|
――奇妙な夢を見た。
今朝、目を覚まして起きてみると、完全に遅刻をしている時間だった。
遅刻なんてどころじゃない。
12時をも過ぎていて、昼を食べそこなうくらいのものだった。
――なんで、親は起こしてくれなかったのだろう?
――むしろ、なんで誰もいないのだろう?
場面転換は脈絡もなく起こる。
僕はそれを疑問に思わない。
夢の中にいる自覚もなかった。
高校に行くにはいつもスクールバスを使う。
朝のバスを乗り遅れると、学校へ行く手段はなくなる。
公共の交通機関の発達していない地域の学校へ行くため、自力ではいけない。
歩いていける距離でもない。
親の車に乗るしかないのに、誰もいない。
遅刻をしたことのない自分にとって、軽い絶望感が漂っていた。
そこから抜け出す手段は誰かに会って、解決するしかない。
そんな思い込みをしていた。
電話や携帯という考えは全くわいていなかった。
夢の中にいる僕は絶望感しか感じていなかった。
どうやって学校に行けばいいのか。
先生はどう思うのだろうか。
みんなはどう思うのだろうか。
そもそも、なんで誰にも会えないのだろうか。
ここはどこなんだろうか――。
目が覚めた僕は、しばらくわけが分からなかった。
夢が覚めた事実を飲み込めるまで、残り香のように漂う絶望感に少し酔っていた。
僕はやっと思いだした。
僕は高校生なんかではないことを。
今日は、時間にとらわれない日であることを。
大学生のまったりとした時間であることを。
初めてだったかもしれない。
夢の中の自分が、今の自分と年齢が異なることは。
不思議な、不思議な感覚だった。
|

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用



