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多くの雇用主が従業員にコミッションを支払っている。しかし、コミッションはしばしば扱いにくい法的な質問を投げかける。 法的な問題を避けるため、カリフォルニアの雇用主は従業員にコミッションを支払う場合テクニカルな問題を理解しなければならない。
1、コミッションプランの定義
コミッションは通常、雇用主と従業員との契約。 カリフォルニアでは、コミッションはLabor Codeの下で「雇用主の製品やサービスの販売の見返りとして、金額や価値に比例して支払われる報酬」と定義されている。 コミッションは、従業員の販売額の割合を基礎とするのが通常。
典型的なコミッション例で言えば、すべての販売額の1パーセントをコミッションとして従業員に支払うかもしれないし、支払い方法は、会社が商品の支払いを受け取るまでコミッションを支払わないと言うかもしれない。
2、コミッションプランではないもの
ある商品の一定個数を作り終えた、アポイントメントの数をいくつ取ったか、いくつのプロセスを完了したか、等の報酬はコミッションではない。
ある人はこれをコミッションのようなプランで支払っているかもしれないが、これらは「出来高賃金」である。
コミッションプランはボーナスプランとも異なる。 コミッションと違って、ボーナスは特定の製品やサービスの価格や価値の割合に基づかない。ボーナスは、一定の販売目標に達するか、またはある製品の最小必要数を作る、等に基づいている。ボーナスは多くの場合販売に従事していない人々に支払うことがある。
3、いつコミッションを支払うか
一般的には、通常のスケジュール、つまり少なくとも1ヶ月に2回、従業員に支払わなければならない。 しかしながら、コミッション計算は従業員と雇用主との契約に基づいており、契約内容によっては、販売や取引が発生しても雇用主はコミッションの金額を計算することができない場合もある。
例えば、契約では、請求額を受領、または商品の出荷終了後に従業員がコミッションを支払われるとなっていた場合、コミッションが合理的に計算出来る日に支払いをすべきである。もし、コミッションで働く従業員がNon-Exemptの場合は、最低賃金と時間外手当を1カ月に少なくとも2度支払わなければならない。
従業員の解雇や退職の場合
従業員の解雇や退職の際コミッションを支払いの義務についてよく聞かれる。一般に賃金は72時間以内に支払う義務がある。しかし退職後までコミッションの計算が出来ない状況の場合は出来るまで支払いは猶予される。
コミッションによっては販売条件が全て整い、確認が出来るまで計算することが出来ない場合もある。この場合雇用主は、全ての確認が出来次第、コミッションを従業員に支払う義務が発生する。もし支払わなかった場合はペナルティーを課せられる。
コミッションの契約によっては、従業員の退職後、30日間などの期限付きとし、それ以降のコミッションについては失効するものもある。また、サービス契約の場合は、従業員の退職後はサービスの提供が出来なくなるため、同様にコミッションは失効する。
コミッションの失効については明確にする
一般的に裁判では、コミッションの失効を良とはしない傾向がある。しかし、契約書が、明確に解りやすく記述されていて、お互いの期待に基づいた内容で、一方的なものでなく、法的に準じた内容であれば、執行は支持されるかもしれない。
また、コミッションの権利に必要なすべての販売条件を満たす前に従業員がやめた場合、契約に明確な記述があれば、コミッションの発生は失効となる可能性はあるが、これは小売業のように販売がすぐに成立する業種には適用されない。
従業員を解雇した場合、その従業員の業務遂行が途中で終了した場合のコミッションは、全額か比例配分の額を受領できる。解雇によるコミッションの支払いについては煩雑なケースもあり、支払いに関するどんな質問があっても問題ないよう、契約内容の言語は弁護士等との相談や見直しをすべきである。
コミッションの前払いはコミッションの前払いについてもよく聞かれることである。 従業員が得られ
るであろうと想定コミッションの額に対して前払いをする。 例えば、従業員に毎月2000ドルを前払いし、支払われるコミッションの額から前払いの額をマイナスし差額を支払う、あるいはもっと将来の期日に得られるであろうコミッションに対して前払いを継続する。
前払いは少なくとも最低賃金と同等以上、また、時間外手当が発生する場合はそれを含んだ金額を毎給料日に支払う。
ある設定された前払い契約があった場合、その前払い金額は基本給とみなされる、したがって、特定の契約がある場合を除いては、通常の基本給と同様、毎月2回の給料日に、契約に基づいた額が支払われる。
前払い金額は従業員との契約及び合理的な期間設定に基づいた管理及び清算と、規則的な一定期間を設定して清算すべきである。
支払いに値しないコミッションの控除
繰り返し聞かれる質問で、従業員の解雇または退職で、販売が完了していない、あるいは、コミッション支払い後に製品の返品があった場合、コミッションの保留、あるいは埋め合わせをすることができるか。
最近のカリフォルニア控訴裁判所のケースからこの問題について説明すると、 Steinhebel 対Los Angeles Times Communications LLCの論争では、裁判官は、返済の実行が出来ないコミッションの前払いは賃金でないと裁決、そして、状況や書面での契約によっては将来のコミッションに対して相殺できる、とした。
このケースは、従業員と雇用主との間に書面でコミッションに関する基本的合意があり、従業員は、最低賃金の時給と、前の賃金の期間までの販売結果に基づくコミッションの前払いを支払われるという契約であった。
しかし契約で、コミッションは少なくとも顧客の28日間の継続購読とLA Timesの承認が必要であった。もし顧客が1週間後に購読を中止したらコミッションを得られず、 LA Timesが購読を拒否、あるいは顧客が取り消したら、 コミッションは前払いから差し引かれた。
従業員グループはこのコミッションについてLA Timesが、以前に支払われたコミッションの額を前払いから差し引いたと苦情を申し立て会社を訴えた。
従業員側は、賃金から不法な控除や相殺はLabor Code 221に違反であるとした (セクション221は、以前に支払った賃金からはたとえ一部分でも徴収したり受け取るのは違法である、としている)。
控訴裁判所は、従業員の苦情に対して合意せず申し立てを却下した。 裁判官は、「雇用主は、販売条件が全て完了前であっても、従業員に前払いのコミッションを法的に支払うことは出来る。しかし、28日間が経過するまでは従業員がコミッションを受け取る権利は発生しないため、実際に稼いだことにはならない」と裁決した。さらに、「雇用主は、コミッションの前払いについての過剰分は将来の額から控除するのは合法である。 前払いは賃金ではなく、従業員が実際に稼いだ金額ではない、したがって、賃金の不法な控除でも「ぴんはね」でもない」と結論した。
雇用主の留意点
雇用主は、一般的に裁判官がコミッションの失効を含む契約を支持しないことを覚えていなければならないが、 従業員に容易に理解できるよう、わかり易く、明確な言葉での契約内容であれば、通常はコミッションの失効を強制するものではない。
コミッション契約については煩雑さもあるため、契約内容については十分な準備と顧問弁護士等のレビューを薦める。
過剰なコミッションを控除出来るよう留意すべき点
●少なくとも最低時給を支払う。
●雇用主と従業員双方がサインした明確でわかり易い契約書を作成する。
●コミッションの支払い期日、販売手続きの完了期日、稼いでいないコミッションの控除、等のプロセスについては正確な記述をする。
●コミッションの支払いについては最も妥当な時期を再確認する。
●従業員に対し、どのコミッションが支払われ、いつ何を控除されるか等の状況の理解と了承を書 面で行う。
●確認出来ない返品や、現金、商品の不足分等、ビジネス運営上の経費を従業員のコミッションから控除しない。
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