ハウエバー稲川のパチンコ島通信

コミュニケーションツールとしてのブログに期待しています。いろいろと意見交換したり、交流を広めたりしたいですね。

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(前回のつづき)※敬称略

カンクンでの本番、最初にあったのは、第11回ウルトラクイズの優勝賞品の発表だった。
留さんが、まずは挑戦者たちが希望する優勝賞品を、一人ずつ順に聞いていく。ここでは車をあげる挑戦者が多かった。そして、柳井さんらしい希望賞品の後に、僕が答えた希望賞品は「飛行船によるアメリカ横断」。もちろん飛行船が大好きだったこともあるが、ウルトラクイズの賞品では土地や物にはジョークが多いため、必ずそのものが体験できる旅行関係を書いておいたという理由もある。

そして、最後に宇田川が「島」と答えた後に留さんからいよいよ賞品の発表。
留さんの「島をあげます」とのコールに、僕たちは大いに驚いた。賞品のすばらしさに驚いたのではない。宇田川が賞品をぴたり当てていたことに驚いたのだ。最後に希望賞品を答えたのが宇田川で、本当の賞品もその宇田川の答えた賞品とずばり一致。ちょっと作為だけではできないような偶然の一致だった。
ちなみに賞品が発表された瞬間、僕は当然カンクンにある島だと思って周囲をきょろきょろしているが、もちろんみつかるはずもない。優勝賞品となるべき島は、はるか北のかなた、カナダにあったのだから。

優勝賞品の紹介で、はやる気持ちと毒気をいったんは抜かれてしまった僕だったが、続くクイズのルール説明を聞いて、闘志は前にも増して燃え上がることになる。

「日の出タイムショック」

早押しクイズ。正解1ポイント、不正解−1ポイント。但し、勝ち抜け点数は、特に決まっていない。早押しクイズをひたすら出題し、太陽が水平線から昇りきったところでクイズを終了、その時点でポイントが一番低かった挑戦者が敗退となる。また、日の出の瞬間から1分間はボーナスクイズとなり、正解した場合は倍の2ポイントが与えられる。
このクイズ、今でこそ「タイムレース」の名で、クイズサークルの例会やオープン大会でもしばしば採用されるが、このときは目からうろこが落ちるほどの斬新なクイズだと思った。
なにしろ、何点とったら安全なのかがまるでわからない。
今から考えれば、ここで敗退するのは最下位の1人だけなので、たぶん、無茶押しはせずに確実にポイントを確保するのが勝利への基本戦術だと思う(注:タイムレースは勢いがものを言うので、慎重にやりすぎると全く答えられないままに終了してしまうこともある)。焦る気持ちから誤答・お手つきをすると自滅しかねないのはその後の実戦をみても明らかで、正解するよりも間違えないほうが本来はより重要なのだろう。
だが、このときの僕は無難に勝とうなどとは微塵も考えていなかった。
早押しクイズで、しかも無制限に出題されるクイズ。手数の多さが思い切りものを言いそうだ。僕にとっては願ってもないルールだと言えるだろう。僕の頭にあったのは「真剣勝負」の四文字のみ。今回ばかりはノーブレーキで、がんがんいこう。他の挑戦者には答えさせないくらいの勢いでいこう。そう思っていた。

そして、いよいよ「日の出タイムショック」のスタート。
それではここで出題されたクイズと正解、解答者をみていこう。なお、気がついたところには短い補足をつけることにする。

01Q.「夜明け前」を書いたのは島崎藤村。では、「ゴルフ夜明け前」を書いた落語家は誰?(A.桂三枝)稲川○+1
02Q.セニョーラとセニョリータ。独身娘に対して使うと怒られるのはどっち?(A.セニョリータ)稲川×±0 ※2択問題。独身女性ときたのでセニョリータと答えたが、その後にひねりがあった。
03Q.スペインの征服者コルテスが上陸した港は?(A.ベラクルス)高橋麻×−1
04Q.ひねくれた人が曲がっていると言われる体の部分はへそとどこ?(A.つむじ)高橋麻×−2
05Q.釈迦が誕生した所は現在の何という国?(A.ネパール)高橋麻×−3
06Q.手旗信号。白旗を持つのはどっちの手?(A.左手)山賀○+1
07Q.既婚女性が結婚式などに着る「江戸褄」とは何の別名?(A.留袖)山賀○+2
08Q.桃の節句と同じ日に、語呂合わせで設けられたのは何の日?(A.耳の日)高橋充○+1
09Q.ボクシングのトレーニングにも用いられ、英語で「ロープスキッピング」と言われるのは何?(A.縄跳び)高橋麻○−2
10Q.中国料理の中で、漢字で雲を呑むと書くものは何?(A.ワンタン)高橋充○+2
11Q.ヒラメやカレイの背ビレ・腹ビレに沿った部分をなんと言う?(A.えんがわ)宇田川○+1
12Q.「ロミオとジュリエット」。二人の出会いから悲劇的な死までは何日?(A.5日)宇田川○+2
13Q.日本の小京都。萩は山口県。では津和野は何県?(A.島根県)稲川○+1
14Q.ケーキなどの香りに使うエッセンスとオイル。香りが長持ちするのはどっち?(A.オイル)高橋麻×−3
15Q.週に一回発行するのは週刊誌。では、10日おきに発行されるのは何?(A.旬刊誌)稲川○+2
16Q.樹木の発散する化学物質を利用した健康法と言えば何?(A.森林浴)高橋麻○−2

ここから日の出が始まり、ボーナスクイズ。
17Q.アラン・ドロンの出世作。ニーノ・ロータのテーマ曲でおなじみの映画は何?(A.太陽がいっぱい)柳井◎+2 ※柳井さんの読み勝ち。予想していたのか?
18Q.「聞けわだつみの声」。この「わだつみ」とは何のこと?(A.海の神様)スルー
19Q.第一次世界大戦を舞台にしたヘミングウェイの出世作は何?(A.陽はまた昇る)稲川×+1 ※僕が答えた「武器よさらば」も第一次世界大戦が舞台だと思ったのだが。ここは出題意図を読めなかった僕のミス。
20Q.メキシコのメリダにあるオーラン病院の前に銅像が立っている日本人医学者は?(A.野口英世)スルー

ここから再び通常問題。
21Q.京都の広隆寺にある国宝第1号の仏像は何?(A.弥勒菩薩)稲川○+2 ※いかにもクイズといった問題。
22Q.「ユアン」といえばどこの国の通貨単位?(A.中国)稲川×+1 ※どこの国の〜と聞いて、たいていは答えられるだろうと思ったが、あまりの意外な展開に答えられず。
23Q.昭和49年、日本の女子プロゴルファーとして、初めて海外タイトルを獲得したのは誰?(A.樋口久子)スルー
24Q.人形劇ドラマ「サンダーバード」はどこの国のテレビ映画?(A.イギリス)稲川○+2 ※僕の小学生の頃にやっていた。けっこう好きな番組。
25Q.モモイロ・アカ・シロ・クロに共通する海の生き物は何?(A.サンゴ)稲川○+3
26Q.歌舞伎俳優のファンクラブ「T&T」。玉三郎と誰?(A.片岡孝夫)稲川○+4
27Q.動物園の人気者「ラッコ」は元々何語?(A.アイヌ語)稲川×+3 ※何科と思って答えたら何語だった。冷静さを欠いたためのケアレスミス。
28Q.「雷の土地」という意味のヒマラヤ山麓の地名がついた紅茶は何?(A.ダージリン)稲川○+4 ※これまたいかにもクイズ問題。
29Q.お灸をすえる時のむこうずね上部のツボは?(A.三里)高橋○−1
30Q.マックス・ウェーバーが示した支配の3つの形は、伝統的支配、合法的支配と、もう一つは何?(A.カリスマ的支配)スルー

僕が自分の勝利を確信して我にかえり、ボタンから手を離したのは、ようやくラスト2問になったときだった。そのときまでの僕は、半ば無意識の中にいた。
そして、太陽が昇りきり、さわやかな空気に包まれた中での結果発表。

高橋充2・高橋麻−1・山賀+2・柳井+2・稲川+4・中村±0・宇田川+2

僕はトップだった。出題30問中12問に解答と、占有率も断然多い(つまり誤答も多くて正解8、不正解4)。留さんからも、「さすがだね、力でてきたね」と言われ、このときは正直悪い気はしなかった。
もっとも、ボーナスクイズの4問をはさんで、前半ほとんど答えておらず、逆に後半はほとんど僕が答えているのに、不自然さを感じた人はいなかっただろうか。この流れが本当にそのままならば、僕は後半に怒涛の攻めで逆転トップをとったことになるが、その結果の2点差ならば、留さんから前述のようにほめられるほどでもないような気がする。この真相については後述する。

そして、ここで敗退したのは、機内トップといわれた高橋(麻)。誤答の多さが仇となり(2択が全て裏目にでるという不運もあったが)、結局1問も答えなかった中村が勝ち抜けるという、おそらくはスタッフも想定していなかったであろう結果となった。

高橋(麻)の敗退が、第11回ウルトラクイズのひとつのターニングポイントだったことは、その後の戦いをみれば明らかだ。彼女は僕と同じく緊張しやすい性格で、それまでの戦いでも安定性を欠く場面が少なくなかったが、実力者であったことは間違いない。スタッフも第4回以来の女性クイズ王の誕生を切望していたはずで、彼女には大いに期待していたことだろう。
そして、もし彼女がここを勝ち残っていたならば、次のエバーグレーズのカルタクイズか、ワシントンでのクイズサミットで僕が敗退していた可能性は高く、第11回ウルトラクイズの様相は全く違ったものになっていたと、僕は今でも思っている。

また、彼女の敗退に、僕が大きな影響を与えた可能性のあるのも否めない。
ここで最後の大きなネタバレをしておくと、オンエアされたカンクンの戦いの映像は、スタッフによる大きな作為が加えられている。それが映像の一部をカットしただけなのか、それとも出題順をも大幅に変えているかは、僕にもはっきりとはわからないが、重要な改変をしていたのだけは確かだ。

実は、僕のここでの獲得ポイントは、4ポイントではなく、9ポイントだった。つまり、最低でも正解5問分がカットされている。
僕の中に残っている断片的な記憶をたどれば、ここでのクイズで、僕は前半戦からリードしていたと思う。カットされた問題には、いかにもクイズらしい問題が含まれていて、とんでもなく早いポイントでボタンを押していたものもあったはずだ。
もし、カットされたのが正解した5問だけだとしたら、総出題数34問中17問に解答と、僕の解答占有率は50%にもなる。クイズの冒頭でマイナススタートとなった高橋(麻)にとって、僕の情け容赦のない怒涛の押しはより大きなプレッシャーとなっただろうし、本来ならば高橋(麻)が答えられたはずの問題のいくつかも、僕がその芽を摘んでいたに違いない。

スタッフが僕の正解をカットして点数を低くみせたのは、ここであまりに点差がつくのは、視聴者にとって興ざめだと判断したからだろう。それでも全体における僕の解答数があまりに多かった(逆に言えば他の挑戦者の解答数が少なかった)ために、自然な形のまま編集して接戦にみせるには限界があり、その結果が前半は実力伯仲、後半は稲川ばかりが解答するという、極端な形にまとめざるをえなかったんだと僕は考えている。

・・・・・

スタッフが期待していた激戦や接戦が展開されず、僕がまわりの空気を読まない暴走をしたために、ここでのクイズが終わった後のスタッフミーティングにおいて、スタッフの多くは僕の戦いぶりを一様に激怒していたと言う。
だが、その話を人伝えに聞いても、僕には悪びれる気持ちは全くおきなかった。

「こっちにはこっちの事情があったんだよ」

(終わり)

あまりに間が開いてしまって、前の展開も勢いもうろ覚えになりつつ・・・

(前々回のつづき)

せっかくのチチェンイツァだったが、ピラミッドの頂上でバンザイをした後、階段を降りた僕たち勝者は、全く観光する時間も与えられず、すぐにバス(注:リンカーン組が乗ってきたバス)に乗ってカンクンに戻ることになった。
ウルトラクイズでは、勝者と敗者が決定すると、すぐに両者を引き離し、話もさせてくれないのが慣例だ。おまけにオンエアをみて初めて知ったことだが、ここではピラミッドの内部を使った罰ゲーム(この罰ゲームは本当に貴重な体験で価値あるものだと思う)が行われることになっており、勝者たちをその場においておくことなどできなかったに違いない。でも、わかっていたこととはいえ、やっぱり残念だった。

チチェンイツアではリンカーン組と合流してすぐにクイズが始まってしまったため、リンカーン組が前日すでにカンクンに、しかも僕と高橋(充)が泊まっていたホテルの隣のホテルにいたことを知ったのは、帰りのバスの中でのことだ。そして僕たちがバスを降りたのは、まさにこの隣のホテル、リンカーン組が泊まっていたホテルだった。
まあ、これも後から考えれば当然も当然のことだ。僕と高橋(充)が泊まっていたホテルのデッキが、翌日のクイズの会場になるとは、思ってもみなかった。

この日の僕は、久しぶりに中村と同室だった。
中村は、成田のジャンケン前夜、最初の宿泊ホテルで同室(注:このときだけ3人部屋で、もう一人はパチンコ敗者復活の後深夜のグアムブーブーゲートで敗れたもう一人の宇田川さん)だったこともあり、気のいい彼の性格もあいまって、僕にとっては気の許せる友人だった。ハワイでの綱引きでは、僕を含めて明らかに非力なかげろう組にあって、先頭で孤軍奮闘、僕たちを敗退の危機から救ってくれている。そのときには大いに感謝したものだ。

その中村と久しぶりにゆっくりと話のできる機会をもったわけだが、この日の中村はなぜか表情が暗かった。そして、意を決したように重い口を開いた中村が、僕に話してくれた話は……


バッドランドでの「国境突破一足跳びクイズ」を終えた日の夜、メキシコへ向かうことになった僕と高橋(充)がリンカーン組とは別れてモーテルに泊まった夜のこと。リンカーン組が一室に集まって宴会をしていたことは、前に述べた。

その宴会の中ではもちろんいろいろな話がかわされたのだろうが、その中で、誰言うとなく「打倒 稲川」で盛り上がっていたと言う。

この話は僕にとってはもちろんおもしろい話ではなかったが、元々ハワイでのスタッフの仕掛けに端を発することだし、十分にありえる話だった。だから僕としても「まあしようがないなあ」くらいの軽い受け止め方だった。
だがしかし、中村の口から続いてでた言葉を僕は聞き流すことはできなかった。

「バッドランドでは一足跳びの2人が決定するまでクイズを真剣にやる気がしなかった」という話があった。

つまり、言葉通りに解釈するならば、バッドランドでは、僕と高橋(充)の勝ちぬけが決まるまで、クイズの手を抜いていたということになる。
バッドランドといえば、僕は敗退の危機を少しでも回避したいがために、思い切りいこうと思いながらも、高橋(充)に完敗したところ。その後、僕は世紀の大珍答で1回はふりだしに戻り、宇田川の猛追を受けた末に、辛くも2抜けしたところだ。僕としては、ロサンゼルス以来の無様な戦いの尾を引きながらも、なんとか2抜けで一足跳びにすべり込み、心の底から安堵した。それが、リンカーン組の手抜きに助けられての勝ち抜けだったのか。

ちなみにこの話、オンエアをみてみると、誰も手抜きをしているようには見受けられず、実は単なる気分的な話だったのではないかと推察される。実際のところも、宇田川なんかは本気で勝ちに来ているのがはっきりわかる。
しかしながら、この話を聞いたときの僕には、そんなことを冷静に考える余裕はまるでなかった。ハワイの夜以後、期待をかけられながらも、繰り返される無様な戦い。思えばカンクンに至るまで、クイズ経験者として、らしさをみせたことは一度もなかった。元々緊張しやすい性格で、さらに辞表のプレッシャーもあってか、思うような戦いができなかった。それが、こともあろうにクイズ未経験者に助けてもらうことになろうとは。立命館大学でRUQSを設立し、仲間たちと楽しくやってきた自分のクイズ人生が、根底から否定されたような気がした。誇張でもなんでもなく、このときの僕が受けた衝撃には、計り知れないものがあった。

中村は、「この話を稲さんにするまでは負けられないと思った」とまで言ってくれた。それを聞いて僕は涙がでるくらいにうれしかったが、それとは裏腹に、自分の中に、青白い炎が燃え上がるのを感じた。

「やってやる」

僕は心の奥底で、そう叫んでいた。

・・・・・

チチェンイツアとカンクンは、珍しく2日続きでクイズが行われることになっていた。
そしてカンクンのクイズの日、集合時間はなんと午前4時30分。

僕は当初、カンクンでのクイズを、かつてマイアミでやったような浜辺でタイヤをひくクイズか、もしくは泳ぎを伴うものと予想していた。いずれにしても体力クイズ、どちらであっても自信はない。もし泳ぎに関係したクイズだったならば、自分の不利は決定的になる。だが、こんな未明に集合して、何をやるというのか。

前夜の決意とは裏腹に、自分の力を発揮できそうもないクイズを予想し、不安を抱えたままの僕は、中村とともに集合場所のロビーに向かった。そして全員集合を確認したディレクターは、珍しくバスではなく、徒歩で僕たちをクイズの舞台へと誘導した。

そこは、僕と高橋(充)がバカンスを楽しんだところ。そして、強制的に日焼けをさせられたところ。全くの暗闇の中、無数のライトが当てられて、ギリシャの神殿を思わせる列柱が浮かび上がり、その中には早押し席がセットされている。暗闇の中、プールサイドに浮かび上がる早押し席は、はるか以前、グアムで経験したベッド争奪クイズの会場にも似ていたが、それとは比べものにならないほど神々しかった。

この段階では、ここで行われる革新的とも思えるクイズのルールはまだ知らされていない。
だが、早押しクイズであることは明らかだ。

その瞬間、僕の脳裏には昨夜の話が強烈によみがえり、ふたたび青白い炎が燃え上がるのを感じるのだった。

(つづく)

※明日書きますと言っておきながら、さぼってしまってすみません。次回はようやくこのシリーズの最終回です。

明日は書きます!

「週に1回発刊されるのは週刊誌、では、10日に1回発刊されるのは何?」

ってなもんで、書く書くといいながら、前回から明日で10日目、8月に入ってまだ1回のみという惨憺たる結果になってしまっています。

じゃあ、今日書けよというのが大方の意見とは存じますが、すみません、今日は書けません。

でもとりあえずというわけで、言い訳(になっていない)だけ書いています。

明日は書きますので、もう1日お待ちください。

・・・・・

スタートから実に40日、10回にも及ぶ大長編もいよいよ完結!

乞うご期待!!!

前回のつづきはすぐ書くつもりだったのに、あれよあれよと10日間ばかりも過ぎてしまった。気がついたら8月ももう7日、前のストーリーを読み返しつつ、つづきを書きます。毎日アクセスしてくれていた人たち、ごめんなさい。


(前々回のつづき)・・・・・

バカンスの最後に罰ゲームをやらされることになった翌日、僕と高橋(充)の2人はいまだにひりひりする肌と寝不足で最悪のコンディションのまま、乗用車に乗ってチチェンイツァに向かった。

ひたすらジャングルの中を1本の舗装された道が延びており、車は猛スピードで走り続ける。ところどころに集落が点在しており、その入口と出口のところだけは道路を横切るように凸状の段差が設けられていた。たぶん、交通事故の危険を少なくするために、車のスピードを緩める目的で設けられているのだろう。同じものを地元の大学の構内でもみたことがある。
飲食物や手づくりの土産物らしきものを販売している店も集落の中にはいくつかでていた。たぶん物価も安いに違いないから立ち寄りたいなと思いつつ、もちろんそんな余裕もないので許されるわけもない。
そんなこんなで2〜3時間ほども車で走った後、ようやく僕たちはチチェンイツァに着いた。

このチチェンイツア、ついこの間はピラミッドが「新・世界の七不思議」のひとつに選ばれたりして、相当注目されている。カンクンと同じく、今やメキシコ観光の定番ともいうべき観光地だ。
だが、20年前の当時はまだまだ日本では無名に近く、僕も実はほとんど知らなかった。ウルトラクイズの影響か、メキシコのピラミッドといえば、すぐに頭に浮かぶのは、ティオティワカンの太陽のピラミッドだ。
それと、第11回ウルトラクイズで訪れたときは、スケジュールの都合だったと思うが、クイズが終わるとすぐに出発してカンクンに戻ってしまい、戦士の宮殿とか生け贄の池とかも見られずじまいだった。後のアサヒ・スーパードライのテレビCMで、落合信彦がこのチチェンイツアを背景にビールを飲んでいたとき、本当に残念だったと思った。

車を降り立った僕たち2人は、カメラがまわるまでもなく、その場でリンカーン組と再会した。しかし、温井の姿がない。ついに運も尽きたかと思うこと半分、残った人数をみて、だいぶ絞られてきたなと思う気持ちが半分だった。

ここからはオンエアされたシーンである。

荷物を持った僕たちは、留さんに案内されるままに、ピラミッドに近づいていった。そして、観光客が上り下りする面(注:階段の中央に鎖がつけられていて、この面だけが観光客の上り下りが認められていたような気がする)を左側に回りこむと、視界に入ってきたのは、見るからにクイズのセット。階段の途中に数字のパネルがつけられているのを見て、この階段を使ったクイズを行うのだとわかった。

ちなみに、留さんの「どんなことをやると思う?」との問いに、僕が「ジャンケンして、勝ったら、チ・ョ・コ・レ・イ・トとかって上がっていくんでしょう」と答えたのは、その場での思いつきである。階段でやる遊びと言ったら、やっぱりこれでしょうってな感じで自信満々に答えたジョークだった。
これを話したとき、僕の地元のルールでは「パーで勝ったらパイナップル」「チョキで勝ったらチョコレート」「グーで勝ったらグリコ」なんだけど、「グリコ」は企業名だからまずいだろうということで避けた。でも、そもそもこのゲームは全国共通なんだろうか? そしてこの僕の話は一般に通用するもんだろうか? などとちょっと心配だった。実際はどうだったんだろうか。教えてほしい。

「恐怖のピラミッド かけのぼり数字クイズ」

答は全て数字になるクイズが出題され、挑戦者は正解と思う数字を各々が表示する。正解ならばその段数を上がり、不正解の場合は自分が表示した数字分の段数を下がる。答に自信がない場合は表示するのを保留してもよく、その場合は当然上り下りはない。その繰り返しでクイズを進行し、92段ある階段を上りきった挑戦者が勝ち抜け。そして、最後まで階段を上りきれずに残った挑戦者が敗退、というルールだった。

「Q.国外脱出を賭けて戦った成田でのジャンケン。あの日から数えて今日で何日目の旅?(A.17日目)」

僕はとっさに自分の腕時計をみた。このときつけていた僕の腕時計には日付と曜日が表示されており、しかも僕はウルトラクイズの旅の間中、あえて時差による時計の調整は一切せず、日本時間のままにしていたからだった。
表示は22日の火曜日、成田のジャンケンは6日の日曜日だったから、6日から数えて17日目になる。

ここでは全員が答を表示したが、正解したのは、山賀・僕・宇田川の3人だけ。僕たち3人は階段を上り始めた。まるで自宅の階段を思わせるほど急な階段で、しかも手摺などは一切ない。ちょっとでも体を起こそうものなら、後ろに倒れてしまいかねないような感じだ。

第2問は、ここで出題された中では一番の難問だった。
「Q.1492年にインドをめざして探検航海を行ったコロンブスが、サンサルバドル島に上陸したのは、10月の何日?(A.12日)」※問題はうろ覚えなので正確ではない

この問題はさすがにわからなかった。ここで解答権のあった僕たち3人は誰も答を表示せず、第1問を間違えてペナルティボックスに入っていた残り5人も元の位置に戻った。そしてこの問題は結局オンエアされずに幻となった。

つまり、オンエアでは紹介されなかったが、ここではある問題に間違えて階段を下りる場合に段数が足りない場合、階段の下、僕たちが並んだ後ろに布いてあったシートの中に入り、1回休みすることになっていた。たまたま唯一の機会となった第2問で誰も正解も不正解もなくカットされたため、このルールがうやむやになってしまったのだ。

それからの出題は、どちらかといえば簡単な問題が多かった。たぶん、ゴールまでの段数が92段と多かったため、難問を出題して収拾がつかなくなるのを恐れてのことだろう。個人的には巨人軍の永久欠番や祝日のような、答が複数ある問題とかを、もっとだしてほしかったと思う。

その後の山賀・僕・宇田川の3人は、順調に正解を重ね、6問目(オンエアでは5問目)にゴールに到達した。そして、柳井・高橋(麻)・高橋(充)の3人が勝ち抜け、最後は大学生同士、中央大学の中村と、慶應義塾大学の藤村の2人の対決となった。
一進一退でどちらが勝ってもおかしくなかったが、最終的に中村が抜け出し、ゴールにたどり着いた。僕たちは留さんに促がされて狭い頂上で万歳をしたが、何人かは元気がなかった。好青年だった藤村の敗退に心を痛めていたのだろう。

それにしても、ピラミッドの頂上からの眺めは絶景だった。ここに来るまで、車はひたすらジャングルの中を走っていたが、その答がこの風景だ。
ピラミッドの周囲は、360度、どこをみても緑色のジャングル。その広さたるや半端ではない。地平線に至るまでが全て緑色なのだ。水平線ならぬ、緑の地平線をみたのは、これが最初で最後だった。

「ここは日本ではない」

僕は、自分がウルトラクイズで海外にいることを、改めて実感するのだった。

(いよいよ核心に向けて、つづく)

次回はチチェンイツァということで、本当は前回の終わりに質問をしようと思っていたんだけど、すっかり忘れていた。ちょっと聞いてみたいことなので、つづきを書く前にみなさんに質問です。

チチェンイツァでのクイズは、「恐怖のピラミッド かけのぼり数字クイズ」でした。
クイズの答えはすべて数字で、挑戦者一人ひとりがクイズの正解と思う数字を表示し、正解の場合はその段数をのぼり、不正解の場合はその段数をおりる。そして、92段ある階段をのぼりきれぱ勝ち抜けというものでした。また、答がわからないときや自信のないときは解答を保留することができ、その場合は当然のぼりおりはありません。

さて、そこで問題。
では、あるクイズに不正解となって階段をおりるときに、マイナスになってしまう場合(=不正解分の段数がない場合)は、どうすることになっていたでしょう。

ちなみにオンエアではルールは説明されていませんが、現場では明確なルールが示されています。

さて、わかるかな?
いろいろ予想してみてください。とはいっても、今回は選択肢は少なそうですけどね。

※答でなくても、自由に書き込んでください。


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