米国 天然温泉(野湯)探検

米国には日本に負けず劣らず、たくさんの天然温泉が各地に自然湧出しています。探検記録を紹介します。
 北部のベーカー温泉からこの温泉に向かう。
 途中、どこかのモテルに泊まろうと宿屋を探したところが、高速沿いは皆満員。
 仕方なくエバーレットから2号線を東へと走りながら、どこかのモテルに泊まろうと入っていくが、これがことごとくダメ。
 なかには1分前についた客で満員というケースもあって、今日はよほどついていないと覚悟を決める。
 最後の望みのスカイコミッシュも満員であきらめがつく。

 ガソリンスタンドで食い物を買い、あとはどこで夜明けを待つことになった。
 はじめはガソリンスタンドのそばにしようと思ったが、犬が吠えるので、さらに奥へ進む。

 結局、レンジャーステーションの駐車場に止める。
 人がいたが、まあ、こんなところで問題は起きないだろうと、そのまま数時間の仮眠。
 結局、明るくなってから二人ともに眠くなり、出発したのは8時過ぎだった。

 奥へさらに10分ほど、見覚えのある鉄道をまたぐ橋を過ぎ、登り坂になったところで、右へ林道を入る。
 石がごろごろなうえに急坂で、初めてなら絶対にビビル道だが、実績に物を言わせて目標の送電線の鉄塔下にたどりつく。
 風呂にたどりついたのはここから20分弱だった。

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 風呂は3つ体制は変わりなかったが、風呂に敷き詰める青いビニールが新しい物に変わっていた。
 清潔そうではあるが、人工的な臭いは否めない。
 難しいところだ。
 客は二人。谷に向かって左上と下の風呂におり、メインの右上は空だった。
 結構なこと。

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 今回は風呂の横に泊まっている奴はいなかったが、風呂の東側にツエルトが見える。
 たどりつく手前の広場にもテントがあり、相変わらずの人気のようだった。

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 連れとゆっくりつかる。
 天気は上々だし、文句はない。
 風呂の温度も夏ということで、いささか熱い。
 連れは別の温い風呂へ移ったりして遊んでいる。

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 そのうち、テントの宿泊組が起き出して三々五々入ってくる。
 先客のおにいちゃんは以前横須賀にいたとかいう青年で、今日は朝早くシアトルから来たという。
 ここはやはり、シアトル圏内なのだな。
 1時間以上ゆっくりいても新たに来たのは家族連れの団体一組という静けさ。
 十分に楽しんだところで、下山を決めた。
(8月22日訪問)

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 前回と同じベストウエスタンに泊まり、翌日早朝でかけるつもりであったのが、なまけて昼近くになる。
 いつかきた道で迷うような所もない。
 国立公園のゲートを過ぎ、あとはどんどん入っていくだけ。
 どんづまりに近づくと前回よりも多くの車。
 全部で20台はいるか。
 温泉目当て以外の人も多いだろうから、たじろぐこともないだろうが、それでも、ちょっぴり心配になる。
 早く起きてくればよかった。

 天気はよく、暑くなりそうな日だ。
 周囲の針葉樹林は前回と何も変わらないが、夏の盛りで、どの樹木も精いっぱい太陽を吸収しておおきくなろうという雰囲気だった。
 5、6分おきに奥から帰ってくる客に出会う。
 これは本当に込んでいるのだろうな、と覚悟を決めて進む。

 途中、のろのろ歩いているカップルを追い抜いて進む。
 1時間半はかかると思っていたのに40分程度で到着する。
 広場を過ぎて右へテント場を分けると道は細くなり、まもなく橋が現れる。
 
 対岸へ渡ってから下流へ向きなおり、行く。
 最初、道ばたにリュックが置いてあるが、誰もいない。続いて左手下に温泉が見えるはずだったが、下草が伸びて道ぞいからは望めない。
 次に前回カップルがいた所へいくと、人が一組半。
 すでにどこの風呂が一番いいか知っているだけに、さらにずんずんと入っていく。
 ちょっと登った高みに前回通り風呂はあった。

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 風呂の上空には青空が広がる。
 前回来た時は北向きの良さはわからなかったが、この夏では太陽が直接差し込まないことが返って涼しく好ましい。
 早速ドボンと入浴する。
 誰もいない風呂に連れと二人。
 気分は最高。

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 湯は幾分熱い。
 でも、だから冬でも入れるのだろう。
 相変わらず、湯船の底にはカーペットが引いてある。
 これが返って問題なのだ。
 なんだか気持ち悪い。
 でも、おかげで尻は痛くならないが。
 かすかに硫黄臭がするが、湯自体は無色透明。

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 風呂よりも山側数メートルにある源泉からは、いつものようにドクドクと湯が湧き出している。
 周囲は針葉樹がほとんどで、前回来た10月と季節的な感覚は変わらない。
 快適なのだが、アブが数匹とんできてはこちらの裸を刺そうとする。
 これがチクリと痛くて風呂から体を出せない。
 だが、夏でさすがに長い間入っていられない。
 格闘のすえ、ほとんどを退治したが、ちょっと落ちつかない入浴になってしまった。

 風呂に入りだしてすぐに東洋人(日本人ではない)のおじさんが登ってきて、こちらが入っていることを知ると、かろうじて顔が見える距離からあとどれぐらいででるのか、と聞いている。
 なんだへんな奴だなと思いつつ、「あと1時間」と言ってやる。
 すると、下に再び消えていった。   

 そのあとも外人グループがやってきたが、これも、きびすを返して行ってしまう。
 つまらないなあ、少しは再び温泉コミュニケーションを楽しみたいと思うがままならない。
 1時間たってまだ風呂の中でねばっていると、また、あの東洋人が登ってきて「1時間たったぞ」と言いにきた。

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 どうやら自分たちだけでこの風呂を独占したいらしい。
 いかん奴だと思いながらも、体も十分温まったこともあり、出ることにする。
 オレと連れが風呂から出て、体を拭いている間も彼らは至近距離に近づいてこない。
 それでハハアとわかった。
 こちらが裸で入っていて、そうして、それに遠慮しているのだ。
 恥ずかしいというわけだ。
 こちらが、「一緒に入りましょうよ」と言っても首を振ったのはそういうことだったのだ。
 なんという恥ずかしがり屋。
 オレと連れは少し見習うべきか?
(8月20日再訪)

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 スペンス温泉からさらに4号を北上し、すぐに4号を右へ送って126号をとる。
 谷から大きく左手の山の上へ登っていく。
 やがて、右に林道376号が現れる。
 これを入っていく。

 すぐに道は砂利道となって、これをひたすら走る。
 相当とばして15分程度。
 ゆっくりだったら30分近いかもしれない。

 道がサンアトニオ川に接近してきたなあと思うと、やがて、右手の河原近くに下る道と、そのまままっすぐ奥へ伸びる道が現れる。
 これを右にとって下っていくと、川にかかる橋のたもとに大きな駐車場がある。
 20台はとまれそうな規模。
 今日は5、6台がとまっていた。
 車も渡れそうな橋を渡って対岸へ。

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 道路は右(下流)へと伸びていくが、すぐにゲートがあって、行き止まり。
 一方、人の往来が相当あるらしい踏み跡が山の上の方へまっすぐに伸びていく。
 その左脇に看板がたつ。
 そこには温泉に入るのは禁止、利用したら罰金100ドルとある。

 これはだめなのかな、と思いつつ、それでも入らなければ罰金はないだろうし、見に行くぐらいいいだろうとまっすぐに登っていく。
 芝生が尽きて林に入ること、道は右の方へ巻き気味に登っていくようになる。
 やがて、木の葉ごしに人影が見えてくる。
 
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 たくさんいるではないか。
 ちょうど、風呂から出たばかりの一団がいる。
 まさにショーツをはいたばかりの若い女性もいる。

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 谷に向かった斜面にちょうど10人は入れるだろう風呂がある。
 山側にコンクリート製のボックスがあって、その中から湯が湧いているようで、ボックスから伸びてきた3本のパイプから勢いよく湯がほとばしりでる。
 すごい水量。
 これまでに随分、温泉を見てきたが、これは特筆すべき水量だ。
 文句ない。

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 ゆえに水は完璧にきれいだ。
 だが、風呂の右手に立つ看板には湯に含まれる成分ゆえに大量に吸い込むと体に毒、注意とある。
 おそらく亜硫酸ガスなのだろうが、硫黄臭はない。

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 一団が帰ると、残るは連れとオレ、それに男女のカップル2組だけになった。
 そのカップルの片割れの女性はなぜか裸にならずに、コンクリート箱の隅に腰かけるだけだった。
 やたらとデブという感じだったので、恥ずかしいのだろうか。

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 ここは本当に楽園。
 湯加減は夏にしてはいささか熱いが、涼しくなれば文句ない温度だろう。
 何故、ここを立ち入り禁止とするのか、やはり、事故でもあったのだろうか。

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 駐車場から歩いて5分だが、看板などはなく、通でなければわからないところがいい。
(7月11日訪問)

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 温泉に行くための駐車場となっている広場には、なんと車が20台はとまっている。
 これは大混雑だ。
 対岸の高みにそれらしきものが見える。
 双眼鏡でのぞくと人が結構いて、しかも、服を着たまま見ている人さえいる。

 とにかく、行ってみようと対岸へ渡ろうとするが、どこが渡り口かわからず、しばし、苦労する。

 結局、駐車場の下流側の低い場所をめざしておりると、丸太の橋がかかっていて、温泉へいけるようになっている。

 のぼり切った大きな広場の下側に風呂がある。

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 2段になっている。
 下は4ー5人、上は10人は楽に入れる規模だ。
 上の風呂の山側の岩穴から湯が湧いているのだ。
 すごく澄んでいてとてもきれいな風呂だ。

 先着のヒスパニックの家族はGパンや短パンで入っていて裸になっていない。
 その婦人は上にTシャツも着ていて、驚く。

 一方、長髪のヒッピー風の客8ー10人はみな裸。
 中にその手の雰囲気ではない黒髪の美人がいる。
 
 温度は至ってちょうどいい。
 顔を湯でばしゃばしゃと洗ってすっきりすると、ヒッピーの一人が接近してきて、
 「顔を洗うのはエチケットで禁止」と言われてしまう。
 驚きました。
 でも、確かに風呂の水をいつまでも清潔にしておこうと思えばそうするのがいいのだろう。

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 風呂はひょうたん型。
 湯を岩でせき止めてあり、結構、深さもある。
 ヒッピーは1・5メートルもあるような木のホルンを使ってブーブーとまるで騒音を立ててうるさいことこのうえない。
 彼はそのうち、湯の湧き出している穴に向かってホルンを吹いて、その反響を楽しんでいる。
 それだけかと思っていたら、そのうち、演奏会の様相を呈してきた。
 各種の楽器が登場し、ついにはアンプとカセットデッキまで。
 このわけのわからない、民族音楽のような日本の音楽に影響されたような音楽を録音しているのだよ。
 笑ってしまう。   

 とにかく、うるさいのだが、ヒッピー関係者以外もその異様な雰囲気に圧倒されてか、聞き入ってしまう。
 当然、ヒッピーはますます悪のりすると言う次第だ。
 彼らはこの風呂の上部にある広場で毎日、野宿しているようで、薄汚い寝袋がいくつも並ぶ。
 
 温泉自体は清潔で、温度も最適で文句ないのだ。
 こんな輩が住み着いていなければ、最高なのに、と残念だった。
 そうこうしている間にも観客は増え続け、50人近くが風呂の周囲を取り囲む異常事態となり、我々は早々に退散したのであった。(7月11日訪問)

★ガイド本の解説
 標高は6000フィート。
 湧出場所の温度は106度(華氏)。
 水量が豊富なおかげで、風呂の湯は104度前後で年間を通して一定している。
 ここは一時営林署が木、金、土は水着着用、日、月、火、水は自由と定義したようだが、現在は一年中を通して、各自の自由となっている。

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 温泉への道はひどい荒れようで普通乗用車ではギリギリだった。
 できれば車高の高い車が望ましいようだ。

 リオグランデ川の谷の東側に広がる台地をいく。
 草原状の土地には点々と掘っ立小屋が並ぶ。
 貧しい地域を感じさせる。

 谷に近づくと広場がある。
 道はさらに南へと伸びて行くが、車1台とバイク1台がとまっている。
 4人かな。
 さっきのブラックロック温泉で会った男性によれば、今度の湯船はもっとせまいと聞いたので、やや不安が走る。

 道は緩く、緩く下っていく。
 もっと川に直角につくってくれてもいいようなものだ。なかなか下にたどり着けそうにない。
 炎天下、この道を戻ることを考えると憂うつになる。

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 やがて見えてくる。
 広いプールが見える。
 しかし、そこには人はいなくて右手前の陰からカップルが二人出てきた。
 二人ともに裸。
 そのまま、二人はちょっとの間、プールにつかり、それから川に入って無邪気に騒いでいる。

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 しかし、彼女の方は我々が下りきる前に垂れ気味の自分の尻が恥ずかしいのか、黒の水着を着込んでしまった。
 もう1組は上の方からは陰で見えなかった岩間の風呂でしっかりと抱き合っている。
 こちらも裸だ。

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 湯は何カ所も湧いている。
 川側から望むと山に向かって3カ所から湧き出ている。
 ちょうど中央に石垣を組んだ建物の跡があり、その石垣で囲まれたなかから主な湯が湧いている。
 
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 この建物の跡はガイドによれば、古い馬車道の駅だというが、そうだろうか。
 米国の多くの温泉がそうであるように、やはり、1960年代ごろに栄えたリゾートだったような気がする。
 これが3方に伸びているようにも見えるが土中に潜ってしまうので、わからない。

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 いずれにしろ、山に向かって一番右は上からも見えた大きな浅いプールに入っていく。
 中央は川際ぎりぎりの所にできた小さなプールに。
 ただし、どちらも水温はやや低めで、夏には快適な温水と感じるものの、冬はおそらく、無理だろう。
 ブラックロックで知り合った男性がこちらの風呂は小さいと言った理由はおそらく、一番左手以外は入れないという意味だったのだろう。

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 その冬でもOKという風呂は背中に3メートルほどの岩を背負い、まずは人が3人分入れる大きさの風呂がある。
 続いて、その風呂からあふれた、およびしみだした湯が川よりの次の風呂に流れ込む。
 同じことをもう一度繰り返して川へと入っていく。
 ただし、3つ目にもなるとやっぱり寒くて、岩に一番近い風呂がベストだ。
 そこにはカップルが裸でひしと抱き合っていて、はじめのうちは入れなかった。

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 ところが、この風呂はいささか下水のような臭いがする。
 季節は夏で外は相当暑く、むしろ、水量が豊富で幾分温い方がいいということになった。
 そうこうしているうちに次々と客が来る。
 中年連れのご婦人は緑の華やかなワンピースの水着を着込んで入っていたが、途中で上半分をはだけて、いわゆる下だけになってしまった。

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 特等席でひっついていたカップルは下流へと歩いていってしまった。
 そして、戻ってきてまたいちゃいちゃと。
 男性2人組は熱い狭い風呂の中、及び、周囲で静かに入浴している。

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 連れは最後に中央の風呂に専念する。
 こんなことをしている間にもリオグランデ川をラフターが続々と通過する。
 こちらに裸の男女が結構、寝転がっているのに気づいて見て見ぬふりをするかわいい女性も結構いる。
 まあ、人間、不思議なもので、自分が服を着て、ほかのことをしている時に他人の裸を見るのはちょっと違和感見たいなものがあるのだろう。

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 天気は快晴。
 暑いぐらいなので、温い湯が最高に心地よかった。
 みな、思い思いにこの楽園を楽しんでいる。
 広い分だけ自由にやれるところがいい。
(7月10日訪問)

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