泣き寝入りにはならなかっただけだけれど
法の下の平等と言うけれど
風太郎は、年間2000件程度の労働相談を取り扱っている。解決できない事件も多い。
憲法では14条で法の下の平等を謳っているけれど、現実には事業主の立場が圧倒的に強いわけで、その為に27条に基づいた労働基準法があって、最低限の労働条件を定め、それだけでは、やはり法の下の平等が担保されないので28条で団結権を認めている。
ということは、この憲法の理念を、即ち法の下の平等を要求するのであれば、労働者は団結しなければ、その保証はありませんよと言われていることになる。
従って、風太郎は、労働組合の関係者ではないけれど、相談者にユニオンに加盟することを勧めている。しかし、現実はなかなか難しい。ユニオンに加盟するなどの余裕も無い相談者が多いのが現実である。
パワハラでうつ病になった労働者
数ヶ月前にアドバイスした労働者からお礼の電話が有った。
1日十数件の相談にのっていると数ヶ月前の事件は記録を見なければ思い出さない。しかし、記録を見ると相談した時の声の感じまで思い出すものである。不思議である。
数か月前、この労働者からパワハラの相談が有った。聞いている内に、場合によっては自殺するのではないかと思われるくらいの状況であった。数年勤務していたが、上司が代わり、激しいパワハラを受けるようになり、会社へ行けなくなってしまった。
しかし、上司から出勤せよとの矢のような催促が有り、風太郎に相談の電話が入ったのである。「出勤しなければ何をされるか分からない。どうしたらいいか分からない。」と泣きながらの電話だった。まだ、病院へは行っていなかった。
こう言うケースでは、まず休ませることを基本にアドバイスする。「癌だったら出勤しますか?うつ病は自殺もある怖い病気ですよ。休みなさい。それでも出て来いと言うなら“労働局が間に入ることになっているから”と言ってしまいなさい」とまで言う。
病気にも関わらず出勤を強要するとの訴えがあって、会社を指導してほしいとの要求が有れば労働局は、社長に呼び出しをして解決の援助をしてくれる制度が有る。これを利用するのである。判決を言い渡す制度ではなく、単に、中立の立場で解決の努力をしてくれるに過ぎないが、会社も、無謀なことはできにくくなるのである。
結果として、この労働者は傷病手当金を請求し数か月休み、その後、病気を理由に「正当な理由のある自己都合退職」として失業給付を申請し現在に至っている。
電話では、傷病手当金のことも知らなかったし、その後続けて失業給付がとれる仕組みも分からなかったので助かりました。今は元気になって、新しい就職先を探しているところです。電話しなければ、何の保証も無くただ辞めていたかも知れませんとのことであった。
パワハラを止めさせて、職場に戻れたわけではないけれど、とりあえずの生活はできる状態を作れたのは、不幸中の幸いかもしれない。お礼の電話は嬉しいものである。
風太郎は、憲法の法の下の平等についての話をした。彼女は、ユニオンに加盟するかもしれない。
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私も労働組合にかかわるようになって、いろいろ知りました。。。
普通に勤めているときは知らなかったであろうことばかり。
とくに友人が、パワハラをうけて、傷病手当・失業給付の流れのお手伝いができたことは、よかったな〜と思っています。
解雇もわるいことばかりじゃありませんねぇ。
2010/8/23(月) 午前 10:11