朴思堂だより

打てば響く世界を朴の木の下で思う

井泉水・江畔老・父草

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  古い公案抱いて下駄で戻る


  草の芽が春となった子の墓


  青い空へ鳴く鳥の日雇稼ぎ


  乳のんでいる足のうらをそろへて


  一切このまま雲雀は啼いている


  そのあとの音はあられ


  嘘だらけの世に繋がれている牛の鼻輪


  冬めく山を前にして戦争にいった藁屋根ばかり


  征く者はいってしまった種大根の芽


  感謝して暮らそうお箸をそろへ


  山羊の仔も満洲へ行くという親の乳のんでいる


  土に種播く海に空に戦っている


  母の日父の日次から次に蒔いたものの生える


  国がたたかっていることを麦の匂いの夕焼雲


  いつまでも手を合わせている地蔵さまがふるさと




  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


大正15年から昭和18年までの作品(あられ・より抜粋)です。

農業の傍ら句作に励んだ江畔老。


  乳のんでいる足のうらをそろへて


  冬めく山を前にして戦争に行った藁屋根ばかり


  いつまでも手を合わせている地蔵さまがふるさと


この3句が特に好きです。


 

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「いつまでも手を合わせている地蔵さまがふるさと」「一切このまま雲雀は啼いている」「国がたたかっていることを麦の匂いの夕焼雲」が心にストンときました。出来るだけ「感傷」にならず見えたものをそのまま簡潔に表現している所が良いですね。

2009/3/31(火) 午前 9:27 [ kabanotakara ]

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「感傷」にならず簡潔に・・・。学ばせて頂きます。

2009/3/31(火) 午後 9:00 [ hounoki508 ]


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