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二人の30代の労働者が入ってきた。 会社は200名ぐらいで業界誌などを中心とした出版関係で働く労働者である。1人は、経営企画の仕事、一人は営業企画の仕事をしている。そう言う仕事をしているのなら、想像するところ、二人は会社の幹部候補生のようである。頭も良さそうだし、とにかくナイスガイである。 しかし、話の内容はこのようだった。自分たちの問題で相談に来たわけではない。他の部署の労働者がパワハラで酷い目にあっているので行政機関として指導できないだろうかと言うことだった。会社の体質が古くて社長や一部の幹部が営業担当をしごいていて、耐えられずに次々と辞めていくといのである。 行政が社長を呼んで事情を聴いて頂くだけでも多少変わると思うので何とかならないだろうかというのである。労働局に被害者が直接パワハラの被害にあっていると訴え「助言指導」を求める方法はあるけれど、・・・・・と話した。「そうですか。直接、本人たちでないとダメですか。」と残念そうである。 風太郎は、「貴方方は会社の重要な仕事をしているわけだから、幹部も無視できないでしょう。抗議したら如何でしょうか。」と言った。『言ってはみたんですが、・・・・効き目が無いんです。』 「貴方方には問題は無いんですか。長時間労働とか?」と聞いてみたら『長時間労働だけど裁量労働制だから8時間ということになってるんです。』とのことだった。 風太郎は「企画型裁量労働制ですか?・・・」と聞き返し、「企画型裁量労働制は企業にとっては使い勝手が悪いので、・・・珍しいですね。ちゃんと労使委員会で決議してやったんですか?」と付け加えた。 『労使委員会って何ですか。』と聞かれたので「企画型裁量労働だと労働者代表と事業主側代表で労使委員会を作って、その5分の4の決議がないとできないんですよ。」と説明した。 『そういう手続きはやってないですね。仕方ないと思ってましたが、われわれの問題で交渉ができそうですね。』 風太郎は更に次のように付け加えた。「36協定はどうなってます?出版関係なら編集者として専門型裁量労働制も取り入れていませんか?」と。 二人が一緒に『やってますね。やはり、毎日10時間ぐらいは働いています。』 風太郎は「皆がみんな10時間も労働しているんなら8時間と見做すこと自体問題ですよ。貴方方は、皆の信頼もあるんでしょうから、労働者代表になって36協定の締結権を握ったら、会社も頭を下げてきますよ。1が月ごとに36協定を締結することにすれば、毎月頭を下げさせられますよ。労働者代表が36協定を締結しなければ、残業させられませんから・・・。」と説明した。この二人ならできるだろうと感じてのアドバイスだった。 『なるほど。やってみます。我々の発言権が強くなれば、会社も良くなります。今のままだと、優秀な人がみんな辞めて、いつまで経っても新米ばかりですから・・・』 |
パワハラ、うつ病、PTSD
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