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これも神様(霊)と人間が一緒に生きていた時代のお話。 第6章 さて地上では、人々がどんどん増えてきました。 その頃のことです。 霊の世界に住む者たちが、地上に住む美しい女を見そめ、それぞれ気に入った女を妻にしてしまったのです。 その有様を見て、神様が言いました。 「わたしの霊が人間のために汚されるのを放っておけない。 人間はすっかり悪に染まっている。 反省して、正しい道に戻れるように120年の猶予を与えよう。」 ところで、霊の世界の悪い者たちが人間の女との間に子供をもうけていたころ、またその後も、地上にはネフィリムという巨人がいました。 彼らは大へんな勇士で、今でもたくさんの伝説にうたわれています。 神様は、人間の悪が目もあてられないほどひどく、ますます悪くなっていく一方なのを知って、人間を造ったことを残念に思うのでした。 心がかきむしられるようなつらさです。 「せっかく造った人間だが、こうなった以上は一人残らず滅ぼすしかないな。 人間ばかりじゃない、動物もだ。 爬虫類も、それから鳥も。 いっそ何も造らなければよかったのだ。」 神様は悔やみました。 しかしノアは別でした。 彼だけは神様に喜ばれる生き方をしていたのです。 ここでノアのことを話しましょう。 そのころ地上に生きていた人のなかで、ただ一人ほんとうに正しい人が、ノアでした。 いつも、神様のおこころにかなう事をしようと心がけていたのです。 彼にはセム、ハム、ヤペテという三人の息子がいました。 一方、世界はどうでしょう。 どこでも犯罪は増えるばかりで、とどまる所を知りません。 神様の目から見ると、この世界は芯まで腐りきっていました。 どうにも手のつけられない状態です。 人類全体が罪にまみれ、どんどん堕落していくのを見て、神様はノアに言いました。 「わたしは人類を滅ぼすことにした。 人間のおかげで世界中が犯罪で満ちあふれてしまった。 だから、一人残らず滅ぼそうと思う。 ただ、おまえだけは助けてやろう。 いいか、樹脂の多い木で船を造り、タールで防水を施すのだ。 (後略)」 「リビングバイブル【旧新約】 新版」 いのちのことば社 より 『創世記』でアダムとエバの話に続くのがこの大洪水の話であるが、上記の前半部分は、旧約聖書の中で、かなりメチャクチャな部分だと思う。この前の第5章では、365歳のときに神に招かれて天上へ昇り、天使と一体になりながら七つの宇宙を旅したエノクについて言及されているが、彼の体験を記した『エノク書』は外典と見なされ聖書から外されている。 人類の起源について著述しようとすると、古い言い伝えの神話にたよらざるを得ず、神と人間の境界もあいまいで、多神教に近い世界観になりがちである。 上で、霊の世界に住む者(天使?)が人間の女との間に子供をもうけ、それを見た神が「わたしの霊が人間のために汚されるのを放っておけない...」とのたまう箇所は男尊女卑のたまものだろう。はたして天使と人間の合いの子がどんな子なのか興味深いが、書かれてはいない。続く、勇士であり巨人のネフィリムの話は前後の脈絡がなく全く唐突である。 エノクについての話を捨て去ったのと同様に、ネフィリムの話も切り去ればすっきりしたのだが、おそらく巨人伝説は洪水伝説とセットになって伝わっていたのだろう(『ニーベルングの指輪』参照)。 ノアも半分神様のような人で、950歳まで生きたと記されている。 |
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2007年10月29日
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