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「これは、レモンのにおいですか?」
ほりばたでのせたお客のしんしが、はなしかけました。
「いいえ、夏みかんですよ。」
私が小学生の頃、教科書に載っていた童話です。
冒頭の一節を覚えていて、大人になって本をみつけ
とても懐かしくて、思わず買ってしまいました。
「白いぼうし」
あまん きみこ 作 北田卓史 絵
松井さんは空いろのタクシーの運転手です。
ある日 道路に小さな白いぼうしが落ちているのをみつけました。
松井さんがつまみあげると、
中からモンシロチョウがふわりと飛び立ちました。
せっかくのチョウを逃がしてしまって
ぼうしの持ち主の子はがっかりすることでしょう。
松井さんはかわりに夏みかんを置いてぼうしをかぶせました。
タクシーに戻ると小さな女の子がシートにすわっています。
女の子は道に迷ったから、
なの花横町まで連れて行って欲しいと頼みます。
「なの花橋のこと?」松井さんは発進しました。
バックミラーに虫取り網を持った男の子が映ります。
「チョウが夏みかんに化けて驚くだろうな・・・」
ふと気付くと女の子がいません。
車を止めて辺りを見渡すと
小さな野原をたくさんの白いチョウが飛んでいました。
ぼんやり見ていると
「よかったね。」「よかったよ」「よかったね。」・・・
シャボン玉がはじけるような小さな声が聞こえます。
空いろの車の中には
まだかすかに夏みかんのにおいが残っていました。
「車のいろは空のいろ」には八つのお話があります。
きつね、さかな、山ねこ、くましんし・・・
いろいろな生き物が出て来ます。
とても素敵で、不思議なお話ばかりです。
実は「白いぼうし」は六月の話です。
「なの花横町」が頭に残っていて
どうやら覚え違いしていたみたいです。
私の中ではなの花とモンシロチョウのイメージです。
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2011年04月16日
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