労働相談奮闘記

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この記事は「うつ病などの精神障害の労災認定基準」(その1)の続きです。この記事からお読みいただいても良いように作成しました。平成23年12月26日厚生労働省が精神障害による労災の認定基準を作成したと発表しましたので、その内容を知らせるものです。

労災申請にはポイントがあります。ポイントをおさえることで認定に道が開けます。

まず、以下の二つのHPを表示し見ながらお読みください
は12月まで使われていた「指針」と、12月に策定された「認定基準」との比較表です。は「認定基準」を説明するパンフレットです。よくできたパンフレットなので、これを読めば十分わかる内容ですが、若干のコメントをすることにしました。

うつ病など精神障害の認定基準が策定され明確化しました

〇精神障害による労災 三つの認定要件
上の②精神障害の労災認定(パンフレット)の2ページをお開きください。
うつ病などの精神障害が労災と認められる為の3つの要件が示されています。労災との認定を得る為には、この3要件を満たす必要があることを覚えましょう。

要件1:認定基準の対象となる精神障害を発病していること
要件2:認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること
要件3:業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと
〇どのような精神障害が認定の対象となるか(要件1)
②のパンフレット2ページをお開きください。そこにどのような疾病の種類が労災の対象となる精神疾患か書かれています。私は労働者が持参する診断書を見せて頂く機会が多いのですが、同じうつ病でも必ずしも「うつ病」とは書かれていません。「うつ病だけれど、診断書には自律神経失調症と言うことにしておきましょうね」などと言われた場合もあるようです。

診断書に書かれる病名は主治医によってかなりバラツキがあるようです。精神疾患の分類の仕方にはいろいろあるようですが労災の認定基準では世界保健機構 (WHO) による国際疾患分類(ICD-10) を使用しています。

ICD-10 第5章「精神および行動の障害」分類のF0やF1に分類される痴呆性疾患アルコール依存症、大麻など薬物依存症などが除かれるのは当然です。

労災の認定の可否で病名が問題になることは少ないようですが(ICD-10)についての知識が有った方が良いに決まってます。

ウィキペディアの精神疾患の説明には(ICD-10)のF3に分類される 「気分(感情)障害」 には「うつ病」「双極性障害(躁うつ病)」「躁病  」がF4に分類される「神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害」には「恐怖症性不安障害  」「パニック障害」「強迫性障害」「PTSD」などなどが含まれるとしています。詳しくは上に示したウィキペディアをご覧ください。 

〇業務による強い心理的負荷が認められること(要件2)
要件2は正確に言うと「認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること」となります。要件2が認定の可否で一番重要なものです。
発病前おおむね6ヶ月間に何が有ったかが重要
発病前6カ月間が重要であることを覚えましょう。①心理的負荷による精神障害の認定基準の概要をご覧ください。表の中ほどに「評価期間」があります。そこに「セクシュアルハラスメントやいじめが長期間継続する場合には6か月を超えて評価」と書かれています。これは指針の時代には無かった改善点です。イジメやセクハラのように繰り返される事柄は発病の6カ月より前から始まり6カ月前を経過しても継続しているような時には開始時から行為を評価の対象にするということのようです。

私見ですが、この措置は一歩前進ではあるものの発病に気付かず病院に行かずに6カ月が経過してしまう場合、精神疾患とは思わずに内科医の診察を長期間受け続ける場合、自分が精神疾患と診断されることを恐れて病院に行かない場合等があるわけですから、パワハラやセクハラだけではなく全ての事柄について6カ月より以前に原因があり、繰り返されていない事柄についても認めるべきと感じました。
しかし、発病前6カ月という基準は現実にあるわけですから労災認定の為には覚えておく必要があります。または、6カ月前から始まり6カ月後も繰り返されていることを示す必要が有ります。
「強」と評価されると(要件2)を満たす。
②精神障害の労災認定(パンフレット)の5ページ以降の大きい方の表(頭に「具体的な出来事」と表示されている表です。)をご覧ください。
背景がピンクの欄は平均的な心理的負荷の強度を示す
まず表の見方ですが、背景がピンクの欄は、その出来事が有った場合の平均的な心理的負荷の強度を示しています。

例:「達成困難なノルマが課された」
例えば6ページの8項目目に「達成困難なノルマが課された」という出来事があります。この場合の平均的な心理負荷の強度は「中」です。「中」の場合には「要件2」を満たすことができません。
その右側に【「強」になる例】として「客観的に、相当な努力があっても達成困難なノルマが課され、達成できない場合には重いペナルティがあると予告された」とあります。「強」と認められたなら「要件2」が満たされます。「要件1」と「要件3」も満たされるなら労災と認定されることになります。

例:「顧客や取引先からクレームを受けた」
7ページの12項目目に「顧客や取引先からクレームを受けた」との具体的な出来事が記載されています。この場合の平均的な心理負荷の強度はやはり「中」です。「中」の場合には「要件2」を満たすことができません。
その右側に【「強」になる例】として「顧客や取引先から重大なクレーム(大口の顧客等の喪失を招きかねないもの、会社の信用を著しく傷つけるのも等)を受け、その解消のために他部門や別の取引先と困難な調整にあたった」とあります。「強」と認められたなら「要件2」が満たされ「要件1」と「要件3」も満たされるなら労災と認定されることになります。


転載元転載元: 労働法規のブログ


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