「債務確認書」を作りなさい。
こう景気が悪いと事業主も資金繰りが大変である。従業員の賃金を何とか支払うために借り入れもする。それができなくなると賃金の遅配につながる。事業主が大変なことは分かるが、従業員の方は生活ができなくなるのでもっと大変である。
最近、賃金の遅配の相談が激増している。場合によっては、毎月、減額されて支払われることもあって、零細企業では管理がいい加減で債権債務の状態が分からなくなるケースまで出てきている。
そんな場合に、風太郎は債務確認書を作ることを提案している。そして、遅配されていた賃金の一部が支払われた際には債務確認書を作り替えるのである。
事業主は、同じ借金でもうるさく催促する方に先に支払う傾向にある。うるさい社外の債権者には支払っている。大人しい労働者は当然後回しとなることが多い。債務確認書は一つのうるさいやり方となる。
賃金の遅配の相談が事業主から有った際に、債務確認書を要求して作ってもらったら、事業主もキチッと支払うよう努力するようになる。
債務確認書が有れば、いざとなった時、労基署からの支払い勧告も直ぐに可能だし、場合によっては裁判所の少額訴訟でも直ぐに判決を出してくれる。
風太郎の提案する債務確認書は次のとおりである。タイトルは「債務確認書」としないでも良い。「未払い賃金の支払いについて」などでも良い。
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平成○年○月○日
○○○○殿
株式会社×××× ㊞
代表取締役▲▲▲▲㊞
債務確認書
貴殿に支払うべき賃金が下記のとおり、本日現在未払いである
ことを確認します。
○月分賃金(日締切日が○月○日分)・・・・○○万円(金額は漢数字使用)
○月分賃金(日締切日が○月○日分)・・・・○○万円(金額は漢数字使用)
上記賃金に関しては○月○日までに貴殿の賃金支払い
口座に振り込むことを約束します。(又は、上記賃金につ
いては都合がつき次第貴殿の賃金支払い口座に振り込む
ことを約束します。)
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支払日については、約束できるなら指定した方が良いに決まっていますが、無理に要求すると債務確認書を作ってもらえなくなるので、「都合がつき次第」とするのも良いと思います。とにかく「債務確認書」の作成が重要です。債務確認書にはいろいろな効果があります。
まずは、社長が支払いに努力するようになることです。次に未払い額がいい加減にならないことです。そして、最終的には労基署や裁判所がすぐに利用可能となることです。
支払い方法を指定することは重要である。振り込みとしておけば通帳に記載が無ければ未払いを証明できる。従って、「下記口座に」ということで債務確認書に口座を明記した方が更に良い。手渡しの場合には「領収書と引き換えに支払うものとする。」としておけば、会社側に領収書が無ければ未払いを証明できる。
なお、労基法23条「金品の返還」の項には「退職した労働者が請求をした場合には7日以内に支払わなければならない」旨規定しています。支払日を書かなくても、退職した場合には労働者側が請求書で一方的に支払日を指定できるわけです。
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書き忘れたことがあります。
金額は必ず漢数字を使って書いて下さい。そうしないと事業主は押印しません。
2010/6/9(水) 午前 10:30 [ 風太郎 ]