|
【残業代を払わなくても違法でない制度ってあるんですか】 この話は、風太郎のところにかかってきた“残業代を払わなくても違法でない制度ってあるんですか”という電話で始まる。風太郎は、聞き返した。「何の仕事をやってるの?」山田君(仮名)の答えは『不動産関係の営業です。毎日、9時までは、会社にいるので“残業代は出るんですよね”と上司に聞いたら、“うちは、払わなくても良い制度になっている”と言われました。“営業は、残業代は無いんだ”とも言われました。』だった。 風太郎は、みなし労働制が悪用されているのだろうと直感で感じた。みなし労働制は3種類あり、その全てが悪用されていると思っている。事業場外のみなし労働制(労基法38条の2)、専門業務型裁量労働制(同38条の3)、企画型裁量労働制(同38条の4)である。 【仕事が無くても9時までは帰るな!】 ☆ 風太郎:「朝は、会社に出社するの?」 ★ 山田君:『会社に出社し2,3時間会社にいて、それからセールスし、職場に戻って営業日誌を書き課長に見せて帰ります。7時か8時には、終了しますが、課長は、“9時までは何も無くても帰るな”と怒鳴ります。』 ☆ 風太郎:「就業規則を見ないと分からないが、多分“事業場外のみなし労働制”が悪用されているんでしょう。就業規則はもらってますか」 ★ 山田君:『多分、家にあると思います。ところで“事業場外のみなし労働制”って何ですか』 ☆ 風太郎:「事業場外で仕事をする場合で労務管理ができない場合には、“外回りの仕事を何時間とみなす”と決めて良いことになっているんです。」 ☆ 風太郎:「しかし、山田君の場合には、会社に出勤し会社に戻っていますから時間管理がされているので、この制度の対象になりません。悪用されていると言うことでしょう」 ★ 山田君:『何とかならないんですか』 ☆ 風太郎:「ワルの会社のようだから、山田君が交渉しても無理かな?」 ★ 山田君:『怒鳴られて終わりになりますよ。こんな会社に長く居るつもりは無いけれど泣き寝入りは嫌ですね。何か方法は、無いですか』 ☆ 風太郎:「タイムカードは?」 ★ 山田君:『何の記録も無いんです。』 ☆ 風太郎:「営業日誌は?」 ★ 山田君:『それなら毎日書いています。』 ☆ 風太郎:「会社に出社した時間、セールスに出た時間、帰着した時間、課長の指示内容、帰宅時間など必ず書いてコピーをとってから提出しなさい。会社を出た時間の後に1日の反省文でも書いておくんだね。そうすれば、証拠能力は充分に有る。時効が2年だから2年間遡って請求できる。辞める時、労働基準監督署に相談する。そのやり方で成功した人がいるよ。営業日誌の文章の中に時間や上司の指示時効が書いてあれば、それは一朝一夕にしてできるものではないので必ず証拠になりますよ」 ★ 山田君:『分かりました。やってみます。』 “事業場外のみなし労働制”の悪用は、実に多い。そのほとんどが“事業場外のみなし労働制”を適用してはいけない管理できる業務なのに管理できないことにして残業代をケチっているケースだ。 携帯電話で定時報告させられたり、電話で相談しながら営業したりは管理されていることになる。従って、みなし労働とすることはできない。防衛策としては、営業日誌に携帯電話で何時何分○○に○○課長から何々の指示ありなどと記録するのがよい方法だ。課長と一緒にセールスならずうっと管理されていることになる。 課長も別途の営業で出払っていて営業のやり方などについて任されていて管理できない業務であったにしても、たいがいは出社して準備してから営業に出るでしょう。仮に、“営業業務は6時間とみなす”との事業場外のみなしが決まっているとしよう。 所定労働時間が9時から18時の8時間労働の場合、午前中の3時間職場で準備し食事して13時に営業に出てそのまま直帰した場合、3時間(内勤時間)+6時間(みなし時間)=9時間(労働時間)となり1時間の時間外が発生することになる。実際には3時間でセールスが終了し直帰しても6時間労働ではなく9時間と看做されて1時間分の時間外手当が発生することになる。逆に実際のセールス時間が7時間だったとしても6時間と看做されるが、何れにしろ午前中の3時間がプラスされて1時間の残業となる。 営業日誌を見ても管理されているとハッキリ言えないケースの場合はちょっとややこしくなる。労基署が行政として判断しない場合には、司法の判断を求めるしかない。勿論、労働審判にも馴染む事案である。 ============================================================================================ ●労働相談はどこへ&労使トラブルの六つの解決方法→http://blogs.yahoo.co.jp/huchisokun 憲法を守ろう憲法違反の人権侵害が横行しています。過労死と言う言葉は外国で翻訳せずに通じる言葉となりました。憲法が改定されて、日本が米軍に協力して一緒に世界中で戦争をする国になった時、労働者の人権はどうなるのでしょうか。戦争というものはマスコミなど全てを動員します。自衛隊員が世界のどこかで血を流して戦っているとき、日本の労働者の人権などどうでもよいことになるような気がしてなりません。 更に、憲法が改正され、日本が外国で戦争できるようになれば、軍事費は急速に増大するでしょう。アメリカから人命の提供と戦費の更なる支出を求められます。社会福祉に廻す金は無くなると思います。税金も上がるでしょう。格差はもっともっと拡大するに違いありません。
|
悪用される“みなし労働制”
[ リスト ]








