「坂の上の雲」をどう観るか風太郎は、このところ、NHKの「坂の上の雲」を観ている。「坂の上の雲」は2000万分も売り上げた司馬遼太郎のベストセラーのドラマ化である。明治時代を駆け抜けた伊予松山出身の3人の若者の物語である。NHKが莫大な金を掛けて製作しただけあって、特に戦争の場面は迫力が有る。そして、観る者を引きこんでゆく。「坂の上の雲」は、これから3年間に亙って放映されるのだそうである。魅力あるドラマであるがゆえに恐ろしさを感じる。 風太郎が気になっているのは、司馬遼太郎の「坂の上の雲」に関しては、軍国主義を賛美する小説としての批判が多いことである。司馬遼太郎の歴史認識は「司馬史観」として多くの学者から批判されている事実である。 確かに小説やドラマが史実に忠実である必要はない。江戸時代以前であれば、ただ面白ければ良いかもしれない。平家物語や忠臣蔵、歴史上の人物を登場させる作品は多い。これらは、ただ楽しければ良いだろう。しかし、近現代史に関しては、特にこの「坂の上の雲」に関しては、そうはいかないと思う。 NHKの企画意図風太郎は、このドラマのNHKの企画意図を見て、その思いを強くした。NHKのこのドラマの企画意図には、その最後に「この作品に込められたメッセージは、日本がこれから向かうべき道を考える上で大きなヒントを与えてくれるに違いありません。」と結んでいる。ただ単に面白いと思うだけでなく、視聴者が、日本がこれから向かうべき道を考えることを想定して企画しているのである。 NHKの「ドラマ坂の上の雲」の企画意→http://www9.nhk.or.jp/pr/keiei/shiryou/soukyoku/2007/10/003.pdf 司馬遼太郎自身は映像化を拒んだ司馬遼太郎の「坂の上の雲」が「サンケイ新聞」に連載され始めたのは、丁度明治から100年目の1968年春のことである。高度経済成長が始まったころであり、日本人が敗戦の混乱から抜け出し自信を取り戻した時期に当たる。政府主催の明治100年際などもあり、小さな国日本が大国ロシアに勝利したことを描いたこの小説は、当時の市民の気分にマッチするものでした。週刊金曜日に「なぜいま、NHKが『坂の上の雲』なのか」という記事を掲載しているが、その中で「司馬は生前、多くの映画会社やテレビ局から原作の映画化、ドラマ化の申出を受けたにもかかわらず、原作を映像化することでミリタリズムが鼓舞されるのを恐れ、全ての申出を固く断ったことはよく知られている。」と書いている。 だとするならば、NHKの映像化の目的はミリタリズムを鼓舞することかと疑いが生じることになる。 ドラマ化の経緯を伝える記事→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E3%81%AE%E4%B8%8A%E3%81%AE%E9%9B%B2_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E) 近・現代史を知らない日本人日本人が、近・現代史を熟知していれば、ドラマが史実と違っていても騙されないわけだから問題は無いのかもしれないが、実際問題、日本人の殆どは、明治維新以降の日本の歴史を知らないのである。学校では、時間切れで教えない。先生自身が知らないのであるから教えることもできない。 |
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期待の「坂の上の雲」ですね。
マンガの「日露戦争物語」もおもしろいですよ。
NHKのほうは、第4話から変になっていっています。
TBさせていただきました。
2009/12/27(日) 午後 0:32