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8月15日(水)
バスで那智山を下ります。
那智山 11:05 → 那智駅 11:22
下界は晴れていて、時間はたっぷりある。
那智駅のひとつ手前の川関でバスを降りた。
那智駅の案内板
古道の道標、『右大へちみち、左志んぐうみち』 の道標を見たかったが、見つけられず通過してしまった。
海のそばの那智駅の近くに補陀落山寺(ふだらくさんじ)という寺がある。古いお寺で、世界遺産の一部。
補陀落山寺(ふだらくさんじ)
大昔に大陸から常世の国を目指して日本へ船で渡ってきた人がいた。彼らは仏教徒で、山で修業をすることにより悟りを開いて涅槃の境地に入ることを目指していた。その修業をする山が 『ふだら山』 だったので、滝があることが必要。那智山には立派な滝があるから、これこそは 『ふだら山』 。
ほかに関東にも『ふだらく山』がある。日光です。ここも立派な華厳の滝がある。山は男体山がある。これこそ目指していた山だということで、『二荒山』(ふたら山)と呼ばれた。それが後に『じこう山』とよまれ、さらに漢字を変えて『日光山』となった(1)。
修業をして悟りを開くという本来の仏教(小乗仏教)から時代が下ると、キリスト教やイスラム教の影響を受け、唯一の偉大な神(仏教では阿弥陀仏)を信じてその名をとなえれば、修業をしなくても誰でも極楽へ往生できるという信仰(大乗仏教)に変容した。逆に信仰しなければ地獄へ堕ちるという脅しもキリスト教やイスラム教と同じ。実のところ地獄は、天災に見舞われたり爆弾を投下される現世にはあっても、あの世には無い。
同時に、極楽というのが自分の心の持ちようではなくて、現在のこの場所以外のどこかに極楽浄土があるという迷信になり、ふだらく渡海もすでに大陸からの民が日本へ渡り達成していたはずなのに、補陀落山寺や那智の浜の宮から舟に乗って入水往生する人や、遺体を舟ごと海へ送るということが、現世での罪滅ぼしと極楽往生を願って行われた(2)。
(1) 日光二荒山神社 (2) 『熊野詣』 五来重, 講談社学術文庫
(蛇足)
『ふだら』という言葉にはエキゾチックな香りがある。
ギリシャ、ペルシャ、スリランカ、アスカ、カルカッタ、ジャカルタ、カラ、クダラ、フダラ。
中国由来というよりは、西域か東南アジアかどこかの、『常世(とこよ)の国』のことばでしょう。
9月16日追記
琉文21 年表 に下の記載がある。
「1260年 補陀落僧禅鑑、葦軽船で琉球に漂着、英祖王保護のもと極楽寺 (のち龍福寺) を創建」
鑑真により伝えられた仏教を、命がけで琉球王国へ逆輸入したような話。
昔の人はスケールが大きい。
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