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今回は、業界研究上級編、IR情報の活用の仕方についてお話しします。



以前取り扱った業界研究(http://blogs.yahoo.co.jp/hubristic_boy/45036.html)の記事に、
taro1969210さん(http://blogs.yahoo.co.jp/taro1969210)から、IR情報の重要性についてコメントを頂いた。


僕も普段から企業分析の際はIR情報を見るのに、業界研究の項で触れるのをうっかり忘れてしまっていた。ということで今回は、企業分析をするにあたって大変役に立つ、IR情報についてお話をしていきたい。


まず、IR情報とは何なのか。
IR情報のIRとは、インベスターズ・リレーションズの略である。
つまり、IR情報を日本語に直すと、投資家のための情報、となる。
では、この投資家のための情報が何故就職活動をする学生に便利なのか。


就職活動における情報収集として、最も一般的なのはセミナーや説明会である。
一見すると、セミナーの方が効率的に情報収集出来そうな印象を受ける。
しかしながら、セミナーや説明会でのメインターゲットは学生である。
セミナーの主目的は、優秀な学生にエントリーして貰うことである。
従って、学生の気を引くために、その企業の長所を誇張したり、短所を隠したりすることはままある。
(実際三菱自動車があれだけの不祥事を起こしているのに、セミナーで散々長所を主張していることからも、この事はご理解頂けるだろう。)
つまり、セミナーでは効率的に情報収集が出来るが、その情報が正しいかどうかはわからないのだ。
往々にして、人事部や広報部のバイアスがかかりやすい。


しかし、IR情報のターゲットは投資家である。
企業は投資家(つまり株主)のために情報を提供するわけであるから、IR情報において嘘や誇張は許されない。つまり、IR情報には、企業に関する事実の情報しか掲載されていないのである。
この情報には、セミナーにおける説明のように、人事部のバイアスがかかることもない。


このことから、志望する企業の現在の状況を分析するにあたって、IR情報程活用できるものはないと言うことがおわかり頂けただろう。


IR情報に掲載される情報の例としては、企業の財務諸表を載せた有価証券報告書(良く有報などといわれる)、不祥事に対する企業側の認識やその事に関する謝罪、発行株式の構成比率、今後の経営戦略などが挙げられる。これらの言葉をぱっと見ただけで、ほとんどの学生の皆様は頭が痛くなると思うが、僕が思うに細かいデータの読み取りは完全に出来る必要はない。(ていうか細かいことを全て理解するのは無理)


就職活動、有望企業の選定、という狭いフェーズで考えれば、実際に必要な情報は、自分の志望動機と結びつけやすい今後の経営方針や、財務状況位で十分だろうと思う。今後の経営方針はダイレクトには書いていないことが多いが、例えばある車会社が、ある銀行の資本に参加した、と記述されていれば、
その車会社が他業界にも積極的に乗り出していることが読み取れるだろう。
財務状況についても、有報の財務諸表を読み取る必要はない。
IR情報をのぞいてみれば、ムーディーズの格付けがBからAになっただの、優良株に認定されましただの書いてある。そう書いてある企業は財務状況が良いと言うことだし、そう書いてない企業は財務的に怪しい企業と言うことだ(実際は有報見てみないとわからないけどね)。
とにかく、IR情報を少しでも良いから見ておけば、それらの詳細な情報の意味はわからなくとも、自分の志望する企業の現在状況が大体わかるのである。


(但し、株の保有比率の変動が何を意味しているのか、あるいは、流動比率が低いと言うことはどういう事なのか、等と言ったことを理解しておくと、企業分析において非常に勉強になる。興味があるなら今のうちにしっかり勉強しておいた方が良いだろう。)


ところで、IR情報とはどのようにして入手することが出来るのか。
これは非常に簡単で、どの企業でも大体HPにアクセスすればトップページに載ってある。
そこをクリックすると、大変分かりやすいレイアウトで情報が表示される。投資家へのアカウンタビリティが主目的なので、敢えて分かりやすい形態にしているのであろう。
IR情報を見たくなったら、HPにアクセスしてみよう。
面白いネタを見つけたら、プリントアウトしてノートに貼っても良い。
これらの情報は、皆様の志望企業の絞り込みに大いに役立つことだろう。


今回は、一般の学生にはあまり馴染みのない、IR情報を使った企業分析の手法をお伝えした。
IR情報がカバーする内容はあまりに広範なので、話が表面的になってしまったかとは思うが、少しはIR情報の実態がご理解頂けたと思う。

ところで、僕が個人的に会計大好きな人間なので、ご要望があれば有報の読み方などについてもお話ししたいと思う。今回の記事で、少しでもIR情報に興味を抱いて頂ければ、著者HB幸いである。



<おまけ>
アメリカの監査において、会社の信用度をチェックする際に、企業の経理の変動率や、ワンマン経営度をチェックするという手続きがある。経理がころころ変わる会社は、不正な財務報告をしている可能性があるため不正の発生率が高く、ワンマン経営者がいる会社は、経営者の一意見が重くなりすぎてしまい、コントロールのバランスが崩れ、不正が発生しやすいと判断するのだそうだ。
これらの項目も参考にしてみては如何だろうか。

閉じる コメント(3)

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就活で利用すべきなのは、財務諸表ではありません。財務諸表を面接で語っても頭でっかちと思われるだけです。重視すべきは、事業報告書・アニュアルレポート、株主やアナリストに対する説明会資料です。財務諸表は専門知識がないと理解できませんが、前述の資料は企業の現状、ビジョン、セグメント別の情報を簡単に得られます。

2005/2/13(日) 午後 9:48 [ tar**969*10 ]

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再度コメント有り難うございます。ご指摘の通り、財務諸表の数値を面接で伝えるのは得策ではありません。ただ今回は面接における活用ではなく、あくまでも業界研究、志望企業の絞り込みにおけるIR情報の活用として、財務諸表を紹介しました。自分の志望する企業がどのような財務状況を把握することは、面接におけるアピールにはなりませんが、企業研究の一環としては効果的だと僕は考えてます。志望企業の資金繰りがどうなっているのか程度は、企業研究の時点で把握した方が良いのではないかと思い、財務諸表について軽く触れました。

2005/2/13(日) 午後 10:26 [ NEG ]

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みんなお詳しいんですね(._.;)。 あまりにも何にもしらないので、一冊ほど本を買ってよんでみようと思います、本読むのすきなので・・。 できたら有報の見方もおしえてください( - *)。まず、有報がなにかわからないこ小者ですがΣ(T□T)。

2005/2/14(月) 午前 1:49 [ - ]


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