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【子育て受難の時代?】 子育てをしながら働く女性にとって、職を失うことは、生活の不安に直結する。 先週、風太郎が扱った相談の中に育休中の雇い止め予告が2件あった。その前の週にも正社員の解雇の相談があったし、増加の傾向にあることは間違いない。 育休明けの雇い止めを通告されたのは、母子家庭の母親だった。しかも、明らかに酷いうつ病と思われた。聞いてみると、やはり長いこと心療内科に通院していた。医者も勧めないのだろうか、医療費の公費負担は利用していなかった。 自立支援医療制度や生活保護や障害(厚生)年金の話をし、支援するNPOなどがあることをお話しした。争うことよりの明日の健康と生活が優先する。 自立支援医療(公費負担)制度→http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/nichijo/tsuuin/index.html 障害(厚生)年金→http://www.sia.go.jp/seido/nenkin/shikumi/shikumi03.htm 【少子化対策は名ばかり】 少子高齢化がこのまま続けば、とんなことになるか、誰の目にも明らかである。だから、政府も経団連も危機感を持った。しかし、やったことと言えば少子化担当大臣を任命しただけである。真剣な取り組みは何も無い。子育ての支援は、少子化対策になる。それは、将来日本の社会にとってプラスになることは、誰の目にも明らかなのに、それをやらなければ日本に未来はないことも分かっているのに・・・・・。 【育休解雇 不況で加速】 3月6日の東京新聞に「育休解雇 不況で加速」との記事が載った。育児休業に関する労働者からの不利益取扱い相談件数は毎年ほぼ2割増で増加していると報じている。この不況で、急増中は間違いない。 【法律では不利益取扱い禁止だが】 男女雇用機会均等法の第9条は、婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等を謳っている。特にその3項では「妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りではい。」とかなり強い調子で規定している。 【労働局の指導に従わない企業】 3月6日付けの東京新聞は、三鷹市に住む女性の事件を次のように紹介している。 「妊娠イコール解雇。不妊治療をやって待ち望んだのに幸福感が全くなかった」
東京都三鷹市に住む現在妊娠六カ月の佳代子さん(39)=仮名=は、都内の情報機器関連会社で正社員として働いていた昨年11月、上司に妊娠を伝えた直後に解雇予告された。「わが国を含める世界的な不況」が理由で、違法となる「妊娠」には触れていない。 厚生労働省東京労働局は、会社に対し妊娠が理由の解雇予告の撤回を求める勧告書を出したが、効果はなかった。 2007年4月に長男を出産。住宅ローンも抱え、夫の収入だけでは家計は苦しい。「何としても生活の基盤を守りたい」と女性ユニオン東京(東京都渋谷区)に相談。この一月に会社側との団体交渉を行ったが進展せず、労働審判に臨むことを決めた。佳代子さんは「違法行為に(国が)勧告しても実効性がないとは、何のための制度か」と憤る。 東京新聞では、もう一つ神奈川の同様な事例を紹介しているが、ここでは省略する。均等法9条は、“出産1年以内の解雇は、事業主が当該解雇が婚姻、妊娠、出産等を理由として行われたのでないことを証明しない限り無効である。”と読むことができる。 事業主は、そのことを証明したのであろうか。労働局雇用均等室は、証明するまでくいさがったのであろうか。風太郎は、この事件に関わったわけではないが、労働局均等室が「解雇予告の撤回を求める勧告書を出した。」と言うことは、事業主は証明をしていないのであろうと想像するしかない。 新聞では、この事件につての労働局の見解を次のように報道している。 ところが現行法では、救済できない場合が多い。現行法は「育児休業制度の整備が主目的」(東京労働局)で、遵法行為に対する調査・救済措置が定められておらず、罰則もないからだ。事業主への聴取も「あくまで制度整備上のヒアリング権限を利用する」(同)しかないのが現状だ。
労働局の助言・指導でも好転しない場合、同局内のあっせん制度があるが、十分機能していない。冒頭の二人は、労働局から「大勢待っていて順番が回ってこない」「ここまでもめると解決は難しい」などとあっせんをあきらめる方向に誘導されたと証言する。 今国会で育児・介護休業法改正案の提出が検討されているが、企業側の反発が強い罰則は盛り込まれない。解雇時の金銭解決などの支援策が加わるものの、違法な解雇を阻止できる改正になるか疑問視されている。 【労働局は、悪質な事業主の企業名の公表をすべきである。】 記事では、労働局の見解として“現行法は「育児休業制度の整備が主目的」(東京労働局)で、遵法行為に対する調査・救済措置が定められておらず、罰則もないからだ。事業主への聴取も「あくまで制度整備上のヒアリング権限を利用する」(同)しかないのが現状だ。“としているが、「育児休業制度の整備が主目的」「あくまで制度整備上のヒアリング権限を利用する」は、弱腰では無いのだろうか。 均等法30条では、勧告に従わなかったときは公表することができるとなっている。確かに、罰則規定は無いが、ヒアリング権限しかないというのはウソである。育児休業制度の整備が主目的とは、この法律のどこに書いてあると言うのであろうか。 労働局には、裁判外の紛争解決制度である「あっせん」と「調停」がある。均等法や育休法に関係のない紛争には「あっせん」が関係する紛争には「調停」が利用される。 育休法などに絡まない解雇やイジメは、明確に禁止する法律がない。禁止する法律が無い紛争に利用される「あっせん」でも紛争解決には一定の成果をあげている。ましてや罰則規定は無くとも禁止や義務付けの規定を有する法律を持つ均等法や育休法に絡む紛争で利用される「調停」は、より有効な紛争解決の手段のはずである。労働局均等質の姿勢次第で成果は上がるはずである。 【都道府県ごとの斡旋や調停の取扱件数と解決率の公表を!】 都道府県の労働局ごとに成果の違いがあるに違いないと思う。「あっせん」や「調停」の利用状況や解決件数を都道府県ごとに公表すべきと思う。解決率や利用件数の少ない都道府県労働局の姿勢は問われるべきと思う。どこかの政党が国会などで質問することを期待したい。 新聞の記事では、労働局の助言、指導、勧告で解決しない場合「あっせん」の制度と説明しているが、妊娠、出産、育児を理由とする解雇や不利益取扱いは「あっせん」では無く労働局の「調停」(均等法18条〜24条)のはずである。取材記者の勘違いなのだろう。記事では“労働局から「大勢待っていて順番が回ってこない」「ここまでもめると解決は難しい」などとあっせんをあきらめる方向に誘導された。”とあるが、事実とすれば、酷い話である。 東京新聞のこの報道は、労働局の対応への批判を込めて書かれているように受け取れる。もう少し、事業主に対して強い指導を望みたい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・風太郎
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妊娠、出産、育児、男女平等
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これはジェンダーの問題も
深く絡み合っていると思います。
2009/3/8(日) 午後 10:29
おはようございます。
新聞報道されているのは、ごく一部…。
『労働局から「大勢待っていて順番が回ってこない」「ここまでもめると解決は難しい」など…』の記載で、行間に表現するしかない記者の苦悩もにじみ出ている記事ですね。
国民の命と財産を守る職種は増員するという政府の国会答弁も、言いたいことは自衛隊と公安部署の公務員のこと。
『小さい政府』を競い合う政党、二大政党論で世論操作するマスコミに、本当に辟易しています。
2009/3/9(月) 午前 5:30
コメントに感謝します。加筆しましたので、できればもう一度お読みください。
2009/3/9(月) 午前 7:54 [ 風太郎 ]