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====ナレーター==== 風太郎は風に乗って10年後の日本に来ています。“風に乗ってどうやって未来に行けるんだ”などと硬いことを言わないで、頭を柔らかくして聞いてください。ある大学病院の外科の診療室、私は蜜蜂になり白いカーテンにとまって取材することにしました。 この10年の間に医療技術は格段の進歩を遂げ、ほとんどの末期癌が治るようになりました。しかし、10年前の通常国会で通過した医療改悪法案に盛り込まれた「混合診療」の本格導入によって、医療の分野でも目を背けたくなるような格差が生じていました。 以前の歯科診療と同じように保険外診療が大幅に拡大していました。この10年間に開発された先進医療行為の殆ど全てが、保険外診療となっていたのです。10年前には歯科の金合金を使ってのブリッジや差額ベッド代、それに一部の高度先進医療を除けば1枚の保険証で治療が全て受けられました。 10年前当時、マスコミはまともにこの問題を報道しませんでした。繰り返し、その危険性を報道したのは共産党の機関紙「赤旗」だけでした。確かに、法律の成立で直ちに負担が増えるわけではありませんでした。しかし、10年後は・・・・ ====ドクターと患者の会話==== ★ドクター 「残念ですが、肺癌ですね。しかも、ステージ3から4と進行しています。」 「でも、心配はいりません。この10年でいろいろな治療法が開発されました。癌は死の病ではなくなりました。」 ☆患者 「良かったあ!仕事が忙しく、病院に来られませんでした。10年前なら死ぬところだったんですね。」「ところで、手術するんですよね。」 ★ドクター 「治療法もいろいろあります。いろんな治療法から患者さん自身で選んで頂くことになります。品揃えが沢山有りますので、そこから自己責任で選んで頂きます。」 「当病院では4つのコースを用意してあります。『特選松コース』、『松コース』、『竹コース』、『梅コース』の4つです。 ☆患者 「お寿司のメニューみたいですね。『特選松コース』が一番良さそうじゃないですか。当然それにしますよ。どうせ、中身は差額ベッド代の違いでしょう?あまり、高いようなら松か竹にしなければならないけれど、それぞれについて説明してください。」 ★ドクター 「違いは差額ベッド代だけじゃないんです。」 「特選松コースは当然一番良い部屋をご用意します。眺めもよいですよ。病気の時は窓からの緑が癒しになりますからね。治療方法は最新の高度先進医療技術を使います。治癒率は99%です。保険外診療部分が500万円かかります。」 「松コースはお部屋は特選松コースの次のグレードです。でも良い部屋です。治療方法は5年前に開発された先進医療技術を使います。治癒率は70%の実績があります。保険外診療部分が300万円かかります。ここまでは緩和ケアの技術も使いますから、痛みも90%押されることができます。」 ☆患者 「何ですかそれは!金が無いと治癒率にも影響するんですか。保険証1枚でやって頂けるのは、どれなんですか。」 ★ドクター 「梅コースです。」 ☆患者 治癒率は? ★ドクター 「残念ながら30%です。しかも、緩和ケアがありませんから、痛みはおさえられません。」 「『痛みを伴う改革』とはよく言ったものですね。」 「医者として、胸が痛みます。でも、どうしようもありません。」 ====ナレーター====
10年前、アメリカは官民あげて、日本政府に混合診療の解禁を要求していました。そして、10年後の今、医療保険で大儲けをしているのがアリコなど米系の生保企業です。 |
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