人間関係が希薄だったババは、身内としかあまり接していない。
我儘が言いやすい環境にずっといたせいか、甘えん坊で我を通す。
「寂しいから一人は嫌」だといつも言う。
年寄りの願いを聞いてやりたいと思うのだろう、優しい感情を持ってる人は多い。
みな、ババをできるだけ一人にしないようにと気を使う。
ババを一人にしないために、私が使われる。
すっかり要介護状態となったババ。
母への負担が心配で、放っておくことができなくなった。
今は完全に逃げる道を断たれた感じがする。
私がババを放っておけば、母に全負担がのしかかり倒れてしまいそうだ。
母を裏で助けてきた。
そのことがいけなかったのだろう。
回りの意識を可笑しくしてしまった。
マゴン家は 二人で介護をしているのだから、大丈夫なのだと。
母が倒れても次はマゴンがババの面倒を看ると思われているふしがある。
10年もババを相手にしてるから、手なれたものだとも思われているのだろう。
回りのこの意識を変えるのは難しいと 今 とても感じている。
楽な状況を変えたいと思うものはいないだろう。
ババの介護なんて避けれるものなら避けたい。
私もしばらくは何も言わずババの世話をしていたが、
状況が変わった。
私にも時間が欲しい。
幸いにもまだ、ババの実の子どもが3人もいるのだから。
私、叔母たちに甘えてもいいのではないか?
そう思える言葉をくれた人がいた。
「自分の人生をお婆さんのために無駄にすなよ。お婆さんは感謝はすれど、死んだ後のことまで責任持ってはくれないよ」と。
90歳の祖母がいくら幸せに感じたって、若いものがその後に不幸になったり、先に逝ったりすることがあってはならないと。
祖母を看るべき人たちは他にいるんだと。 祖母孝行の前に、親孝行すべき人たちが。
前と同じ過ちを犯し続けていた私。
介護のストレスを身近な人にぶつけていた。
まさおと出会って幸せだったが、うまくいっているとは言えなかった。
会いたいと言ってくれても、「その日はババの世話で・・・。」と、よく断っていた。
いざ会っても、介護と親戚の愚痴。
「怒ってばっかり」
まさおに呟かれた。
ババの世話をする時間を短縮し、もっと自由に自分の時間を作りたい。
そう思い始めてから私の要求も変わった。
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