ホツマのきらめき

四季折々の風景や花など、気ままな「ホツマワールド」です。

徳川園

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全51ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

ケダモノ(獣)の亡霊

イメージ 1

イメージ 2
写真は、「晩秋」の名残り。/(12/14)散歩途の徳川園で、ケータイ撮影。




「無条件従属」と「命奪う権限集中」明確に求めた「習近平」…蘇る個人独裁と恐怖政治の亡霊
clm1502050009-n1.jpg
中国河南省に立つ毛沢東像。毛沢東流政治の復活がしのび寄る (矢板明夫撮影)
 先月13日、習近平共産党総書記(国家主席)は党の規律検査委員会で「重要講話」を行った。その中で党内における「政治ルール」の重要性を強調し全党員に対し「ルールの厳守」を呼びかけた。そして19日、人民日報は論評で、習総書記の言う「政治ルール」の解説を行った。
 論評は冒頭から、故人である共産党古参幹部の黄克誠氏の話を取り上げた。黄氏は生前、抗日戦争時代に中国共産党が延安に本部を置いたときのことを次のように回顧したという。「当時、毛沢東主席は電報機の1台で全党全軍の指揮をとっていた。電報機の信号はすなわち毛主席と党中央の命令であり、全党全軍は無条件にそれに従った。疑う人は誰もいない。皆はただ、延安からの電信に従って行動するだけでした」と。
 論評は黄氏の回顧を紹介した上、「これこそはわが党の良い伝統である」と絶賛した。そして、「習総書記の語る政治ルールとは、まさに党の伝統から生まれたこのようなルールである」と結論づけたのである。
 つまり共産党中央委員会機関紙の人民日報は明確に、今の中国共産党の党員幹部に対し、かつて毛沢東の命令に無条件に従ったのと同じように、習総書記に対しても無条件に従うことを要求したのだ。習総書記自身が持ち出した「政治ルール」という言葉の真意は、結局そういうものであった。
 三十数年前、中国共産党はトウ小平の主導下で、毛沢東の個人独裁に対する反省から改革・開放の道を歩み始めた。それ以来、共産党は一党独裁を堅持しながらも党内における集団的指導体制の構築に力を入れてきた。
 しかし今、共産党の新しい指導者となった習氏は明らかに、トウ小平以来の集団的指導体制の伝統を破って、自分自身の絶対的な政治権威の樹立と毛沢東流の個人独裁の復活を図ろうとしている。
 毛沢東流政治の復活を思わせるもう一つの重大発言も最近、習氏の口から出た。先月20日、共産党政法(公安・司法)工作会議が北京で開かれたとき、習氏は「刀把子(刀のつか)」という恐ろしい言葉を持ち出して、国の「刀把子」は党がきちんと握っておくべきだと強調した。
 中国語の「刀把子」は直訳すれば「刀のつか」「刃物の柄」のことだが、公安・司法関連の会議で語られたこの言葉の意味は当然、「人の命を奪う権力・権限」を指している。本来なら、司法が法律に基づいて犯罪者の命を奪うような権限を、共産党の握る「刀把子」と例えるのはいかにも前近代的な恐ろしい発想であるが、実はそれも毛沢東の発明である。
 毛沢東は生前、まさにこの「刀把子」をしっかりと握って数百万人の国民の命を奪った。「刀把子」という言葉は、毛沢東時代の恐怖政治の代名詞でもあった。
 トウ小平の時代以来、共産党が「法治国家の建設」を唱え始めると、「刀把子」という言葉は完全に消え去り、江沢民政権や胡錦濤政権下ではまったくの死語となった。
 しかし今、習総書記はこの言葉を再び持ち出した。人の命を奪うような恐ろしい権力を、共産党という一政党によって握っておくべきだと公言してはばからなかった。もちろんその際、彼自身が毛沢東と同様、共産党の最高指導者として「刀把子」を自由に使える立場になるのである。
 このようにして、今の習総書記は、自分自身に対する無条件な服従を「全党全軍」に求める一方、国民の命を恣意(しい)的に奪う権限をも手に入れたいのである。毛沢東が死去してから39年、中国人民に多大な災いをもたらした個人独裁と恐怖政治の亡霊は再び、中国の大地で蘇(よみがえ)ろうとしている。共産党内の改革派や「開明派」の反応は未知数だが、このままでは、この国の未来は真っ暗である。
                  
【プロフィル】石平
 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。
関連ニュース
wor1501140028-n1.jpg
【スクープ最前線】習主席が進める“粛清”Xデー間近…日本政界にも飛び火か








「情緒」不安

イメージ 1

イメージ 2
写真は、「晩秋の名残り」。/(12/14)散歩途の徳川園で、ケータイ撮影。




「反日」と「情緒」が支配する 哀しき非民主国家『月刊正論』 2014年12月号
呉 善花(拓殖大学教授)

・・・続き
振り上げた拳がおろせぬ反日貫徹のジレンマ

ed2da5278ab9ea94971185788d2b6f03.jpg

 こうした情勢にあったから、起訴すれば韓国が国際的な批判にさらされるのは目に見えていた。にもかかわらず起訴はなされた。国際社会における国家の威信失墜を承知の上で起訴したと見るほかない。

 朴政権に何かの計画や戦略があったとは思えない。最初は、産経新聞に意地悪をすることで日本のメディアをうんざりさせ、韓国を怒らせればこんなリスクを負うことになると、事実をもって思い知らせようとしたものだろう。これだけでもジャーナリズムへのとんでもない圧力なのだが、起訴を当然とする世論が国内に高まり、振り上げた拳が下ろせなくなってしまったのだ。なぜ下ろせないのか。出発時点から強固な反日姿勢を取り続けてきた「反日貫徹が最大の目玉」の大統領だからである。

 ここで拳を下ろせば、「朴大統領は反日から退却した」と見なされ、政権支持率の急落が避けられない。朴政権は何よりもこれを恐れたのである。韓国の反日には右も左もない。親日は売国以外のものではない。国民から反日の手を緩めたと思われたら最後、保革逆転が起こりかねない情勢にある。朴政権はそうした危うい勢力バランスの上に乗っている。大統領が国民の支持を失えば、側近がたちまち離反し、こぞって次期権力者の担ぎ出しへと乗り出していく。そうして孤立無援の状態に置かれるのは、韓国大統領の常である。

噂の深層はどうなのか

 朴槿恵氏が国会議員の補選に出馬し政界入りしたのは1998年である。鄭允会氏は以後ずっと朴槿恵氏の秘書室長を務め補佐官の役割を果たしてきたが、2004年に朴槿恵氏がハンナラ党代表最高委員に就任した際に辞している。鄭允会氏は朴槿恵氏より3歳年上で、秘書室長時代はもちろん、以後も朴槿恵氏を政治的にも個人的にも一貫して支え続けてきたことはよく知られている。

 鄭允会氏は青瓦台(大統領府)を動かすほどの権力をもつといわれるが、まさしくその一つの現れともいえる事件を、韓国の有力誌『時事ジャーナル』(2014年3月19日号)が報道している。その内容は日本の週刊誌でも紹介された。

 『時事ジャーナル』によれば、鄭允会氏の指示で、青瓦台が1カ月に渡って朴槿恵大統領と仲違いした弟・朴志晩氏を尾行していたという。朴志晩氏が尾行者を捕らえて詰問したところ、鄭允会氏の指示で行なったと自白したということだ。同誌は鄭允会氏が青瓦台の人事に深く介入しているとも伝えている。続いて6月20日号では、鄭允会氏が自分の娘を乗馬競技の韓国代表にゴリ押ししたと報じている(週刊現代2014年8月30日号記事より)。

 7月18日に、朝鮮日報の崔普植記者が、問題の記者コラムで「朴槿恵氏と鄭允会氏の密会」をほのめかしたところには、こうした背景があったのである。コラムでは「男女の関係」といった取り上げ方をして人目を引いたのだが、問題の本質はそこにあるのではない。鄭允会氏の青瓦台政務への関与にある。「朴大統領が鄭允会氏に操られているのではないか」と危惧する者は決して少なくないのである。

 鄭允会氏の元妻(本年5月突然離婚している)は、朴正煕政権時代に青瓦台で大いに権勢を振るった崔太敏牧師(1994年没)の娘(6回結婚した五番目の妻の子)である。崔太敏牧師は朴槿恵氏より40歳年上で、朴槿恵氏を公私に渡って支え続けた人物である。この二人の間にも低俗な噂が、以前からまことしやかに流されているのだが、ここでも問題は政治権力のあり方に深く関わっている。

No.2不在のまま止まぬ反日の到達点

0711232cd4cf0e179b556302d58af7dd.jpg

 朴正煕大統領時代、朴槿恵氏の母親陸英修が亡くなった後、大統領の娘朴槿恵氏は国家のファーストレディとして表舞台に登場した。その1975年5月、朴槿恵氏は崔太敏牧師が総裁を務める宗教団体・救国宣教団の名誉総裁に就任する。

 朴槿恵氏と崔太敏牧師は、救国宣教団を母体に救国奉仕団を組織し、巨大な政治的支持勢力を形成する。70年代末には会員数300万を擁したといわれる全国組織だったが、朴正煕が凶弾に倒れた後の軍事クーデター政権のとき、韓国軍保安司令部によって解体された。二人は他にも、セマウム(新しい心)奉仕団(1976年)、その後身としての槿花奉仕団(1989年)という陸英修の追慕を目的とする、実質的な政治支援団体を設立している。

 1979年の朴正煕の死後、朴槿恵氏は父親を引き継いで陸英修が設立した育英財団の理事長となる。財団顧問が崔太敏牧師である。そして1990年、妹の朴槿令氏と弟の朴志晩氏が連名で当時の盧泰愚大統領に宛て、「姉は崔太敏牧師に騙され操られている、姉を助けて欲しい」との主旨の嘆願書を送った。

 これが明るみに出て、一大スキャンダルにまで発展した結果、二人とも育英財団から手を引き一切の活動を停止したのである。そして朴槿恵氏は崔太敏牧師の死後に政界入りを果たし、今度は崔太敏牧師の娘婿の鄭允会氏と手を組んでいったのである。

 朴大統領の政治家生活は16年になるが、その間信頼を置く側近もナンバー2もいないままにやってきた。朴大統領が心の底から相談できるのは鄭允会氏しかいなかったのだろう。

 だからこそ噂が立ったのだが、韓国は「国家の尊厳=朴大統領個人の尊厳」とし、国家本来の威信を自ら国際的に貶めるに至った。これこそまさに売国ではないか。反日から出発し、反日を止めることができなくなったこと、その行き着いた先が今なのである。

「国民情緒法」という魔物がすむ韓国司法界

 今回の起訴で私が最も危惧するのは、韓国の司法界には国民情緒法という法の概念があることだ。国民情緒に合致するものなら、司法はあらゆる実定法に拘束されない判断を下せるという、民主国家にはあるまじき超法規の考え方である。韓国の新聞はこれを次のように説明している。

「これは手につかめる実体も、文字で記録された文件(ママ)もない。長期にわたって蓄積された慣習法でもない。だが国民情緒に合うという条件さえ満たせば、実定法に拘束されない不文律となっている。憲法上にも君臨する」(中央日報・日本語版2005年8月12日)

 この記事は「国民情緒法に引っかかると、いかなる形態であれ罰を受ける」として、国民情緒法が適用されたいくつかの例の一つに、「半世紀を超えた父親の親日などの問題で、国民情緒に背いた公職者は現職から退く『恥辱刑』を受けた」ケースを挙げている。

 たとえば「日帝強占下反民族行為真相糾明に関する特別法」に基づいて作成された「親日反民族行為者リスト」の公表によって、当人やその子孫の多くが、社会的な地位からの追放という事実上の処罰を受けている。また「親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」によって、多数の「親日反民族行為者とその子孫」の財産が国家の手で没収されている。

 これらの特別法は、韓国憲法で禁止する事後立法(実行のとき適法であった行為に対して後にそれを処罰する法律を制定すること)で制定されている。国民情緒法の適用なくしてはあり得ない法律だ。国民情緒法は「憲法上にも君臨する」のである。

 対馬の浮石寺から仏像が盗難された事件で盗品返還拒否を認めた大田地裁の判断、韓国駐在日本大使館前の慰安婦像設置、いずれも実定法に則る限りはできないことだ。

 日本の雑誌(『正論』2005年4月号)に「日本統治を評価する論考」を発表したとして、韓昇助高麗大学名誉教授はいっさいの「現職から退く『恥辱刑』を受けた」。

 評論家の金完燮氏は、120年も前に亡くなった李朝末期の王妃の所業を批判して、その子孫から名誉毀損で訴えられ有罪となっている。国民情緒法の強力な関与なしにはあり得ないことだ。

 私は日本国籍を取得してから、二度に渡って韓国入国拒否の処分を受けている。その理由は明らかではないが、二度目のときに当局から渡された送還指示書を読むと、私は「大韓民国の利益又は公共の安全を害する行動をするおそれがあると認めるだけの相当な理由がある者」(韓国出入国管理法第一一条第三項)として入国拒否されたと理解できる。

 私は政治活動すらしたことのない一介の言論人である。韓国が私の言論をもって私の入国を拒否したことは明らかだ。韓国憲法で保障する「言論の自由」は、当然ながら外国籍の者にも適用される。しかし、ここでも国民情緒法は「憲法上にも君臨する」のである。

 国民情緒法は国際条約上にも君臨する。日韓条約で請求権が失効しているにもかかわらず、戦時徴用で住金・三菱重工への賠償請求訴訟が起こされたのもそのためだ。一連の「従軍慰安婦」への賠償を求める動きもまたしかりである。

万能無敵で正義の味方気どりの国民情緒法

 このように、国民情緒法は対日本問題での適用が顕著である。なぜなのか。「反日心情=国民情緒」、つまり反日心情はあらゆる法を超えた民族の正義だという思想がそこにあるからだ。今回の起訴の根底に反日があり、実定法では無理な起訴であるのは明白だから、韓国司法が国民情緒法を適用する可能性は十分にある。それでは、国民情緒法はどのような流れから適用されるのだろうか。先の新聞記事は次のようにいっている。

「あいまいで抽象的な概念の国民情緒は、一部の市民団体と学者の意によって具体化される傾向を見せる。彼らが特定事案に対して正否を判断し、これを一部のメディアが後押しすれば、国民情緒法は“制定”される」(同前)

 とすればもはや条件は整っているのだ。加藤氏の出国禁止はさらに3カ月延長されて「公判準備期日」が11月13日となり、これが事実上の初公判となる。日本政府は韓国に対して加藤氏の出国禁止解除を強く要請し、世界に広く裁判の不法性を訴え、韓国に強力な国際的圧力をかけていかなくてはならない。韓国がそれにどれだけ耐えられるか、これに国民情緒がどう反応していくか、そこが勝負所になると思う。

f9bde345fc32562c5b9ef4b9b7a177ed.jpg

 呉善花(オ・ソンファ)
1956年、韓国生まれ。拓殖大学国際学部教授。大東文化大学卒業後、東京外国語大学大学院地域研究科修士課程修了。外語大大学院時代に発表した『スカートの風』がベストセラーに。また『攘夷の韓国 開国の日本』で第五回山本七平賞受賞。著書に『虚言と虚飾の国・韓国』など多数。







盗人に追い銭

イメージ 1

イメージ 2
写真は、晴れた日の「徳川園」にて昨年(12/14)、ケータイ撮影。



首相直属の「情報局」創設を望む          初代内閣安全保障室長・佐々淳行
clm1502020001-n1.jpg

 日本国民の願いも虚しく、最悪の事態となってしまった。日本政府の努力を多とするも無念である。「自己責任の原則」をすべての海外ボランティアは厳守しなければならなくなった。
 「イスラム国」とは、自称国家にして国家にあらず。テロリスト集団としてその宗教的なイスラム教における系譜も定かでない、原理主義的で暴力的なまるでトロツキズム集団である。
 ≪あるまじき妥協と屈辱的譲歩≫
 これまでの私の経験では、日本赤軍による一連の事件(よど号、ドバイ、シンガポール、スキポール、クアラルンプール、ダッカなど)のうち、ダッカ(バングラデシュ)を除く事件を警察庁警備局外事課長として事件処理にあたった。よど号事件からスキポール事件までの間、身代金を支払ったことは一度たりともなかったし、獄中の赤軍派などのテロリストらをひとりも釈放していない。
 しかし、クアラルンプール事件とダッカ・ハイジャック事件では、三木武夫・福田赳夫2人の自民党の首相や自民党の閣僚によって、国家レベルの人質誘拐身代金事件において独立主権国家にあるまじきテロリストへの妥協と屈辱的な譲歩がなされた。一つは、獄中の赤軍同志である政治犯釈放(あさま山荘・三菱重工爆破事件)であり、もう一つは思想政治犯でない殺人犯の釈放であった。
 「人命は地球より重い」という誤れる政治理念で11人を超法規的措置で釈放し、凶悪なテロリストを解き放ち、国際社会の信頼を著しく失った。加えて、ダッカ事件では犯人の600万ドルという巨額な身代金要求に対して、当時、日本国内には米ドル紙幣が200万ドル分しかなかったのに、相手の要求通り600万ドルにするために不足分の400万ドルをアメリカから緊急空輸した。そして、バングラデシュ国民の目の前で、600万ドルのキャッシュを赤軍に渡してしまったのだ。
 その結果、バングラデシュ国民の激しい批判を浴びて、軍によるクーデターを起こされてしまった。空軍司令官は空港管制塔で反乱軍によって暗殺された。
 釈放時に日本はパスポートを発給し、勾留中の作業手当まで支払ったという。まさに盗人に追い銭であった。三木・福田内閣とはそういう内閣だった。
 ≪日本が支持したサミット決議≫
 日本国政府はサミット国の一員として、1988年のトロント・サミットに竹下登首相が参加した。そのサミットで、英国のサッチャー首相がサミット決議として提出をした「ノン・テークオフ」決議(サミット国内で発生したハイジャックは飛び立たせることなく自国の責任で処理する)に対し、英米加の3カ国と独仏伊の3カ国に意見が分かれ、3対3のスプリット・ボートとなり、日本の竹下首相にキャスチング・ボートが握らされることになった。
 竹下首相にアドバイスを求められた私は、「サッチャーを支持して、アングロ・サクソンにつくべし」「第二次世界大戦の時、日独伊三国同盟で日本は負けたでしょう」と意見を述べたところ、竹下首相はこの意見を採用して、サッチャーに投票した。今回の人質事件において、日本はこの決議に賛成したのだから、道義的には身代金を支払う事は到底許されない。
 ≪成長した日本の「対応」≫
 安倍晋三首相のテロへの際立って毅然(きぜん)とした陣頭指揮は高く評価される。オバマ米大統領をはじめとする先進諸国首脳との電話会談など、危機管理宰相として頼もしい限りだ。「極めて卑劣な行為であり、強い憤りを覚える」と怒りを露(あら)わにし、テロに屈しない国家であることを強く主張してきた。
 人質になった湯川遥菜、後藤健二両氏のご親族も、政府に対して最善の努力をしてほしいと懇請しつつ、政府や国民に対して感謝をし、迷惑をかけていることのお詫(わ)びをしている。約10年前のイラク人質事件のときに最善の努力をしていた小泉純一郎首相を被害者親族が声高に罵(ののし)ったのと比べると大きな成長だ。これは、外交一元化・政争は水際で止まるという欧米的な進歩であり、10年以上もの歳月は、日本国民・与野党、マスコミも成熟させた。
 真の海外ボランティアとは、政府や国民に迷惑をかけない心意気が必要だ。これはジラク(日本国際救援行動委員会)の理事長として二十数回の海外遠征を経験した私からの提言である。
 「飛耳長目」とは、松下村塾の吉田松陰が大切にしていた言葉と聞く。山口は安倍首相の故郷である。遠く離れた地の情報を見聞きして収集するという意味の言葉で、内外の情報を収集する機関を表現するのにぴったりの言葉だ。
 しかし現実の日本には、首相直属の積極的情報機関がない。高度な情報能力を有する米CIAや英MI6、独BND、仏DGSE、イスラエル・モサドなどの情報機関に全面的にいつまでも頼っていてはいけない。今回の事件とアルジェリア事件で、首相直属の内閣情報宣伝局(仮称)の創設の必要性を思い知らされた。(さっさ あつゆき)
関連ニュース
plt1502020003-n1.jpg
【後藤さん殺害映像】「日本人人質『殺害』」(上)の1 交換場所も協議…期待むなしく








錦(金)の冴え

イメージ 1

イメージ 2
写真は、秋の名残は「錦(金)の冴え」?!/(12/14)散歩途で、ケータイ撮影。




「特集 安倍晋三×櫻井よしこ 対談」

『週刊新潮』 2015118日合併号
日本ルネッサンス拡大版 第637
日本経済の「先行き不安」説に答える!

選挙に大勝し、新たな船出を迎えた第3次安倍政権。だがアベノミクスの効果は未だ限定的だ。急激な円安は新たな弊害を生み、再増税先送りで財政再建を絶望視する声もあがる。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が、不安渦巻く日本経済の先行きについて、総理に問うた。
櫻井よしこ 選挙での大勝、おめでとうございます。快勝で、第3次安倍内閣がスタートしました。自民党単独で291議席を獲得し、自民・公明の与党で3分の2を制した。これほどの勝利を可能ならしめた背景には、安定した政権のもと、「日本が抱える重要課題を解決し、歴史的使命を果たしてほしい」という国民の期待の大きさがあると思います。これだけの信任を得た今、総理には、中国の脅威への対処や集団的自衛権に関わる安保法制の整備、憲法改正、経済成長のための改革など、重要課題に、さらに断固とした姿勢で取り組んでいただきたいと思います。とりわけ大事なのは、アベノミクスの恩恵をより一層、浸透させることでしょうか。
安倍晋三総理 そうですね。まず日本の国力を強くするには、何より経済が大事ですから。2012年にスタートさせたアベノミクスはまだ道半ばです。もっとも、雇用面に関して言えば、我々の主導した経済政策によって、すでに100万人の雇用を創出することができました。また宿題であった正規雇用も、この201479月期で、前年同期比10万人の増加を達成しています。まだ給与の面で景気回復を実感できない人が多いかもしれませんが、2015年に企業がさらなる賃上げを実行していけば、多くの国民の方に、我々の経済政策は成功しつつある、間違いなく良い方向に向かっているんだということを理解していただけるものと考えています。
櫻井 確かに先の政労使会議で、総理は「2015年春の賃上げをぜひお願いしたい」と要望され、経済界からも前向きな回答を引き出しました。それが実現すれば、展望はかなり明るくなるとお考えですか。
安倍 はい。先の経済界、労働界との合意では、いくつかの点を重視して、お願いしました。その一つは、円安により大きな利益をあげている企業には、それに関連して原材料の高騰に苦慮する下請けの関連企業に対し、充分な配慮をお願いしたいということです。それにより、中小企業や小規模事業者の皆さんにも、円安によるメリットを平等に得られるようにしていくことが可能になると思います。
櫻井 その円安ですが、ここまで進むと、弊害の方が大きいという意見もあります。今後さらに、130円台などになれば、日本はどうなるのかと、先行きを危ぶむ声も出ています。円安についてはどうお考えですか。
ものづくり企業の国内回帰
安倍 もちろん、円高、円安、それぞれにメリット、デメリットがあります。円安にも難点があるわけですが、だからといって、民主党政権下の行き過ぎた円高に戻っていいはずはありません。日本はこれまで苛烈な円高によって疲弊し、塗炭の苦しみに喘いできました。国際競争力を失うまいと、自動車メーカーや半導体、家電メーカーなどの「ものづくり企業」が次々と日本から出ていき、海外に生産拠点を移すという事態に晒されたわけです。それによって、我々は雇用を失い、税収も喪失する憂き目に遭いました。しかしながら、その為替がようやく是正されてきた。これによって、たとえば東芝は、この間、国内にあった4つの生産工場の閉鎖を余儀なくされましたが、今度は一転、3000億円以上を投資して、三重県四日市市に生産ラインの新設を決めました(20149月着工)。再び日本に工場を作り、日本人を雇って、日本で税金を納めようと、そういう重大な経営判断を行ったのです。民主党政権時代に円高、デフレを放置したため、先を競うようにものづくり企業が国内から出て行ってしまったのですが、この悪しき流れを変えることができたと自負しています。今後、さらに大手企業が国内回帰を進めるでしょう。そもそも大手メーカーは海外に避難できても、下請けの企業はついていく資力がありませんから、工場や店舗を閉めざるを得なかった。だから、倒産件数もそれにつれて増加したわけです。私が第2次安倍政権を発足させる前の2012年の企業の倒産件数は月平均約1000件でしたが、それを2014年には月平均約800件とし、この間、2割近く減らすことができました。
櫻井 確かにそういうプラス面も大きいですね。その反面、輸入による原材料の価格高騰で中小の製造業は厳しい現実に直面し、食料品の値上がりも国民の生活を直撃しています。
安倍 もちろん、原材料や食料品の値上がりにもしっかりと目配りをしていく必要があると認識しています。円安が生む弊害への対策はきちんと手を打たねばなりません。具体的に申し上げますと、中小や零細企業で原材料費が上がり、経営困難に陥っている会社や、借金の返済もままならなくなっているところには、政府系金融機関による低利の融資を行っていきますし、金融機関に対し、返済の猶予をするよう要請もしています。
もっとも、円安によって、他のプラス効果も出ています。海外からの旅行者が増大しているのです。東日本大震災以前は年間800万人ほどだった観光客が、2014年は1300万人を突破する見込みです。実に500万人も増えたわけで、そのインパクトは相当大きい。こうした旅行者が地方にも足を伸ばしてくれれば、地域の経済を潤してくれます。なにしろ、外国人旅行者は、日本人旅行者より平均して、一人約10万円も多くお金を使うという統計があります。円安による観光客の増加は、少子化、人口減による消費の冷え込みをカバーし、内需拡大に寄与してくれるのです。旅行収支(訪日外国人が日本で使う消費金額から、日本人旅行者が海外で支出する金額を差し引いた金額)が20144月、月単位において、あの大阪万国博覧会が開かれた19707月以来、44年ぶりに黒字に転じました。かつては、毎年3兆円の赤字であり、これを通年で黒字にするのは大変なことですが、それが実現できれば、日本の経済にとっては大変なメリットとなります。観光は新たな稼ぎ頭の産業となり得るもので、しかも地方創生につながる大きな可能性も秘めているのです。
櫻井 円安の好機をうまく捉え、そのメリットを日本経済の成長につなげていく一方で、もう一つ、心配なのが、財政再建の問題です。巨額の財政赤字を抱え、日本の国と地方を合わせた長期債務残高はすでに1000兆円を突破しています。これだけの大借金を背負いながら、消費税の10%への再増税が先送りされました。先の選挙は、その是非も問うたうえで、信任を勝ち得たわけですが、やはり政府は財政健全化への道筋を示す責務があります。日本の個人金融資産は約1654兆円もあり、それで国債を吸収している形ですが、債務総額はその3分の2にまで迫ってきています。このままのペースで国債を発行し続ければ、あと10年ほどで借金の額がこれを上回ってしまうという指摘があります。財政再建はもはや待ったなしの感がありますが、総理はどういう対策をお考えでしょうか。
毎日100億の国富流出
安倍 我々は、借入金を除く税収などの歳入と、過去の借入金の元利払いを除いた歳出の差を示す「プライマリー・バランス」(基礎的財政収支)を挙げて、財政健全化への道程を示しています。まずは2015年度までに、このプライマリー・バランスの赤字額の対GDP比を、2010年度(マイナス6.6%)に比べ、半減させていきます。そのうえで、2020年度までにプライマリー・バランスを黒字化する目標を掲げているのです。これらの目標を達成すべく、現在、全力で取り組んでいるところであります。
櫻井 これまで中々できなかったことですが、実現できるのでしょうか。
安倍 安倍政権になって、この2年間でプライマリー・バランスは7兆円も改善しました。対GDP比でも1.5%、赤字幅を縮小させています。その意味では、財政は着実に、確実に改善してきているのです。いずれにしろ経済の再生なくして、財政再建はありません。この間、税収は50兆円を超え、民主党政権時代と比べると、8兆円も増やすことができました。今後、経済の好循環を創り上げ、デフレ経済から脱却していく中で、さらに税収を増やしながら、その一方で無駄はしっかりと削減していきたい。そうすることで経済成長と財政健全化の両方を成し遂げたいと考えています。
櫻井 国家運営の命運がかかった極めて重大な課題ですから、ぜひとも国民に率直に語りかけて財政再建を進めてほしいと思います。
エネルギー政策では原発の再稼働問題についても、前向きの指導力が必要です。世界で一番厳しい規制基準を設けている原子力規制委員会の審査に合格した原発は安全が確認されたわけですから、再稼働させていくことが、日本経済にとっても大切なはずです。
安倍 仰る通りです。規制委員会が新基準に適合したと確認した原発は、地元の理解を得る努力を続けながら、再稼働を進めていきます。目下、国内の原発をすべて止めているがために、火力発電の稼働に要する追加燃料の輸入増などで、毎日、100億円もの国富が海外に流出しているのです。これは貿易赤字を拡大させているばかりか、電気料金の値上げにより、国民負担にもつながっています。
櫻井 先ほどから、総理はアベノミクスの成果がすでに出始めていると話されてきました。これを成功させ、経済再生と財政健全化に道筋をつける努力をしたうえで、やはり総理に期待されているのは、憲法改正や、集団的自衛権の問題だと思います。今回の衆院選で自民党は大勝しましたが、その一方で、保守の側から安倍総理を叱咤激励する役割を果たせるはずだった「次世代の党」が壊滅状態(改選前の19議席から2議席に減少)となり、渡辺喜美さんの「みんなの党」も空中分解してしまった。反面、民主党が少し議席を増やし、共産党が3倍弱に躍進しました。与党の公明党も議席を増やしましたが、集団的自衛権などに関しては、ブレーキ役を果たすと仰っています。そういう意味では、国会では反対勢力、リベラル勢力が力を増した形です。今後、国会での法案審議の進め方などにかなり高度な戦略・戦術が必要になってくるのでしょうか。
安倍 今まで通り、丁寧に議論していき、国民の皆様への説明もしっかり行っていきたいと思っています。この集団的自衛権に関しましては、国民の生命・財産や幸せな生活を守るために、7月、自民党・公明党で行使の一部容認を閣議決定致しました。それも争点となることを前提とした今回の総選挙です。各テレビの討論会においては、これも必ずテーマになりました。その結果、集団的自衛権行使の一部容認を閣議決定した与党が3分の2の議席を獲得したわけです。我々はその信任の上に立って、安保法制の整備を進めていきたいと考えています。
櫻井 集団的自衛権に関する閣議決定は、安全保障に対する戦後の無責任体制と訣別する歴史的な偉業だったと、私は評価しています。しかし、別の面からすると、自衛隊が実行可能なことをリストアップする「ポジティブリスト」の項目を増やし、「ポジティブリスト」の上にまた「ポジティブリスト」を作るという状況に陥っていくように思えます。これでは国防のための運用がより複雑になりかねません。この方式ではなく、「やってはいけないこと」をリスト化する「ネガティブリスト」方式へ変え、有事に即応できるようにすることが肝要です。「ポジティブリストの自衛隊」から「ネガティブリストの自衛隊」へと質的変換をはかることが理想ですが、総理はどう思われますか。
安倍 有事というものは、そもそも全てを予測し得ません。日本を侵略しようと考える勢力は、私たちの考える防衛政策の裏をかこうとします。ですから、「自衛隊はこういう事態では、こういうことしかできません」と、中身を明示する完全ポジティブリストでは、それこそ相手側の思うつぼなんです。国際的な常識に鑑みれば、「国際法上、やってはいけないことはやりません」ということにすべきでしょう。それは、櫻井さんが仰った「ネガティブリスト」ということになりますが、ただ日本の安全保障上の政策には、当然、憲法の制約がかかります。そうした憲法との関係を十分に踏まえながら、国民の命を守り、その幸せな生活を切れ目なく守っていくことに資する法制にしていきたいと思っています。
「もはやデフレではない」
櫻井 まさにその憲法の問題ですが、総理はかねてより、「自分の歴史的使命は憲法改正だ」と述べてこられました。その実現に向け、第1次安倍政権で国民投票法を定め、第2次安倍政権では、同法の投票年齢を18歳以上に引き下げる改正を行いました。1214日の選挙後の記者会見でも「憲法改正は、我が党にとって悲願だ」と語られた。第3次安倍政権が発足し、そこからさらに一歩進んでいただきたいと願いますが、この憲法改正への思いをお聞かせください。
安倍 憲法改正には、まずどの条文をどう変えていくかという問題がありますが、現状では、衆議院・参議院いずれにおいても議会で3分の2の勢力を構築しなければ、発議すらできません。そのうえにおいて、国民投票で過半数の支持を得なければいけない。日本の場合、この両方が必要なので、要件が厳しいのです。
櫻井 総理は、憲法改正の発議に、衆参の3分の2以上の賛成を要するという96条の条文の変更を唱えられていた時期もありましたね。
安倍 憲法を国民の手に取り戻すためにも、本来なら、国民投票の方がより大切で、重視されるべきなんです。それにもかかわらず、両院で3分の2の勢力を確保できないと提案さえできない。ハードルが高すぎて、国民投票まで辿り着けないということ自体が、おかしいと思うんです。
櫻井 私たち民間で今、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」という会を設立し、2016年の参院選の頃に試案を提示しようと言っているんですが、総理は憲法改正の実現を、いつ頃、どうしたいというお考えはありますか。
安倍 時期に関しては、まだいつまでにと明示できる状態にはありません。ただ、両院の3分の2の多数を得られたとしても、国民投票によって否決されたら、一巻の終わりになるんです。だからこそ、そうならないように、まずは国民的な議論を深めていく必要があります。
櫻井 憲法改正の歴史的必要性については、我が国を取り巻く現下の国際情勢を見れば、明らかです。ぜひとも改正に向け前進し、戦後体制が抱える課題に切り込んでいただきたいと思います。また2015年は、大東亜戦争終結から70年という節目の年です。歴史問題に関する中国の反日攻勢が激しさを増すのは必定で、私はとても憂慮しています。総理は、中国の反日プロパガンダなどに対し、どう情報発信を行っていかれますか。
安倍 この70年で日本が平和国家として歩を進め、アジアの発展、そして平和、民主化に大きな貢献を果たしてきたことは評価されているものと思います。
櫻井 その点は、20147月の総理のオーストラリア訪問の際、アボット豪首相も共同記者会見で、「日本を公平に見てほしい。70年前の行動ではなく、今日の行動で判断されるべきだ」と強調してくれました。
安倍 その通りです。70年を機に、今後、日本がどういう道を歩んでいくのか、しっかり世界に向けて発信していきたいと思います。日本と志を同じくする国々とともに、アジア・太平洋地域をより平和で安定した地域にしていかなければならない。戦後50年を迎えた際は村山談話、60年では小泉談話が発表されました。戦後70年を迎えるに当たり、安倍政権として、先の大戦に対する反省とともに、この間の70年の日本の歩みや、今後、我が国がアジア地域や世界のためにどういう貢献を果たしていくのか、その思いをしっかりと表明し、新たな談話の中に書き込んでいきたいと考えています。
櫻井 日本が・まともな国・になるためには、毎年、総理が靖国神社に参拝され、英霊への尊崇の念を示すことも重要だと思います。中韓からの不当な批判に晒されようが、総理には毎年、靖国参拝をしてほしいと思わずにはいられません。
安倍 これに関しては、今まで述べている思いにいささかの変化もありません。国のために戦って、尊い命を捧げた方々に対し、そのご冥福を祈り、手を合わせる。極めて当然のことであり、世界各国のリーダーに共通する姿勢だと思います。私自身もそういう気持ちを常に持ち続けていきたいと考えています。
櫻井 経済再生や国防の強化、憲法改正などは、総理に託された使命です。安定した長期政権を築いたうえで、日本を立て直してください。
安倍 ありがとうございます。経済再生に関して言えば、アベノミクスで雇用を生み、賃金を増やし、消費を拡大させる状況を維持しています。「もはやデフレではない」という状況を作ることができるところまで来た。それによって、間違いなく20174月には消費税を10%に引き上げられる環境を整え、財政再建に取り組むこともお約束します。次は景気判断条項はないのですから。民主党のように「もう成長できない」と言ってしまったら、終わりです。逃げてはいけない。日本はもっと成長できる。それに向かって経済政策を進めていくのが、私の責任なのです。







日本の生きる道

イメージ 1

イメージ 2
写真は、朝の「徳川園」/(11/27)散歩途で、ケータイ撮影。




中国にひるむ必要なし
plt1501050003-n1.jpg
櫻井よしこ氏
 自明のことだが強調しておきたい。緊密な日米関係と日米安保条約の維持が日本の国益だという点だ。日本にとって選択肢は他にないと言ってよい。そのうえで、しかし、日本は日米関係も含めて、国の基本政策をじっくりと見直さなければならない。
 大東亜戦争終結から70年、国際社会は様変わりした。日本を取り巻く状況はかつてなく厳しい。変化の要因の第1は膨張する中国、第2は依然として世界最強国の実力を持ちながら、指導者における世界観と大戦略の欠如ゆえに、中国の歴史的挑戦に受け身の対処しかできないアメリカである。
 中国の勢力拡大が世界の至るところで進行中だ。昨年暮れ、中国は中米ニカラグアで太平洋とカリブ海、さらには大西洋をつなぐ総延長280キロの大運河建設工事に着手した。その経済的、軍事的インパクトの強さを考えると、まさにここで起きているのは国際政治の地殻変動の具体的事例と言ってよいのではないか。
 ニカラグア運河の南にあるパナマ運河は1914年にアメリカが完成させ、アメリカ海軍の大西洋から一気に太平洋への展開が可能になった。パナマ運河開通はアメリカに計りしれない地政学的優位性を与え、同国が大英帝国に代わる超大国へと駆け上がっていく第一歩となった。
 その近くでいま、中国がニカラグア運河建設にとりかかったのだ。アメリカへの大胆かつ公然たる挑戦と見るのも可能である。しかし、他方でこの大計画が果たしてアメリカと何の協力もなしにできるのかと考えざるを得ない。
 中国が将来、マレー半島のミャンマー領クラ地峡で運河建設に着手する可能性も頭に入れておくべきである。
 すさまじく膨張する中国とアメリカの関係は決して切り離せない関係である。
 先入観を排して事態の進展を見なければならないのは当然だが、同時に最悪のケースを想定してみよう。中国がニカラグア運河を完成させ、大西洋と太平洋を往来し、南シナ海を中国の内海とし、南シナ海とインド洋をも一体化させ、世界の大海に展開する大戦略が現実になることである。中国の、大陸国家から海洋国家への野心的飛翔と21世紀の中華帝国の出現を前提に、力強い対応策が求められる局面だ。
 しかし、肝心のオバマ政権にはなすすべがないかのようだ。中国はこれまで繰り返し新型大国関係をアメリカに提唱してきた。オバマ大統領自身は注意深くこの言葉の使用を避けてきたが、大統領周辺は新型大国関係が尖閣問題では日米同盟と矛盾するにもかかわらず、事実上、受け入れている。日米同盟の一方で、それに反する暗黙の握手を中国と交わすのが自国の国益だとアメリカは考えているのだろうか。
 昨年暮れ、国家基本問題研究所主催のシンポジウム「戦後70年−国際政治の地殻変動にどう対処するか」で、米ペンシルベニア大学教授のアーサー・ウォルドロン氏が、1972年2月21日のニクソン・毛沢東会談の興味深いくだりを指摘した。ニクソンは毛沢東にこう問うている。
「われわれは日本の将来図について考えなければなりません。(中略)日本を完全に防備力のないままに中立国とするのがよいのか、それとも当面アメリカと多少の関係を維持させるのがよいのか」
 右のニクソン・毛会談こそ現在の新型大国関係の基本であろう。ニクソン発言の7カ月前、キッシンジャー大統領補佐官は周恩来首相に在日米軍は中国向けではなく日本の暴走を抑制し再武装を先送りにするためだと語っている。10月22日の第4回会談では「今日われわれが、日本をいかにして経済的に築き上げたかを後悔している」とも述懐した。
 一連の発言が示しているのは、(1)国際政治においては国益が全てである、(2)米中関係はしんねりとしていて奥深く、この両大国に挟まれている日本はよほど注意しなければならない−ということだ。
 これを前向きに考えてみよう。まず、国益が全てだからこそ、不変の国益の前で関係は変化する。かつて日本を警戒し、軍事力は持たせられないと考えたキッシンジャー氏が、いま、日本は普通の国になれると言い始めた。
 次に、日本は結局、日本の力を存分に発揮するしか生きる道はないのだ。だからまず中国と日本は全く違うと、はっきりさせることが大事だ。国際法、国際社会の価値観への中国の挑戦は受け入れられない。香港の学生への弾圧、異民族の虐殺、対日歴史の捏造(ねつぞう)、各国の領土に関する事実の捏造、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をはじめ戦略的境界の概念に基づいて領土・領海の支配を確立する動きは紛争につながるとりわけ危険な挑発だと、もっと力強く発信するのだ。
 金融、経済における勢力拡大も含めて中国の全面的膨張は異質である。その中国はわが国をとりわけ敵視して韓国とともに今年を「抗日戦争勝利と朝鮮半島の独立回復を祝う年」とし、ロシアとともに「ドイツのファシズムと日本の軍国主義に対する戦勝記念」の年として、対日歴史戦争を激化させる。
 だが、安倍晋三首相も日本もひるむべき理由はない。国際社会に礼節をもって日本の思いと信条を発信すればよいのだ。平和を求めるために国家としての強い意思を持ち、軍事力を整備すればよい。集団的自衛権を法制化して日米安保体制を強化し、首相の悲願である憲法改正に向けて議論を始めることだ。
関連ニュース
plt1409150009-n1.jpg
「朝日は全然、反省していない」 櫻井よしこさんらが誤報を痛烈批判 「言論テレビ」感謝イベント







全51ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事