみせはじめる。音楽の流行はあきらかにロック系統へと大きく傾きはじめる。ジャズの時代もこのロック・ミュージックの勢いのなかで翳りをみせはじめてもいた。

 ジョン・コルトレーンが『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌である「私のお気に入り(my favorite things)」をカバーしているが、このコルトレーンの曲がボクのお気に入りでもある。

 「私のお気に入り(my favorite things)」はトラップ大佐の七人の子供たちが、雷を恐れて眠られないのを慰めて、マリア先生役のジュリー・アンドリュース歌っている。その歌詞は以下に・・・・・・


Raindrops on roses and whiskers on kittens,
bright copper kettles and warm wollen mittens,
brown paper packages tied up with strings,
these are a few of my favorite things.


薔薇の花びらの雫 子猫のおひげ
銅製のピカピカのやかん 暖かいウールの手袋
紐で結ばれた茶色い紙包み
それが私のお気に入り


Cream colored ponies and crisp apple strudels,
door bells and sleigh bells and schnitzel with noodles.
Wild geese that fly with the moon on their wings.
these are a few of my favorite things.


クリーム色の子馬 林檎のパリパリしたステュリューデル
ドアベル そりのベル 牛カツレツのパスタ添え
月夜を飛ぶ雁の群れ
それが私のお気に入り

Girls in a white dresses with blue satin sashes,
snowflakes that stay on my nose and eyelashes,
silver white winters that melt into springs,
these are a few of my favorite things.


白いドレスに青い飾り帯の女の子
私の鼻とまつげにつもる雪
白銀の冬が春に変わる頃
それが私のお気に入り


When the dog bites, when the bee stings,
when I'm feeling sad,
I simply remember my favorite things,
and then I don't feel so bad.


犬が噛んだり蜂が刺したり
悲しい気持ちになるときは
私はただ 自分のお気に入りを思い出す
そうすれば そんなにつらい気分じゃなくなる

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 この映画は第二次世界大戦がはじまる直前のオーストリアが舞台。ナチスの迫害を逃れてスイスに一家は亡命して映画は終るけれども、その後、実在のこの一家は、アメリカへ亡命しトラップ・ファミリー合唱団というグループで公演して大成功することになる。

 またジョン・コルトレーン(John Coltrane、1926〜1967年)は、アメリカノースカロライナ州生まれのモダンジャズのサックス奏者。テナー・サックスをメインとする。活動最初期はアルト・サックス、1960年代よりソプラノ・サックス、最晩年にはフルートの演奏も残した。

 活動時期は、1950年代のハード・バップの黄金時代から1960年代のモード・ジャズの時代、さらにフリー・ジャズの時代と、それぞれの時代に大きな足跡を残した。

 長い間、コルトレーンは無名のままで、第一線で活躍した期間が10年余りもあったが、自己の音楽に満足せずに絶えず前進を続けて、マイルス・デイヴィスと並ぶ20世紀のジャズ界の最大のカリスマと今ではなった大きな存在。


 ・・・・・・こちらホワイトルークでした!

脱出 / Deliverance

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「Stalemate King 6, this is White Rook, over.」

「This is King 6 , roger, out. All right, that's it - let's get outta here ! 」


 ・・・・・・戦場のミンストレルこと夢の斥候サンダース軍曹です ♪
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 ジョン・ブアマン監督の『脱出』(原題=Deliverance)は、ジョン・ヴォイト、バート・レイノルズ出演のバイオレンスなサスペンス・アドベンチャー作品で1972年の映画である。音楽を担当しているのはエリック・ワイズバーグとスティーヴ・マンデル。


 映画のストーリーは、アメリカ深南部ジョージア州のアトランタから来た4人の男(ジョン・ヴォイト、バート・レイノルズ、ロニー・コックス、ネッド・ビーティ)が、ジョージア州北部の山奥で、間もなくダム湖となって消えてしまう渓谷の急流をカヌーで下りながら、その失われる自然を楽しもうというところから始まる。


 サウスカロライナ州とジョージア州の州境であるチャットゥーガ川上流を目指す4人(映画では別の名前の河川名)に、川下りの過程で遭遇する不幸な事件と、人間に容赦ない川の激流と、自分たちは余所者でしかないその山岳地帯の閉鎖的で保守的なヒルビリーと呼ばれる人々たちからの「脱出」に命懸けとなる一種のサバイバル物語であり、また冒険とスリルを孕んだサスペンス劇。


 カヌーに乗り込んだ四人は、二人一組で二艘のカヌーで川を下る。途中一組が後続を待って岸に上がると、そこに二人の猟師が現れて、なんと驚くことにレイプされてしまうのだ。後続の二人が助けにくるが、一人の猟師を殺してしまう。


 そこで死んだ猟師を埋めて脱出するがバート・レイノルズは早々に大怪我をしてしまうし、ジョン・ヴォイトだって神経質な男で頼りにはならない。


 残る二人も、一人はネッド・ビーティ演じる弱虫でデブのオカマをほられた男と、もう一人はロニー・コックス演じるメガネを掛けたインテリ風で凡そアドベンチャーとは無縁な感じで、しかもすぐに溺死してしまう。この脱出劇にはヒーローは登場せずリアルで微弱な人間が大自然の渦に巻かれていく。


 しかしストーリーとは殆んど関係なく、この映画には大変に有名なシーンがある。そのシーンに於いてこそ、この作品は有名であると言っても過言では無いとう名シーンなのだ。


 それは、激流下りをスタートするにポイントとして立ち寄った山奥の集落で給油する。ロニー・コックスのギターと、その集落の少年のバンジョーとの掛け合いからなる、ブルーグラスの名曲『デュエリング・バンジョーズ』(Dueling banjos)のシーンなのだ。

  http://youtu.be/Qf3wrZ-M35Y

 ブルーグラス(Bluegrass music)は、アメリカのアパラチア南部に入植したスコッチ・アイリッシュ(現在の北アイルランド、アルスター地方にスコットランドから移住した人たち)の伝承音楽をベースにして1945年末、ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズにアール・スクラッグスが加わってから後に発展したアコースティック音楽のジャンル。


 北米大陸へ移住してきたアイルランド、スコットランド、イングランドなどのケルト系や、アングロ・サクソン系を中心とした西欧・北欧・東欧系の移民が持ち込んだ音楽、特にケルト音楽やヨーデル、ポルカなどがアパラチア山脈一帯やアメリカ北東部からアメリカ南部にかけての山岳丘陵地帯の農村などで様々な音楽の影響を受け、オールドタイム・ミュージックやヒルビリー・ミュージックと呼ばれるアメリカ民謡の基礎を形成している。


 この音楽が19世紀後半の鉄道網の発達、蓄音機の発明、20世紀前半のラジオの普及になどにともなって北米大陸全土に広まり、その伝統民謡的な部分を保ち続け1940年代にビル・モンロー等により確立された民謡スタイルの音楽をブルーグラスと呼び、逆に様々な音楽を取り入れ大衆音楽化して、変化し続けているタイプの音楽をカントリー・ミュージックと呼ばれている。

(詳しく知りたい方向きには斯様な映画もあるので参考にされたい。→http://youtu.be/9LAaHZsEG1s 『歌追い人』(原題:Songcatcher)は、2000年製作のアメリカ映画。アパラチア地方の音楽に魅了された学者を描く。)


 さて、バンジョーの少年は何らかの障害を持つように見える。視覚障害か、知的障害か、そこのところはちょっと解らないのだが、しかしバンジョーの腕前はもの凄い技術を持つ。ロニー・コックスのギターの簡単なフレーズに、最初はたどたどしく応酬する少年のバンジョー・・・・・・それを繰り返していくうちに、突然見事な掛け合いが始まる。


 この劇中序盤、少年のバンジョーとギターでの即興演奏「デュエリング・バンジョー」をはじめ全編がバンジョー、ギターによるカントリー・ミュージックのインストロメンタル。バンジョーの名手、エリック・ワイズバーグとギターのスティーヴ・マンデルの演奏で全18曲35分収録。映画のバイオレンス度と裏腹に、アコースティックによるカントリー・ミュージックのファンにも知られる名演が多く楽しめる作品でもあるのだ。
 


 ・・・・・・こちらホワイトルークでした!

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「Checkmate King 2, this is White Rook, over.」

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眠りの精はお菓子のピエロ♪・・・・・・夢の斥候はサンダース軍曹です!




 2010年公開の米国映画の『ランナウェイズ』(原題:The Runaways)は、1970年代後半に活動し、日本でも人気を博したガールズ・バンドの草分け的な女性ロック・バンドであるランナウェイズの伝記映画。

 この映画のオープニング映像で流れる最初の曲は、Sweeney Todd の『ロキシー・ローラー』、次の場面では『ルイジアナ・ママ』が店内でBGMで流れる。そしてタイトルとジョーン・ジェット役のクリスティン・スチュワートが、おこずかいをはたいて買ったレザー・スーツを着て馳走するシーンで、スージー・クワトロの『ワイルド・ワン』が流れるOP・・・・・・

 続いて場面はシェリー・カーリーが学園祭でデビット・ボウイのメイクをして口パクの『Lady Grinning Soul』を歌う?・・・・・・、デビット・ボウイの曲は敏腕レコード・プロデューサーのキム・フォーリーとジョーン・ジェットが金髪のボーカリストをスカウトする時に『レベル・レベル』が流れ、シェリーとキムとジョーンが出逢う最初のシーンでも流れる。

 その後は、ランナウェイズの曲と終幕でジョーン・ジェットの曲が中心となるが、途中でセックス・ピストルズの『プリティ・ヴェイカイト』なども挿入されている。この映画のオリジナル・サウンド・トラック盤の挿入曲は以下に・・・・・・

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〔アルバム収録曲〕

01. ロキシー・ローラー/ニック・ギルダー作
02. ザ・ワイルド・ワン/スージー・クアトロ
03. イッツ・ア・マンズ・マンズ・マンズ・ワールド/MC5
04. レベル・レベル/デヴィッド・ボウイ
05. チェリー・ボム/ダコタ・ファニング
06. ハリウッド/ザ・ランナウェイズ
07. カリフォルニア・パラダイス/ダコタ・ファニング
08. ユー・ドライブ・ミー・ワイルド/ザ・ランナウェイズ
09. クイーンズ・オブ・ノイズ/ダコタ・ファニング&クリステン・スチュワート
10. デッド・エンド・ジャスティス/クリステン・スチュワート&ダコタ・ファニング
11. アイ・ワナ・ビー・ユア・ドッグ/ザ・ストゥージズ
12. アイ・ワナ・ビー・ウェア・ザ・ボーイズ・アー(ライヴ)/ザ・ランナウェイズ
13. プリティ・ヴェイカント/セックス・ピストルズ
14. ドント・アビューズ・ミー/ジョーン・ジェット

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 もちろん映画ではサントラ盤の曲の他にペギー・リーとか、ロックンロールてんこ盛り状態である。

 さて、伝説のレコード・プロデューサーとして登場するキム・フォーリー曰くに、ランナウェイズはコンセプト・ロックの失敗例と映画の中で述べている。年頃の少女たちにショービジネスの世界でロックンロール魂で大人にすることは甚だ難しいことを感じる映画でもある。

 薬物依存症となるシェリー・カーリーはその後、双子の姉マリーと音楽活動を再開したり、映画などにも出演し演技を磨くが、再び薬物による使用で業界から消える。現在は薬物依存症の問題を抱える患者のカウンセラーをしているシェリーである。

 ジョーン・ジェットはランナウェイズの解散にともない英国へ渡りパンクの洗礼を受ける。そして帰国してから、ジョーン・ジェット&ブラック・ハーツを結成して全米でヒット曲をくりだすことになる。

 結論はとてもイカシタ映画に間違いない太鼓判!・・・・・・こちらホワイトルークでした!

 

ランナウェイズ

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「Checkmate King 2, this is White Rook, over.」

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ちちちちちちチェリーボム!ハローダディ!ハローマム!・・・斥候サンダース軍曹です!



 『ランナウェイズ』(原題:The Runaways)は、2010年公開の米国映画だが、1970年代後半に活動し、日本でも人気を博したガールズ・バンドの草分け的な女性ロック・バンドであるランナウェイズの伝記映画。

 ランナウェイズのボーカルのシェリー・カーリーはブロンドの15歳の少女、バンドの平均年齢は16歳、シェリーはコルセットにガーターベルトの殆んどは下着姿で歌うことで当時はセンセーショナルな話題となる。

 原作はシェリー・カーリーの自伝的回顧録の『ネオン・エンジェル』をもとに、監督はミュージック・ビデオでマリリン・マンソンやデビット・ボウイの作品を手掛けてきたフローリア・シジスモンディがあたる。

 さて、この映画は子役でカワイイ大好きなダコタ・ファニングちゃんが主演のシェリー・カーリーを演じるのだが、ランジュリーのステージ衣装を見てみたい気もするが、永遠に観たくもない気持ちで、とても矛盾した葛藤がココロにありつつも誘惑に負けてみてみました。

 でもでも観て見て正解で最高の作品でありましたが、ランナウェイズのギターリストのジョーン・ジェット役のクリスティン・スチュワートが最高の演技でダコタ・ファニングを超える存在感と、敏腕レコード・プロデューサーのキム・フォウリーの演技力にも圧倒されます。

 然るに、この映画はシェリーとジョーンとキムが拮抗するように銀幕に存在的な力を漲ぎらせますが、もう一人重要な人物としてシェリーの双子の姉の存在が大きい物語でもあります。

 知らなかったのですが、シェリー・カーリーは双子で姉にマリー・カーリーがおりまして、映画冒頭の場面でシェリーとマリーが町にくり出す処から始まる。路上に一滴の血が滴るが、それはシェリーの初潮の徴・・・・・・、マリーは自分のパンツをシェリーに穿かせて、トイレで化粧を施し、今宵はマリーの‘パパさん’の車で行楽に出かけるが、シェリーはオクテというよりも男には未だまだ関心は薄い。

 次の場面は衣料品店で黒髪の少女が男物のレザースーツを物色しているところに切り替わる。この少女はおこずかいを叩いて‘スージー・クワトロ’になるべくレザー・ファッションでロックン・ロール魂を手に入れに来たシーン・・・・・、ここでタイトルが出て、スージー・クワトロの『ワイルド・ワン』が流れると、ボクちんはもうウルウル状態で涙を浮かべて興奮してしまう。

 だってさ、だってだってガキの頃にスージー・クワトロにシビレっぱなしだったボクちゃんだもの、すぐにこの少女に感情移入してしまうのは、はなはなはな・・・・・・、この黒髪の少女はランナウェイズのリード・ギターのジョーン・ジェットで演ずるはクリスティン・スチュワートがジョーンにそっくりに見えるので驚く。

 お次の場面は、コタちゃん(どうでもイイけどボクはダコちゃんと呼んでいる)演じるシェリーが学園祭でデビット・ボウイのメイクで口パクの「Lady Grinning Soul」を披露するが、観客には殆んど顰蹙モノのステージ場面。

 実はシェリーが双子だったとはいざ知らず、最初は年の離れた姉妹と思って映画を見ていたが、双子の姉のほうがメイクするとシェリー・カーリーにそっくりなのが驚く。そして映画では双子の姉妹の家庭環境もさりげなく描かれている。

 シェリーのパパはアルコール依存症でママと離婚して家を追い出される。そんなママにシェリーは不満を感じていているが、ママは再婚を期にインドネシアに移住しようと娘たちに持ちかけるが、パパとお祖母ちゃんと暮らすことを選択する。

 このお祖母ちゃんの家に激写で有名な写真家である篠山紀信が下着姿のシェリーを激写する場面があり、フトドキ者と激写男をお祖母ちゃんが箒で叩く場面がある(笑)。

 さて物語はロックンロール、ドラッグ、セックスと当然の如く加速していくが、シェリーとジョーンのレズビアン場面、ジョーンの前でドラム担当のサンディーがフェラ・フォーセットメジャースを思い浮かべてシャワーでオナニーする場面、シェリーがドラックを求めて男にトイレで体を許す場面、ジョーンが気に入らない男のギターに放尿するシーンなどがあるが、何故かダーティーでもエロくもない姿が淡々とエピソードとして描かれている。

 やがてトレナーハウスで練習していたガールズ・バンドはメジャー・レーベルと契約して日本にも来日して成功を収めていくが、シェリーの大胆なランジェリー姿で国内では色物扱いされて、バンド内部は亀裂をはたし破綻していく。そしてシェリーは精神的に動揺し混乱してバンドから脱退してしまいドラックに溺れていくハメとなる。

 終幕の場面で健康を取り戻し雑貨店でアルバイトをするシェリーの姿が映しだされるが、このシーンではシェリーというよりは素のダコタ・ファニングそのものでとってもカワイイ・・・・・・、それはさておきアルバイトのお店にラジオが流れているが、その放送にゲストでジョーン・ジェットが出演していた。シェリーは思わず電話でラジオ局に電話をしてジョーンに挨拶をするが、この場面泣ける終幕。

 さてさて、この映画のミドコロは敏腕レコード・プロデューサーのキム・フォウリーがジョーン・ジェットと出逢い、ドラム担当のサンディの二人を磨きにかけるが、ヴォーカルに新たな顔を加えることを思いつきシェリーをスカウトする場面。

 そしてキムやジョーンの練習場所であるトレーナー・ハウスにオーディションへ訪れるシェリーはペギー・リーの『フィーバー』を歌うと言い出すが、他のバンド・メンバーから馬鹿にされてしまう。

 意外にもシェリーはデビット・ボウイは好きでも口パクでしか歌ったことはなく、ママの好きなペギー・リーの曲しか歌ったことはなかったのだ。そこで、機転を利かせてキムはジョーンのギターの力を借りて即興のシェリー用の歌を作ることにした。

 それが、あのランナウェイズの最初で最後のヒット曲『チェリー・ボム』である。さてさてさて、このあまりにも卑猥すぎる歌詞にシェリーはたじろぎ、歌えないと尻込みするが、ここがダコタ・ファニング演じるところの初々しさったらありゃしない!

 ここで歌詞を披露しようと思いましたがヤメテおきましょうネ・・・・・・、因みにチェリーボムとは、サクランボの大きさであるカンシャク玉である爆弾の事で、チェリーの隠語はバージンを表している。


 チチチチチチ・・・チェリーボム!ハローダディー!ハローマム!・・・・・・こちらホワイトルークでした!
 

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――― 斥候サンダース軍曹です! ―――


 フランスで1958年に公開されたルイ・マル監督の作品『恋人たち (Les Amants) 』はジャンヌ・モロー主演の映画である。黒白の映像ながら人妻ジャンヌと考古学者ベルナールの夜の密会場面は美しい愛の交歓を、ブラームスの「弦楽六重奏曲第一番変ロ長調op.18」の曲で見事な場面となって映し出されている。

 ブラームスは1860年にこの弦楽六重奏曲を作曲した。それはブラームス27歳の時に若々しくも情熱的な曲風を讃えた室内楽の名曲であった。この楽曲が映画の男と女の熱愛を高揚させて終幕を迎える。

 ジャンヌはブルゴーニュ地方にあるディジョン市の新聞社の社主アンリと結婚して8年を迎える。娘も一人いるが、夫が自分に無関心なことを口実にパリに住む幼なじみのマギーの家に頻繁に通う。そして、ラウルというマギーの友人と恋におちる。

 ジャンヌの夫はパリの街に遊びまわる妻を訝って、ディジョンの自邸にマギーやラウルを晩餐に招くように工作する。そして、晩餐の日にパリからの帰途にジャンヌのプジョーの車が故障して、通りがかりの青年ベルナールのシトロエンで自邸へ送ってもらうことになる。

 ベルナールは考古学者で、ジャンヌの夫アンリと意気投合し、晩餐に招かれ自邸に泊まることを勧められる。そんなベルナールは社交界の雰囲気を濃厚に発散するマギーやラウルとは気が合わなかった。アンリもベルナールと同じで晩餐はしらけて、その夜は最悪のものであった。

 ジャンヌはラウルに部屋へ誘われるが良識としてそれを断った。眠れぬジャンヌは月夜の庭へ出て寝酒を飲んでいると、ベルナールが現れて、二人は加速度に結ばれていく。そして、朝になると二人は逃亡する。ジャンヌは夫も娘も捨て、家を捨てて不安の旅にでる。しかし、ジャンヌは後悔しなかった。

 この映画のジャンヌ・モローの美しさといったら譬えようもない。しかし、自分は1960年に公開された『雨のしのび逢い (Moderat Cantbile)』のジャンヌ・モローの美しさを讃えたい。

 ボクには、マルグリット・デュラス原作の『雨のしのび逢い』という映画は、ルイ・マルの映画のアンチ・テーゼに観えてしまう。

 ガロンヌ川河口の町はボルドー近郊の小さな港町ブレにある鉄鋼会社夫人アンヌ・デパレート(ジャンヌ・モロー)は、一人息子を連れてピアノのレッスンのために町へ訪れていた。ピアノの教師はアンヌの息子にディアベリのソナチネを練習曲の題材として指導する。

 ピアノの練習としては、ディアベリの二流でツマンナイ作曲家の作品を押し付けられた子供はお気の毒で、子供もピアノの練習を相当に嫌がっている様子が冒頭の場面。

 おまけにタイトルにもなっている「モデラート・カンタービレ」の意味は?・・・・・・とピアノの先生からしつこく執拗に問い詰められる。

 音楽についてかなりの知識があるデュラスが、これほど執拗に「モデラート・カンタービレ」という言葉を繰り返していることには、この作品のテーマに深く関わっているのであろうが、なんせ邦題は雨なんか一滴も降らないのに『雨のしのび逢い』とは、いささか呆れてしまうしかないタイトルがつけられている。

 それはさておき、ここで「モデラート」というのは「穏やかに、普通に」といった意味。「カンタービレ」は「歌うように」といった意味。

 このモデラート・カンタービレと楽譜にある強弱記号と表情指定されたディアベリのソナチネは、映画の全篇にも流れ、映画を暗示的に支配するかのように物語りは進展する。

 その最初の不穏なる出来事が窓の外から女性の悲鳴として聴こえてくる。それは階下のカフェで情痴事件による殺人から展開していく。 

 モデラート・・・・・・音楽では「穏やかに」だが、「特に取り立てて何もなく」といった主人公の女性の生活の状態を示しているようでもある。そして、カンタービレ・・・・・・「歌うように」だが、こちらも主人公の女性の生活の状態を表しているようで、カンタービレを別の意味から解釈すると「楽しげに」「享楽的に」となる意味も含まれる。

 つまり「モデラート・カンタービレ」という表情指定は「享楽的で、取り立てて何も起こらない主人公の女性の生活」そのものの描写であり、人妻ジャンヌは事実、夫の自分に対する無関心、平凡な生活の不満、ブルジョワジーの欺瞞的な交際に嫌気がさしている。そのような生活がディアベリの音楽に収斂されている。

 アンヌはカフェの情痴殺人事件に異様な関心を示す。鉄鋼会社の工員が集まるその酒場でショーヴァン(ジャンポール・ベルモンド)と知り合って、この事件を契機に二人は度々逢瀬を重ねる。されど、経営者夫人とその労働者との関係は異質な関係として酒場の人々は、遠巻きに二人を見つめていた。

 アンヌは次第にショーヴァンに惹かれていく。そして、ショーヴァンと町を抜け出し、夫や子どもを捨てるべく覚悟をして恋を打ち明けるのだが、ショーヴァンは冷たくアンヌに、「あんたは死んだほうがいい」と突き放す言葉を述べる。

 映画のラストは冒頭の情痴事件で外から聴こえた女の悲鳴が、今ではその事件のあったカフェで、アンヌ自信が恋に破れて、現実を喪失した不安の底からのムンクの絵のような絶叫をもって終焉する。

 ヌーヴェルバーグの旗手としてルイ・マルは映画界に登場したが、いささか『恋人たち』のリアリズムに欠けた終幕の恋愛劇に、デュラスは男のロマンに一撃をくらわしたような作風で『雨のしのび逢い』を発表したような気がするでもない。

 ブラームスの「弦楽六重奏曲第一番」は映画を見事に情熱恋愛を奏でていたわけだが、ディアベリのソナチナをもって映画にしたディラスは、意図的に、ルイ・マルの『恋人たち』を意識して選んだ平凡な楽曲だったのではないだろうかと密かに感じている。

 『雨のしのび逢い』はディラスの1958年の小説であるが、映画は監督にピーター・ブルックがあたる。




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