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【プロローグ】 このところ、忙しく投稿できませんでした。久し振りなので、まずは自己紹介します。風太郎の姿は人の目には見えません。不当な扱いを受けている労働者に密着して、実況中継するのが仕事です。今日の風太郎は初夏の風となって、派遣労働者の山田恭子(仮名)の家に来ています。 彼女は、労働局の労働相談に電話しています。そして、労働局の担当者と話し始めました。その内容をお伝えする前に、平日の今日、何故、彼女が家に居るのか、その理由をお話しましょう。 恭子は30歳、ワードやエクセルの資格を利用して、今まで派遣で仕事をしてきました。派遣期間が終了して、他の派遣先へ移ることは何度も経験してきました。次の派遣が開始するまで、雇用保険の基本手当(所謂、失業保険)で生活したことも何回か経験しています。 しかし、今回のようなことは、彼女にとって初めてのことでした。昨日、「直ぐに帰れ!」と言われて、首になりました。それも勤めて4日目の出来事でした。彼女は幾つかの派遣会社に登録していますが、この派遣会社からの派遣は初めてでした。 彼女の派遣先は銀行の支店でした。派遣期間は6ヶ月で、更新はあると言われました。そして、最初の1週間は教育をしてくれる約束でした。支店に行ってみると、上司は派遣会社の女性社員でSV(スーパーヴァイザー)と呼ばれていました。 彼女にとっては、“仕事をする場所が派遣会社ではなく銀行の支店だから派遣だ”と思っていました。彼女が労働相談で話した労働局の職員は「派遣ではなく、派遣会社が受託した仕事を、派遣会社の従業員としてやっていたということでしょうね。」と言っていました。 しかし、彼女にとって許せないのは、3ヶ月間の雇用契約書があるのに、たった3日で首にするのは許せないと言うことでした。 【労働相談員との会話】 ★相談員 「酷い話ですね。事情は分かりました。解雇を撤回させて、気持ちよく働ける条件を作って欲しいと言うことですか。」 ☆恭子 「同じ管理者の下では働けないけれど、直ぐ首にするような酷い管理者を代えて頂けるなら働きます。」 ★相談員 「ところで、山田さんとしては何故首になったと思っていますか。」 ☆恭子 「最初、教材を与えられて自習を命ぜられました。分からないことがあるので質問をSVにしました。すると、マニュアルを投げてきて、“これに書いてあるわよ”と言われました。酷い教え方だと思いましたが、黙っていました。こういうことが、何回もありました。」 「一度、“ちゃんと教えて頂けないでしょうか。”と言いました。しかし、マニュアルを投げられました。言い争いはしませんでしたが、私の気持ちは顔に出ていたと思います。多分、SVに嫌われたんだと思います。」「派遣会社の本社は現場のこういう実態を知らないんでは無いでしょうか。」 ★相談員 「分かりました。最初から会社を悪者にはできませんので、会社に労働局へ来ていただいて、事情説明をして頂くことにします。」 「一度、こちらに来ていただいて、『助言指導の申出票』を書いて頂けますか。」 【エピローグ】 労働局の事情聴取の結果、会社は非を認めましたが。解雇は撤回されませんでした。しかし、会社は恭子の希望を受け入れ、労働局による“あっせん”が実施され、30万円の解決金を会社が支払うことで解決しました。 【参考】 ●労働局による「助言・指導」「あっせん」については下を参照してください。 →http://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/index.html 及び →当ブログの書庫「裁判外の紛争解決制度」 ●上記制度の運用については、各都道府県労働局により若干運用に差があります。当ブログの書庫「裁判外の紛争解決制度」で解説しているのは東京労働局を取材した内容となっています。 【解説】 このような期間雇用契約の中途において、一方的に解雇することは、社会通念上認められる余程の事情が無い限り許されません。(労基法18条の2)注意しなければならないのは、会社が「解雇はしていない。」と嘘をつくことです。「『明日から来なくて良い』」とは言った。しかし、これは厳しい教育の一環で、本当に来なくなるとは思わなかった。」などと、言い逃れをすることが多くなっています。 「『辞めてくれ』とは言った。しかし、本人が『辞めさせてもらいます。』と言った。だから、合意退職だ。」などと、主張する場合もあります。 大切なのは、解雇であることをハッキリさせることです。解雇という言葉を使わないときは、「それは解雇ですか」と聞くことです。そして、解雇と言われたら『解雇理由書』を要求することです。解雇をされた社員から『解雇理由書』を要求されたら使用者はそれを拒否できません。(労基法22条)そして、この『解雇理由書』はその後の紛争解決に大きな力を発揮します。 「解雇ではない。」と言われたら、厳しいけれど出勤すべきです。「無断欠勤」と言われかねないからです。この場合には別の闘い方が必要になります。 ============================================================================================ ●労働相談はどこへ&労使トラブルの六つの解決方法→http://blogs.yahoo.co.jp/huchisokun 憲法を守ろう憲法違反の人権侵害が横行しています。過労死と言う言葉は外国で翻訳せずに通じる言葉となりました。憲法が改定されて、日本が米軍に協力して一緒に世界中で戦争をする国になった時、労働者の人権はどうなるのでしょうか。戦争というものはマスコミなど全てを動員します。自衛隊員が世界のどこかで血を流して戦っているとき、日本の労働者の人権などどうでもよいことになるような気がしてなりません。 更に、憲法が改正され、日本が外国で戦争できるようになれば、軍事費は急速に増大するでしょう。アメリカから人命の提供と戦費の更なる支出を求められます。社会福祉に廻す金は無くなると思います。税金も上がるでしょう。格差はもっともっと拡大するに違いありません。
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派遣社員の解雇、雇い止め
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