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苦渋、受け入れか拒否か 原告きょう判断 B型肝炎訴訟、追加和解案
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20110502089.html
2011年5月2日(月)08:00
(産経新聞)
■政治決断期待できず
集団予防接種の注射器使い回しでB型肝炎ウイルスに感染したとして患者らが国を訴えている全国B型肝炎訴訟は、札幌地裁の追加和解案をめぐり、原告側が判断を迫られている。一律全員救済を求める原告には不満が残る内容だが、受け入れれば和解は基本合意に向かい、拒否なら先の見えない判決を求めることになる。期待を抱いていた「政治決断」が難しい中、原告団は2日に都内で代表者による会合を実施、“苦渋の決断”を行う。
◆発症から20年以上
「未曽有の震災のなか、病の苦しみを訴えるのは心が痛んだ。でも、今もつらい思いをしている仲間がいる。その思いで、ここまできた」。全国原告団の谷口三枝子代表(61)は、苦しい胸の内をこう話す。
札幌地裁が未発症者に50万円、発症者は症状に応じ最大3600万円を支払うなどとした最初の和解案を提示したのは今年1月11日。これで訴訟は全面解決へ向かうはずだった。
しかし、その後に原告団が争点としたのが、地裁が判断を棚上げしていた発症から20年以上経過した慢性肝炎患者の扱いだ。
国は加害行為から20年で損害賠償請求権が消滅する民法の「除斥期間」を主張。一方、原告は「発症から20年未満の患者が救済され、それより長く苦しんだ患者が救われないのはおかしい」として除斥にかからない患者と同額を求めた。
主張が平行線をたどる中、札幌地裁は4月19日、発症から20年以上経過し現在も治療中の慢性肝炎患者に300万円を支払うなどとする追加和解案を提示。国は先月25日、地裁に「受け入れ」の回答を行った。
◆「患者裏切った」
原告側の誤算は、除斥の壁を越えるために期待していた「政治決断」が得られなかったところにある。
過去に厚生労働省が関与した健康被害の訴訟で、除斥を乗り越えた案件の多くは、政治家の「政治決断」によるものだ。ハンセン病訴訟は平成13年に小泉純一郎首相(当時)が、薬害C型肝炎訴訟は19年に福田康夫首相(同)が、国側の主張を覆す形で、全員救済・一律救済の政治決断を行った。
B肝訴訟でも訴訟当初から政府に一律全員救済に向けた「政治決断」を要求。民主党はC肝訴訟の肝炎対策チームでB肝訴訟の患者救済も求めていただけに、原告の一人は「民主党政権に対する期待は大きかった」と振り返る。
しかし鳩山由紀夫前首相や菅直人首相に動く気配はなかった。
ある野党議員は「C肝を含め、民主も自民も訴訟を政争の具にし、都合のいいことを口にすることで、患者も国民も裏切った」と指摘する。
原告は、現在提訴していない被害者を含めた救済を行うため必要な特別財源を確保し、新たに基金を設置する特別措置法の成立まで、政府や与野党に救済を求めていく方針だ。
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