|
レッサースレイブ湖を過ぎてアルバータ州上空を東へ。 国道2号線沿いに丸い Kimiwan Lake と、とがった Winagami Lake が見える。 整然と同じ大きさの四角形の畑地が広がる。トウモロコシ畑だろうか。 (写真は下の記事とは関係ありません) エネルギーについての続き。 水力発電所と揚水発電所 水力発電所は、落ちてくる水の勢い(水の位置エネルギー)を利用してタービンを回して発電しています。この水の位置エネルギーを集める方法としてダムがあります。ダムでは山の高いところで川をせき止めて水をため、この水を低いところへ落とし、そのときの水の勢いを利用します。 水力発電所は日本全国に約1500カ所ありますが、水力発電の発電量は全発電量の約12%しかありません。これは水力という自然の力を利用するため天気に左右されたり、日本ではほとんどが山の中にあるので、あまり大きな発電所がつくれないことによります。 一方、人があまり電気を使わない夜間に、その余った電気でポンプを動かし、下に落ちた水をもう一度ダムに戻して蓄えておき、必要に応じて再利用する発電所もあります。これは少しでも有効に水を電気に利用しようという方法です。このような発電所のことを揚水発電所といいます。 「アトム博士のマンガ講義」 住田健二監修,日本原子力文化振興財団 1990年3月発行 より 発電の方法にはお国柄が見られる。 広大な大地に水量豊富な大河が流れる国では 水力でたくさんの電気を作ることができる。 |
エネルギー
[ リスト | 詳細 ]
|
再び2002年の米国からの帰路、カナダ上空へ戻ります。 レッサースレイブ湖の東の端。 眼下には蛇行した川が見える。 (写真と以下の記事は関係ありません) エネルギーについての続き。 天然ガス 石油がとれる油田や、石炭がとれる炭田から自然に発生するガスのことを天然ガスといいます。しかし、残念ながらこの天然ガスも日本ではほとんど産出しません。 天然ガスはマイナス162℃で液体となり、体積も600分の1となるため、輸送などの取り扱いが便利です。この液体化した天然ガスのことを液化天然ガス(LNG)といい、日本ではこの状態で輸入することが多いのです。しかし、海外では長距離パイプで陸上輸送されることが多いようです。 また、LNGは、天然ガスを液体化する際に、硫黄や窒素を除去するため、環境に悪い影響を与える物質の発生する量は、石油や石炭にくらべて少ないといわれています。このため、最近の火力発電所では、石油や石炭の替りにLNGを使うところが多くなって います。 なお、天然ガスは、都市ガスとしても使われていますが、化学工業の原料としても使われます。 「アトム博士のマンガ講義」 住田健二監修,日本原子力文化振興財団1990年3月発行 より 日本は資源が少ないが使用量は多いので、輸入に頼らざるをえない。 天然ガスも結局ほとんどは燃やして炭酸ガスとなるので、上記の 約2000万トン/年が炭酸ガス増加に寄与していると思われる。 |
|
カナダ上空から見る寒そうな湖。形と地図を見比べると、どうやらアルバータ州真ん中辺にあるレッサー・スレイブ湖(Lesser Slave Lake)。 エネルギーについての続き。(写真と記事は関係ありません) 石油 石油からつくられるものには、ガソリン、灯油、重油など燃料として使うもの以外に、すべりをよくするための潤滑油やナイロンなどの石油化学製品など多くの製品があり、非常に広い用途があります。しかし、石油は、その量に限りがあると考えなければなりません。今のような使い方をしていると、数十年後には石油は大変高価な貴重品になると心配する意見が多いのです。石油はできる限り節約し、有効に使わなければならない大切な資源なのです。 日本では、ほとんど石油がとれないため、そのほとんどを外国からの輸入に頼っています。日本全体では大変な量の石油が消費されるのですが、その石油の多くは、中近東のペルシャ湾地域で産出され、海上をタンカーで運ばれてきます。万一、この輸入に困難を生じたときに備えて、日本では2〜3ヶ月分の消費量を常に備蓄しています。 「アトム博士のマンガ講義」 住田健二監修,日本原子力文化振興財団1990年3月発行 より引き続き、17年前のテキストからの引用です。 「2002 デーブック オブ ザ ワールド」二宮書店 による
1997年のデータです。 |
|
雲が縞模様になって途切れると、湖の端っこが見えてきた。カナダ上空。 (写真と記事は関係ありません) エネルギーについての続き。 化石燃料 何億年前の動物や植物の骨や葉の形が、そのまま残っているようなものを化石といいます。また、動物や植物の死骸がたまって、その上に土などがつもり、何億年という年月がたつと、よく燃える物質に変わります。このようにしてできた燃料を化石燃料といいます。その個体状のものが石炭、液体状のものが石油です。 化石燃料はよく燃える、すなわち人類が利用しやすい化学的エネルギー源であり、また、この化石燃料をうまく使うことで人間社会が発達してきました。しかし、化石燃料は、何億年もかかって自然の中でできるものですから、その量に限りがあります。また、化石燃料を燃やすことにより、地球の環境に良くない物質が発生することも、考えなければならない問題です。 「アトム博士のマンガ講義」 住田健二監修,日本原子力文化振興財団1990年3月発行 による。 「2002 デーブック オブ ザ ワールド」二宮書店 による 最近、中国の産出量が増加して、アメリカを追い越した。 日本では、おじいちゃん・おばあちゃんの時代には、北海道の夕張や九州の三池でたくさん石炭を産出していて、「黒いダイヤ」と呼ばれて重宝されていたが、便利なものなので取りつくしてしまった。 当時ストーブは石炭、列車を牽く機関車も石炭を焚いていた。 今は石油が大変便利であるが、ひ孫の時代には残り少なくなって高価になり、日本ではもう使えなくなっているだろう。
乗用車はがまんできるとしても、私たちに食物を運んでくれるトラックは、その頃、何を燃料にして走っているだろうか? |
|
火曜日の朝、帰国するためにボルチモアからシカゴ・オヘア空港へと戻った。行きしデイヴィッドと出会った空港だが、帰り路は一人ぼっち。日本航空機が離陸すると、日本へ向って大圏コースを取るため北寄りに、カナダ上空を飛んで行く。眼下にはまっ平らで寒々とした景色が広がる。 日本に着くまで、時間はたっぷりある。その間、エネルギーについて考えてみようと思う。 (写真と記事は関係ありません) 世界のエネルギー事情 現在、世界で使われている全エネルギーの47%は石油、24%は石炭、17%は天然ガス、6%は水力、6%は原子力から、取り出されています。また、全エネルギーの76%は先進国で使われています。石油、石炭、天然ガスは、何億年もの昔から地球に蓄えられてたものですが、その量に限りがないわけではありません。いまのペースでこれらのエネルギー源を使っていくと、石油は40年、石炭は170年、天然ガスは60年くらいで無くなってしまうといわれています。 世界で使われる全エネルギーの量は、年々増え続け、特に開発途上国での使用が激増しそうです。そこで、技術の進んだ先進諸国では省エネルギーをすすめると同時に、原子力の利用をすすめる努力がなされています。また、太陽や風力など自然のエネルギーの研究開発も進められています。 「アトム博士のマンガ講義」 住田健二監修,日本原子力文化振興財団1990年3月発行 による。 今から17年前に書かれていた記事である。エネルギー資源の利用比率や、化石燃料の残年数は、現在どうなっているだろう? 「世界で使われる全エネルギーの量は、年々増え続け、特に開発途上国での使用が激増しそう」との予測は、全く当たっているのではないだろうか。 1999年の日本のデータでは、使用しているエネルギーのうち、52%は石油、17%は石炭、14%は天然ガス、4%は水力、13%は原子力となっている。総使用量2万3千ペタジュールは、1960年の約5倍である。(2002データブック 二宮書店 による) これまで日本がたどった道を、今、中国やインドがたどりつつある。 温暖化は当然起こるべくして起こった地球上の変化のごく一面にすぎない。問題は、人類が増えすぎて、かつ燃料をあまりにも急速に消費し続けているという、地球史上かつて無いアンバランスではないだろうか。
森林も、生き物の種類も、減少し続けている。 |




