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限定正社員とは何か その危険性
正社員が安泰では無くなる時代に
今、正社員、非正規社員の他に限定正社員(ジョブ型正社員)という雇用の在り方が制度化されようとしている。2013年(今年)6月14日、政府は閣議で、骨太の方針と日本再興戦略を正式に決定した。
同閣議で決められた規制改革の実施計画の中に『勤務地や職種を限定した正社員』の雇用ルールを2014年年度までにまとめるという工程表が盛り込まれている。職務・勤務地・労働時間などを限定した新しい正社員を制度化する、というものである。
いつものことであるがマスコミは大騒ぎをして持て囃している。非正規社員が減少し正社員が増えることは良いことだと言う論調である。果してそうだろうか。
勤務地や職種を限定した限定正社員の制度は現在の制度でもできることで現実に実施している企業がある。大企業の半数で既に限定正社員制度が採用されているとのほうどうもある。現在の法律のままでもできる制度を改めて2014年度までに職務・勤務地・労働時間などを限定した新しい正社員として制度化する意味はどういう意味であろうか?
繰り返すと、限定正社員と思われる制度は多くの企業で採り入れられている。法律の改正をしなくても実施できる制度である。各企業が思い思いに使用しているので、その形態はまちまちである。ここで敢えて制度化を謳ったのは次のような目的があってのことと思われる。
(具体的には、リストラが必要になった際、限定正社員への身分変更を強要) (具体的には職種が限定されている場合にその職種が縮小される際は解雇できる) (地域が限定されている場合には、その地域の人数が削減される場合には解雇できる) (僅かな解決金で解雇ができるようルール化する) 限定正社員制度は既に始まっている。
政府の方針に呼応し限定正社員の導入を決めた企業がでてきた。
ここで現在既に採用されている限定正社員の制度がどんなものか紹介しよう。旅行会社大手のJTBのものである。JTBの正社員制度←クリック
この制度の特徴は月収の差、全域に転勤できる社員であるか一定のエリア内の転勤か、確定給付年金の対象者であるか否か等である。 201,000円〜215,000円(G社員) また、規制改革会議だけでなく、政府の産業競争力会議も先にまとめた成長戦略の中で、多様な正社員モデルと呼んで、企業に導入を促すという方針を打ち出している。
正社員が分断される
閣議決定された工程表通り進むと、現在の正規社員と非正規社員の間に、もうひとつ、又はいくつもの限定正社員という新しい雇用形態が制度化されることになる。既に、示したように先行して募集を始めた企業もある。
この動きが止められなければ非正規社員と正社員の間に何層もの労働条件の悪い限定正社員が生まれることになる。正社員の複雑になり何層にもなることを意味する。正社員の階層化である。
勤労者にもメリットがあるとう
規制改革会議ワーキンググループの言い分
どんなよい法律ができても、どんな良い制度ができても職場にそれを守らせる力が存在しない限り、悪用され事業主の都合が良いように解釈され悪用されるのがオチであることは何度も主張してきた。その前提で、規制改革会議ワーキングの言い分を検討してみよう。
さて、その限定正社員であるが、一応次のようになっている。一応と書くのは企業の言うことはいつも疑わしいので、そう書いている。
しかし、その分賃金その他の待遇が、今までのの正社員より低く設定されることはまず間違いない。 これを答申した規制改革会議の雇用ワーキンググループは、この制度の要点を次のとおり強調している。働く者のプラスメリットが次のとおり3点あることになっている。 契約を更新しながら働かざるを得なかった非正規労働者にとって、雇用の安定が得られる。 【筆者の反論】 個人のワークライフ・バランスの向上につながる。 過剰な残業とか、転勤などの人事異動に、無限に従わなくても済むようになる。 【筆者の反論】 つまり女性の活躍につながる。 子育て中の女性が限定社員になるよう強要されるケースが生じるのではなかろうか。 当然のことながら、
日本労働弁護団を始め、強い反対の声がすでに上がっている。
この限定正社員制度というのは、働く者の利益を考えてのものではなく、 |
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