更新されないことを恐れるあまり
契約社員や派遣社員の身分は不安定で、比較的長期的な仕事で更新がされていても、当人の病気や怪我で更新がされないという事例は沢山あり、相談も多いわけですが、救ってあげられないことも多いのが現実です。
特に、派遣社員の場合には、派遣先は業者間の契約である派遣契約の打ち切りを派遣元に通告してくるために、派遣元に更新の意思があっても更新ができないことになりかねません。この様な時に、派遣元は遜色のない別の派遣先を探す努力をするしかないわけです。
正社員で有れば、病気や怪我の期間中十分に休みを取って、その間は傷病手当金を請求して生活すればよく、職を失うと言うことは少ないわけですが、契約社員や派遣社員の場合には、与えられた権利である傷病手当金を請求して休むことさえ、自ら遠慮するケースが多くなっています。
通勤途上災害での事例
先週であった事例である。私傷病の場合には上に説明したとおりであるが、通勤途上で怪我をした場合にも結果は同様になることが多いと思われる。
松枝(仮名)は、電機メーカーのコールセンターで数年更新を続け優秀な派遣社員として比較的安定した生活をしていたが、通勤途上、駅の階段を踏み外し左足の親指を骨折してしまった。階段の一番下での事故だった為に、大事故にならずに済んだと言ってよい。
全治3カ月と言われ、松枝は派遣元と派遣先に病院から電話した。気になったのは2ヶ月後の契約の更新である。悩んだ末、「大したことはない。」と言ってしまった。労災指定病院へ行ったので、事情を話すと通勤途上災害の取り扱いとなった。
病院にお願いし、とりあえず3週間の休業が必要との診断書を頂いた。病院で頂いた労災の書面を派遣元に出し、別途派遣元で用意した休業補償の手続きも行った。
3週間後、松枝は激痛をおして松葉杖を頼りに出勤した。1週間ほど出勤はしたが、殆ど仕事にはならず、多忙を極めていた職場で、「松葉杖は邪魔だ!」と別の派遣会社の派遣社員に怒鳴られる状態だった。ただ、派遣先の上司は、「無理するな。」と対応自体は親切で業務上も配慮してくれていた。
松枝は、このまま出勤を続けても足は痛いし、会社に迷惑を掛けると思い、今まで取ったことのない有給休暇を申請し休んでいるところに“次回の更新はしない。”との書面が派遣先から届いた。理由は、派遣先での業務縮小だった。休業補償も出勤しているので解除されるだろうと書かれていた。派遣社員が減らされていることは確かに事実だった。
派遣元も、“もう一度派遣元に派遣継続について交渉してみる。”と言っているところをみると、酷い対応とは言えない。ただ、休業補償については、医師の診断書を添えて労基署と相談してみる必要はあるとアドバイスを行った。
このような場合に救われるよう法的な整備が求めらる。
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派遣先での業務縮小とは、よく使う手ですよね。
2010/8/22(日) 午後 6:02 [ タワーに住むさくら ]
そうですね。たいがいこれですね。
派遣や契約社員制度がある限り、この問題は続きそうです。
ヨーロッパのように失業給付期間を長くするなどの措置が求められます。
2010/8/22(日) 午後 6:10 [ 風太郎 ]