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【休業手当をケチる大手派遣会社】 この種の相談は、風太郎の扱いだけで1週間に1回はある。相談に来るのは氷山の一角だから、相当数の労働者が労基法を知らない為に泣き寝入りしているに違いない。 ある女性労働者A子からの電話相談である。 ☆ A子:もしもし風太郎さんですか? ★ 風太郎:どうしましたか? ☆ A子:大手の△△派遣会社に登録し、約1年2ヶ月前から半年毎の更新でコンピュータ部品関連の商社で事務の仕事をしていました。ずっと順調に仕事をしていましたが、2ヶ月前から上司が女性の課長に代わってから、ガミガミ言われるようになりました。 ☆ A子:1ヶ月ほど前に、私は重大なミスをしてしまいました。契約書を裁断機にかけてしまったんです。課長から激しく叱責されました。叱責されるのは仕方がないので、ひたすら頭を下げました。その日の夜、派遣元の担当者から電話があり「明日から派遣先へ行く必要はない。別の派遣先を考えるから少し待ってください。」という内容でした。自分が悪いので仕方がないと思いました。でも、社員なら首にはならなかっただろうし派遣という立場の弱さを感じました。 ☆ A子:私は、派遣会社に3日に1回は電話して新しい派遣先が決まったか問合せをしました。担当者は、「なかなか良い派遣先が見付からないから待ってください。」の繰り返しです。最初のうちは、自分が悪いという負い目があるので遠慮がちにお願いしていましたが、賃金が入らなければ生活が破綻しますから「こう言う場合には何の補償もないのか」と質問しました。担当者からは、「貴女がミスしたから、こうなったんでしょう。そのために私が苦労して派遣先を探しているんでしょう!」と怒鳴られました。 ★ 風太郎:分りました。問題は、幾つかあります。まず、ミスを1回しただけで、お詫びしている派遣社員を別の派遣社員に交換せよと要求するのは派遣先の不当な要求です。二つ目に派遣元が直ぐに派遣先の要求に応じてしまうのも問題です。三つ目は、今は自宅待機状態にあるわけですから労基法の26条による休業手当を、遜色のない派遣先が見付かるまでの間支払われる必要があります。休業手当の支払いを要求してみてください。大手の派遣会社だから要求したら払うはずですよ。念のため、風太郎に相談したらそう言われたといって、風太郎への連絡方法も伝えてください。多分、それで休業手当は支払われるようになります。 その日のうちにA子から報告の電話があった。風太郎の名前を言ったら、急に態度が変わり「上司と相談して電話する。」と言われたとのことである。2日後に、再度の報告があり休業手当は、支払われることになった。そして、新しい派遣先も見付かったとのことであった。多分、休業手当を払い続けることになるので優先的に派遣先を決めたものと思われる。 【参考】 ● 労基法26条「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。 ● なお、平均賃金は通常、これを算定すべき事由が発生した日以前3ヶ月間にその労働者に支払われた賃金の総額を、その期間の総日数(2月が含まれなければ91日か92日となる)で除した金額ということになっている。公休日を含めた総日数で除するために、日給額より少ない金額となる。週休2日制の場合で日給額の47%か48%ぐらいになる。労働日が1週間に2日とか少ない場合には、総日数で除すると低額になりすぎるので、下限が決められていて賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の100分の60が下限となる。(詳しくは、労基法12条を参照) ●関連記事「休業補償は60%か100%か」→http://blogs.yahoo.co.jp/huchisokun/54817256.html
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派遣のトラブル(その他)
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使用者の責任で休業となった場合と規定されていますが、A子さんの事案は使用者の責任なのですか?
2012/8/30(木) 午後 0:46 [ amayadori ]