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先日、目黒の駅前で待合せをした。 |
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毎朝乗る京葉線の各駅停車はほどほどの混み具合なのだが、途中で快速に待合せしたあとは座れることもある。対する快速のほうはぎゅう詰めである。たまにどんなものかとぎゅう詰めを味わってみることもあるが、夜勤を終えての帰りで急いでいるわけではなく、ほとんどの場合そのまま各駅停車に乗っていく。ごく当り前の選択だろう。 |
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定刻きっかりにタイムカードを押し、会社をあとにする。京葉線の駅への10分ほどの道程は、途中まで寂しく、地下道をくぐったあたりから賑やかになる。ぼくと同じように夜勤明けという人もいないとはかぎらないが、おそらくは団地から流れ出てきた出勤する人たちである。 |
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山谷の古く煤けた店。コの字型カウンターがあり、テーブル席をはさんで小上りがあるのだが、一人でそこに座れば、話し相手はいなかった。黒い猫が膝の上にいる。どちらかといえば猫は嫌いなのだが、猫のほうではそこを自分の場所と心得ているようだ。 |
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「ここ、よろしいですか」と、女の声はぼくの方に向いているようだった。 |



