|
良書紹介
本書の序章「帝国のツール━「戦争はあこぎな商売」の一節を以下に紹介します。
なぜこれほど少数の人々(現在300人とも500人とも2000人とも言われる)が、世界の極貧層30億人を合わせたよりも多くの富を手にしているのか。
大多数のアメリカ人が徐々に実権を奪われ、その生活水準が下がっているなか、アメリカの内政、外交、メディアのあり方を一握りの富める者が左右する状態がどうして許されるのか。
建国の父や先人たちが知ったら唖然とするほどの監視や政府の介入がまかり通り、市民の自由が侵害されてプライバシーが失われる状況に直面しながら、アメリカ国民はなぜそれに甘んじているのか。
なぜアメリカは民主的な先進工業国のなかで労働者の労働組合加入率が最も低いのか。
なぜこの国では私利私欲に突き動かされた人間が権力を与えられ、優しさ、寛容、思いやり、分かち合い、共感、共同体作りといった美徳を重んじて他者を尊ぶ人の上に君臨しているのか。
今の社会で通用している価値観や現在の政策によって決まるのではない未来、言うなればより良い未来を、大多数のアメリカ人がなかなか思い描けなくなってしまったのはどうしてなのか。
今ここに挙げた疑問は、本書で私たちが向き合っていく問題のほんの一部に過ぎない。すべての問いに答えを出すのは無理だとしても、読者がこうしたテーマを自分で掘り下げていけるように、材料となる歴史的背景を示せればと思う。 |
全体表示
[ リスト ]



