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死ぬって怖い?
それってどんなこと?
わからないよ。

「宮」
「津森、嫌だ…こんなの現実なんかじゃないよ」
「現実だ」
「違う!!……違う」

これを、「そうだ」って言ってしまったら……
現実になってしまうから。

「現実を見ろ」
「だめだ」
「こんなところにいたの?」

女性の声が後ろから聞こえてくる。
この声は渚の声だった。
振り向けなかった。
涙で濡れた、この顔を見せられなかった。

「宮、こっちを向いてください。」
「兄さん」
「宮」

車椅子の音。
ゆっくり近づいてくる。
俺は、小さな子供のようにしゃがみ込んでしまった。
いやだった。
俺の泣き顔を見られるのは……
いつも、いつも、兄さんが俺が泣いたとき笑って……

「大丈夫だ。俺はここにいるよ」

そう、こうやって頭を撫でるんだ。

「っ……兄さん」
「まったく、宮は泣き虫だな」

仕方なさそうに俺の頭をそっと優しく撫でる。
その手で何回助けられたんだろうか。
優しい手を何回差しのべてくれたんだろうか。

「兄さん。ごめんなさい」
「……宮?」
「いつも、俺のためにありがとう」
「ちょっと、何を言っているんですか」
「早く気付いてあげられなくてごめん。本当は兄さんの方が泣きたかったのに、俺は気付いてあげられなかった。ごめん」

兄さんは黙っていた。

「兄さんは、ずっと泣いてなかった。入院しても一人でもずっと……なのに笑顔で俺の前ではいてくれて、俺はそれを見て安心していたんだ。兄さんの泣き顔……俺は見たことがなかった。強いから兄さんは強いから、そう思ってたんだ。」
「待ってください。俺は辛くもないし、悲しいと思ったことも……」
「あっただろ?」

津森が口を挟む。
兄さんは、続きを言わなかった。

「腕を見ればわかる。リストカット……ずいぶん長いことしていたみたいだな」

兄さんは俯いて何も言わなかった。
あっ、まただ。

「兄さんの、その顔は……泣きそうになっている顔」
「っ」

ぎゅっと握りこぶしをつくる。
当たってたんだ。

「いいえ。そんなことありません」
「作り笑顔しなくていいよ。もう、いいよ。兄さん、俺はもう強いからそんなことしなくていいんだ。俺は、もう兄さん無しでも生きていけるんだ。」

立ち上がって、兄さんを見つめた。

「そうですか。なら、俺はお役御免ですね」

あっ、また泣きそうになってる。
違う、俺が言いたかったのは、あの言葉……

「だから、兄さん……ありがとう。守ってくれて」

涙。
綺麗に零れ落ちる涙が俺の前で流れている。

「生まれてきてくれて、ありがとう」

そう、兄さんが生きていてくれて。
兄さんがこの世の存在として居てくれて、うれしい。

「……ば……ばか」

泣き顔。
やっと、泣けたんだ。
兄さんは、今やっと泣けたんだ。

「兄さん」
「これじゃ、俺……立場ないじゃんか」

もっと早く言うべきだった。

「うっ……っうぅ……」
「兄さん」

俺は優しく包み込むように兄さんを抱き寄せた。
兄さんは、子供のように泣いていた。
子供のころ、一度だけ思ったこと。
いつ兄さんは泣くんだろう。
そう、泣く暇なんてなかったんだよ。

「よかった。俺、ちゃんと言えて」
「宮……生まれてきてくれて……ありがとう」

そう、俺達は二人で一つ。
俺は双子の兄弟。
俺は思った。
この時、確かな絆ができたんだってね。

「ばか。また泣いちまうだろう!!」
「ふふ、泣いてください」

二人して、目を赤くして泣いていた。
そこで俺達の様子を見守ってくれている渚と津森。

「仲直りだな」
「そうね」
「ってか!喧嘩してないし!!」
「おぉ、ハモった」

四人で笑い会えた。
きっと俺は、この日を絶対忘れない絶対。

「ばか津森」
「なんだと、鈍感宮」
「うっせぇ」
「ぷっ……くく…」

こうやって、本当の笑顔を見るのも

「あっ」
「笑ってる」

久し振りで

「くくっ……まったく飽きないやつらだ」
「そういえば、その口調なに」
「兄さんの素」
「えぇ、光君そういう人だったんですかぁ」

素を出すのは、許している証。

「だからなんだ。俺は俺らしく生きようと思ってね」

そう、これから始まるんだ。
俺達は、まだ始まったばかりだから。

「そりゃ、悪そうな顔だな」
「だろ?」
「ふふ、でもそれって私たちに許してるってことだよね?」
「さぁ、どうだろうな」

これから、どんなことがあっても俺達はきっと壊れはしないよ。
だって、もう絆があるから。
兄さんの死があることが、現実だとしても俺は兄さんが死なないと信じてる。

閉じる コメント(5)

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ひろと言います。
辛いことがあっても、リストカットしたり、死んではいけません。
愛する人が悲しみますから。

2008/9/12(金) 午後 3:44 ひろ

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ひろさんへ>
コメントありがとうございます。この話しには自分の気持ちも重ねてますから、光君(主人公)の気持ちは私自身の気持ちでもあるんです。
私は、自殺願望やリスカの経験が何度もありました。今でもリスカは抜けません。
だけど、ほんの一言で人は助かるんだと思います。
愛する人なら尚更。

2008/9/13(土) 午前 2:20 [ 夜冬 ]

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3マンで買ってもらったけど女の前でチンチンさらけ出すの恥ずかしーな!(*ノ∀≦*)
けど指でシコシコされんのはめちゃくちゃ気持ちよかったぞ!!
おクチに出していいっつーから、咳き込むほどザ?メソ出してやったぜ♪(笑)

2010/3/4(木) 午前 8:35 [ シコシコされんの最高!! ]

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露出狂の俺にピッタリすぎるバイト発見( ̄▽ ̄;)

お小遣いくれるし
チOポ見せ放題だし


毎日最っっっっ高!!!!!!

2010/3/28(日) 午前 9:15 [ キタ俺の時代!!!!! ]

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35歳のオレが21歳の子と生セクースできたぜ!!
おまヌこに濃いーの中 出 しちゃったけど全然OKだったよ(笑)
しかも6万円ももらっちゃったし・・・最近の子ってホント大胆だな!!(゚∀゚*)

2010/4/5(月) 午前 1:28 [ 14歳も年下なのに(笑) ]


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