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教えることは教わることなり
公民館見学・校外学習特集②
 1人目の質問を聞いたこの私は愕然とした。自分の耳を疑った。それは隣の3組の男の子からの質問だった。『ベランダって何ですか?』
何ーっ、お前ら2時間もかけて何をまとめてたんだー?一日に何人ぐらい来るんですかとか、働いているのは何人ですかとか。まともな質問できんのか?いくら隣のクラスと言えども…、次第に憤りの感情が芽生え始めた。係の方は、苦笑いしながら丁寧に説明してくださった。しかし半ば顔を引きつらせながら。もう少しまともなことを質問できないのかと心の中でつぶやいていると、うちのクラスの女子が手を挙げた。
 それは社会科が大好きで、乗り物などにとても詳しいKさんだった。よし、いいぞ!待ってたぞ!君ならやれる!2時間かけて予習してきた成果を隣のクラスの担任に見せてやってくれ!
 私は大いなる期待をした。そしてそれから1分後、悲しいかな、全身からすうっと力が抜けていくのを力いっぱい感じていた。Kさんは真剣な顔つきでこう質問したのだった。『ホールって何ですか?』
おーい!うそだろー!そ・そんなこと、調べたいことに全然書いてなかったじゃん!ベランダの質問と全く変わりないじゃん!
 その時ほど、この子たちの〈不確実性〉を感じたことはなかった。さすがに係の方も絶句…。困ったらしく、説明に5分もかかったのは覚えている。しかし、Kさんの質問のショックからか、その後のことは良く覚えていない。ある意味、教師として貴重な体験をした1日となった。「ああ…元教師の回顧と悔悟なり」 

5/22発行 『見学・見学・見学の1週間』(遡ること約20年)
・先週は公民館見学を始めとして、校外学習と。見学に追われた、あわただしい1週間となりました。校外学習は、生憎の雨のために船の科学館と葛西臨海水族園に変更になりましたが、短い見学時間にも関わらず、興味を持って展示を見つめる視線に感心しました。帰りのバスの中に差し込む太陽の光が、なんとも憎らしく感じる午後となりました。
(先週の出来事) 公民館見学・校外学習特集①
16日 2時間目が終わり、子どもたちは中庭に集合した。整列が始まった瞬間、小雨が降ってきたので教室から傘を持ってくるように指示をしたが、持っていない児童がいたので、他の学年から借りるように伝えた。そして、我が4組は準備完了。ところが隣の3組は、傘を持って行こうという気配が全く見られない。担任の年配S先生曰く、『雨が降ってきたら4組に入れてもらうわ…』 そ、そんな無茶な!そりゃないだろうと説得して、結局3組も傘を用意していざ公民館へ。
 公民館に着くと係の方から『ホールの方で待っていてください。』と言われたので、指示通りホール前に移動した。そして、中はどんな感じかなぁと想像しながらドアを開けた。すると目に入ってきたのは、60才はとうに超えていると思われるお年寄りのペアが背筋をシャキッとした社交ダンスをしている姿だった。異様な雰囲気に浸っていると係の方が走って来て、『あ、すみません。こちらです。』と…。ホールは2つあり、説明が不十分だったようだ。
 しばらくして気分も少し落ち着き、ホールに整列が完了した。そして、いよいよ係の方から説明が始まった。冒頭の説明によると、その方は本校の教頭先生をされていた方らしい。30分後、説明が終わり、いよいよ質問の時間になった。子どもたちは調べたいことや聞きたいことを2時間以上もかけてノートにまとめていた。どんな質問が出てくるのか楽しみにしながら、1人目の質問を聞いたこの私は愕然とした。そして自分の耳を疑った。それは隣の3組の子どもからの質問だった…。(次回に続く)
         [あぁ、元教師の回顧と悔悟なり…]

5/8発行[遡ること約20年前]
・長い人は10日間。一般の会社でも一週間はあるというのに、暦通りのわずか3日間のゴールデンウィークというかブロンズウィークがあっという間に終わってしまいました。はっきり言って、連休の狭間の1 ・2・6日は児童の授業に対する集中力が欠如していたのは否めません。恥ずかしながら担任も同様。しからば、児童を始めとして社会全体の幸福のため、完全に一週間休めるようになればいいなぁと強く思う 今宵。さて、先週は新しい友達のW君が神奈川県の平塚から転入してきました。一日も早く仲良しになってもらいたいものです。 
(先週の出来事)
1日 担任が健康診断のため、2・3校時は自習となった。学校に戻ってクラスの 様子がどうだったのか学級委員に尋ねてみると、5名は注意を受けていたがほとんどの児童は静かに課題に取り組んでいたとのこと。3年生の始めということを考えると、良くやっていた方かもしれない。
  そう、担任は健康診断で心臓検診・血液検査・胃部検診を行った。例年なら1時間で終わるところが、今回は担当技師等の削減の影響を受けて2時間もかかってしまった。その上、胃部検診においてはバリウムを飲み込むのが苦手な先生が多く、かなり現場は手間取っていた。しかしながら、バリウムごときに屈しないこの担任。渡されたバリウムなんか一気飲み!そして検査技師にこう言われた。『いい飲みっぷりですね!』と。少し気分良く、してやったりの拙者でござる。
6日 3連休の後の登校日。さすがに遊び疲れた児童もかなり多く、表情に精彩がなかった。その上、どこかに出かけているのか、はたまた体調不良なのか、欠席児童が5名もいた。
 4時間目に行われた全校集会。生徒指導担当の先生が、先月の校長先生の「心の種」について話を始めた。『え〜、先月の全校集会で校長先生がお話ししたことを覚えていますか?』」(ハーイ) そして次に『廊下を走らないように、心に種をちゃんと蒔きましたか?』と尋ねると、先日質問してきたK君が担任の顔を見てポツリささやいた。『先生、俺の種、腐っちゃった…。』むむむ、これには担任も一本負け!!
[つづく]         
                    [あぁ、元教師の回顧と悔悟なり…]

体調を崩したせいかブログもご無沙汰気味に。そこで20年近く前の学級通信。初めて真面目に作った学級通信。ほぼ、最初で最後となった学級通信。定年となってどうにかデータ整理が進んだので、いざ公開へ!20年近く前の内容ですので悪しからず…。

(先週の出来事)
4/18 今年度初めての全校集会があった。校長先生からは、心にいろいろな種を         まこうというお話があった。真面目なK君が「先生、種って本当に心にまけるの?」と聞いてきたので、「そうだね、みんなの努力次第だよ…。」と苦し紛れに答えた。K君の「ふーん。」という反応はどんな気持ちだったのだろうか。
3時間目には第1回の朗読大会を行った。その結果、1位はTさんとなった。2位はSさん、3位はKさんだった。学習の時間はあまり多くなかったが、みんな良く練習していた。次回は他のみんなの頑張りにも期待したいところだ。
4/19日 発育測定があった。後ほど、「健康の記録」を通して発育状況について知らせることになっているが、今年から3年生以上は胸囲を測定しなくなった。聞くところによると、児童の心情を配慮してのことらしい。
そうなると、教師として腑に落ちないことが一つある。座高の存在だ。測定する意味がよくわからない。個人的なことを言わせていただくと、短足なのでいつも座高の記録は周りからからかわれる材料となっていた。児童の心情を配慮したら…、無くしてもいいんでないかい?                      つづく                               
            「あぁ…元教師の回顧と悔悟なり

声はやる気

5月も中旬を過ぎ、我が家近辺の小学校では運動会シーズンとなりました。流石に9月の熱さはほとんど夏の延長。近隣市町村を含めると、5月に運動会を実施する学校が70%を越えています。9月の運動会練習は、児童にとってほとんど体罰に近いものがあります。健康状態を考えたら、個人的にはやるべきではないと考えています。

運動会では競走を始めとして団体競技や表現・ダンスなどいろいろな見所がありますが、「応援」も運動会の成功を左右する大切な要素です。勝利を願って、必死の形相で喉から血が出ちゃうんじゃないかと思うほどの大声を出す子どもたちの姿は、まさにアマチュア精神の神髄です。しかし、指導をしても大声を出さない(出せない)児童も必ず存在します。そういう子どもたちは、挨拶でも歌声活動でも同様にわずかな声量です。また、共通して行動が消極的になりがちな面があります。性格も影響してくるとは思いますが、声を出すべき場面ではしっかりと頑張ってほしいというのが教師の願いです。

そんな時は「自発的なかけ声」について話をしました。
「よいしょ!」とか「それ!」とか柔道の選手が技をかける時に発する「おりぁ!」的な声など。何でそんなかけ声が出てくるんだろう?物を持ち上げる時には「よいしょ」と言うんですよ…なんて誰にも教わっていないのに。
かけ声が出てくるメカニズムを調べたことはありませんが、もしかすると声を出すことによって自分の持っている力以上のパワーを発揮したいという本能なのではないか。だから大きな声が出せるように頑張ってねという話を。
実際にフォーマルな場面で声が出せるようになってくると、少しずつ行動も積極的になってきます。声が小さいから積極的になれないという訳ではありません。しかし、自分の存在を示したり考えを伝えたりすることを考えると、声の大きさはとても大切です。声はやる気だー!  「あぁ…元教師の回顧と悔悟なり

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