労働相談奮闘記

労働者の悲痛な叫びを伝えたくて、そして解決に役立てて頂く為に

悪夢

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====ナレーター====
今日、我輩は飼い猫に変身、名はタマという。我輩のご主人は真由美、有能なデザイナーである。デザイナーの仕事は過酷だ。何でも裁量労働制とか言って、彼女は残業代無しで何時間でも働かされている。この仕事は一日8時間の労働だと、労使協定で決めれば何時間働いても8時間の労働と看做されてしまう。

====爆弾を背負ったネズミ====
我輩は、今日も仕事で遅くなる真由美の帰りを待っている。暇に任せて、ご主人様が消し忘れたテレビを見ていた。たまたま、立花隆がアメリカの国防総省などを取材したドキュメント番組をやっている。我輩は目を丸くした。テレビ画面に、美味しそうなネズミが大写しされたからだ。

何と、ネズミが爆弾を背負っている。しかも、ネズミの動く方向を人間がコントロールしている。ネズミは爆弾を背負って敵の陣地に入り込んだ。どんなにネズミが美味しくても、あんなネズミを追い掛けたら、とんでもないことになる。

====サイボーグ====
次にでてきたのが、今度は人間だ、体に歩行を補助する装置を付けている。70キロにもなる荷物を背負ってもスタスタ歩くことが出来る。装置にはセンサーが付いている。センサーが敵らしきものを感知する。

腕が勝手に動き、センサーが感知した方向へ銃が向く。引き金が人間の意志に関係なく引かれる。人間が見て判断し、撃つのではない。センサーが感知したものを人間の意志に関係なく撃つのだ。

人間なら躊躇するだろう。何の躊躇もなく、やってのける。恐ろしい。この辺まで見て眠くなった。だから、どこまでが本当で、どこからが悪夢か分からない。場面が変わって、場所はイラン。大勢の自衛隊員が先ほどの装置を付けて大都市の中で、世界の平和のために戦っている。アメリカ軍は後方でモニターをみながら指揮している。

動くものはすべて、自衛隊員の意思に関係なく撃ち殺されている。センサーの性能は優れているが、善人か悪人かまでは判断しない。しかし、自衛隊員にも時には犠牲者がでる。自爆テロで突っ込んでくるからだ。

====愛国者====
死んでも、日本に帰れば靖国神社に神として手厚く葬られる。改定された教育基本法で国を愛することが義務付けられている。国が決めた派兵に協力することが国を愛することらしい。彼らは、国を愛してイランで死んだ優れた愛国者だ。子供たちを戦場に送るまいと反対した教師達は教育基本法違反や共謀罪で処分され、もう学校にはいない。

====我輩の恋猫も犠牲者に====
次の場面は、おや、我輩の恋人、隣のミイではないか。どうしたのだろう。我輩の体は動かない。ミイの方へ行きたいのだが、金縛り状態だ。ネズミだ。ミイの方へ来るではないか。爆弾を背負っている。ミイが飛び掛ろうとしている。我輩は叫んだ。ミイ!引き返せ!危ない!しかし、声がでない。ドカン!と音がした。ご主人様が帰宅してドアの閉まる音だった。

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風太郎
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