労働相談奮闘記

労働者の悲痛な叫びを伝えたくて、そして解決に役立てて頂く為に

試用期間

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【正社員だと言うので就職したのに】
高木紘一(仮名)25歳は、大学を卒業してから派遣社員としてコンピューターシステム開発の仕事をしてきた。そして、3月末で派遣期間が終了すると同時に失業した。派遣は、不安定だと思って2ヶ月間失業給付を受けながら正社員の仕事を探して来た。そして、今の会社に正社員として就職した。少なくとも正社員として採用されたと思っていた。しかし、3ヶ月と2週間で事実上首を切られたのである。

風太郎の前に現われた高木は、開口一番「騙されました」と言った。高木に見せられたハローワークの求人票には「正社員」と書いてある。疑う余地は無い。職種には、「経理事務(若年者等トライアル併用求人)」と書かれている。高木は、コンピューターシステムの設計ではなく経理事務を担当するものと思っていた。

求人票には、トライアル期間は書かれていないが面接で2週間との説明を受けた。2週間経てば、トライアル期間は終了し、正社員になる。ただし、3ヶ月間は試用期間であるとの説明を受けていた。求人票には、確かに「試用期間3ヶ月」と書かれている。更に、会社の事業内容の欄には、コンピューターシステムの設計、開発、運用、保守、システムコンサルタントと書かれている。

会社の特徴の欄には、「一人ひとりの個性や能力を活かせる風通しの良い会社。中途入社のハンデーも無く、自由で闊達な雰囲気の中で活躍が出来る会社」と書かれている。魅力的な会社に思えた。

【ハローワークの「トライアル雇用」という制度】
「トライアル雇用」と言うのは、ハローワークが補助金を出して企業にトライアル採用をさせる制度である。詳しくは右をクリック。→http://www6.ocn.ne.jp/~t-rousi/trial.html

読めば分るとおり、ハローワークは「トライアル雇用」についてそれなりのもっともらしい説明をしている。しかし、その目的とは裏腹なことが起きているのもまた事実である。高木は2週間のトライアル期間を無事通過して社員採用されたはずだった。補助金は、企業に確実に支払われたはずである。高木が正社員として採用されていればトライアル雇用もその目的を果したのかもしれない。しかし、補助金は払われたにもかかわらず、高木は解雇されてしまった。高木も騙され、ハローワークもまた騙されたという結果になった。

【首から下げるIDカードには知らない会社の名前が書かれていた】
高木は、就職し初出勤をした6月1日に社長から「当面は仮配属になる。人手が足りなくて、困っている。申し訳ないが、暫らくの間、お得意さんに出向してもらう。」と言われた。
仕事内容を聞くとシステム開発の仕事である。高木は、システム開発の仕事なら今までやってきた仕事でもあり、短期間であればやむを得ないと考えた。そして、出向期間を聞くと「約3ヶ月」とのことであった。出向先は、大手のメーカー系列のソフト開発会社であった。そして、快く引き受けることにした。

翌日、営業部長に連れられて出向先に向かった。不可解だったのは、打ち合わせの際、出向先の課長から渡されたIDカードだった。それには、既に自分の名前が印刷され写真が貼ってあった。履歴書の写真が転用されたのではないかと疑った。更に、自分の所属会社が聞いたことの無い会社名になっていた。

【違法な二重派遣だった】
相手が離籍した時、部長に「会社名が違います。」と言ったが、「そんなことはどうでもいい。その会社から来たことになっている。」と言われた。これは、二重派遣ではないのかと疑った。しかし、今、事を起こしても明日から食べることが出来ないと考えるしかなかった。

【雇用契約書は契約社員】
高木は、雇用契約書を出して風太郎に見せてくれた。正社員であれば「雇用期間」の欄に「定め無し」と記載されなければならない。雇用期間の欄には「6月1日〜9月15日」と書かれていた。仕事の内容の欄には、システム構築及びシステム運用と記されてあった。そして、高木はこの雇用契約書に署名捺印していた。

その他の欄に「トライアル雇用期間2週間(6月1日〜6月14日)」「試用期間約3ヶ月(6月15日〜9月15日)」と書かれていた。その他の欄の最後に「試用期間終了時、本採用が妥当と判断された者は継続して正社員として雇用する」と書かれていた。この表現は、まだ正社員雇用をしていないと解される。

トライアル雇用は、その後の雇用を保証するものではない。従って、本来は、トライアル雇用が終了した時点で次のような契約になるべきである。
【雇用期間】雇用期間の定め無し
【試用期間】6月15日〜9月15日

9月10日、高木は社長に呼ばれ、「残念だが社員としての採用はしないことになった」と言われた。高木は、「ハローワークの求人票には、経理事務と書いてあった。だから応募した。」と言って抗議した。しかし、社長は、「雇用契約書に書いてあるとおりだ」と語気を強くしていった。

風太郎は「騙されましたね。雇用契約書上は会社の勝ち徒いうことになるでしょう。しかし、会社は二重派遣という違法行為をやっているので、これを突かれると困るはずです。個人加盟の労働組合に入って、これをちらつかせながら団体交渉を要求してみては」と提案した。

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●労働相談はどこへ&労使トラブルの六つの解決方法http://blogs.yahoo.co.jp/huchisokun
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憲法を守ろう

憲法違反の人権侵害が横行しています。過労死と言う言葉は外国で翻訳せずに通じる言葉となりました。憲法が改定されて、日本が米軍に協力して一緒に世界中で戦争をする国になった時、労働者の人権はどうなるのでしょうか。

戦争というものはマスコミなど全てを動員します。自衛隊員が世界のどこかで血を流して戦っているとき、日本の労働者の人権などどうでもよいことになるような気がしてなりません。

更に、憲法が改正され、日本が外国で戦争できるようになれば、軍事費は急速に増大するでしょう。アメリカから人命の提供と戦費の更なる支出を求められます。社会福祉に廻す金は無くなると思います。税金も上がるでしょう。格差はもっともっと拡大するに違いありません。

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風太郎
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