もつれるチーズ

今夜の酒の肴は何にしようかと、朝から考えています。

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

 出かければ、あちこちで祭りにぶつかる。向島も祭りだった。
 自転車でぷらぷらしている知人に会った。路上生活をしていた頃、たまに差し入れに来てくれていたその人は、こちらの暮しのめどが立ちかけた頃、失業した。入れ替わりにこっちが路上生活だと深刻に言うので、いっとき電話をかけて様子を聞いたりしていたのだが、いつまで経っても浮ぶでもなく沈むでもない様子で、どうせ出来ることといえば、路上生活に落ちた場合、やってもらったように差し入れをするぐらいのこと、よって立つところは一人ひとり違うのに、あれこれ聞き出しても仕方ないと、いつの間にか疎遠になっていたのである。聞けば新しく勤め出して二年になるという。もう駄目だと騒いでいたのが一年半ほど前だから、そのあとすぐに仕事を見つけて二年目になるということなのだろう。いくらいくら貰っていると金額まで言い、安くてばからしいとこぼしていたが、前と較べて悪いわけじゃなく、その口ぶりは彼なりの見栄みたいなものなのだろう。前のところではいくら貰っていると言っていたのか、物好きにもこちらは記憶しているのである。相槌を打つだけの、立ち話だった。
 立ち去り際に、誰それが死んだと、言い出した。
 「誰、それ?」
 「あの頃、その辺りに、小屋を作っていた人だよ」
 「知らない」
 「いや、知ってるはずだよ」
 年齢はいくつぐらい、これぐらい太っていて、と説明するが、埒が明かない。同じ時期同じ辺りで路上生活をしていたからといっても、ほとんど誰とも親しくしなかったのは、彼も知っての通りなのだが。
 「まあ、顔を見れば分るかもしれないけど」
 「うん。顔見れば、分るよ」
 もう顔を見ることの出来ない人なのである。
 また連絡するといって、なんだか中途半端に別れた。

 桜餅を買うためだけに来たのであった。敬老の日に、家主の老夫婦に長命寺の桜餅を贈ることを、だいぶ前から決めていた。知った人であろうと、誰が死んでももうあまり驚かないが、家主の老夫婦には、長生きしてもらいたいと思っている。

閉じる コメント(1)

顔アイコン

路上生活してたころがあったのですね。
冬場は大変でしょうね。私が散歩に行くコースの、小さな公園にホームレスの中年の男の人が昼間、一つだけある大き目のベンチの上で寝てたけど、最近はそっちへ行ってないから今もいるのかはわからないけど。椅子の下に寝具っぽいのを押しこんでいたけど。
ジャンジャン町で、10年ほど前の冬、夜も遅く歩いていたら、シャッターもみな閉まってる店の前に積んであったゴミ袋の山の上でひげを長く伸ばしてる(伸びてる)おじいさんが眠ってるのを見たとき、ちょうど暮れのころだったので、サンタに見えたことがある。でも、サンタにしてはみすぼらしかったとあとで思ったけど。
関係ないけど、私の大家老夫婦は昨年、そろって他界してしまいました。

2008/12/2(火) 午後 3:26 [ ののかかし ]


[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事