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亡き友からの便り 僕は薫風となって大空を渡っています。
大海原を珊瑚礁を広大な森を、それから広い菜の花畑と、のどかな牧場と
人々が暮らす美しい家並みと
人々は集い楽しそうに祭りに興じています。
ここでは争いはありません。
恨みごとも嫉妬も嫌がらせもありません。
思いやりに満ちているのです。
人々は、自分のことよりも隣人のことを思い、
情熱と勇気と優しさに満ちています。
そして、僕は自由です。何の束縛もありません。
僕の好きな音楽が常に流れているのです。
今日は、みんな僕のために集まってくれたんだね。ありがとう。
懐かしいね。若いころ、一緒に理想の社会を求めて闘った仲間だもんね。
しかも、「偲ぶ会」としてでは無く、僕もきっと千の風になって参加するだろうからと
僕が命名した「卯の花会」の名で、こんなに大勢集まったんだね。
涙が出そう。失礼、こちらでは涙と言うものは無いんだ。
もう少しこちらの報告をするね。ここでは戦争なんてないよ。
格差も貧困も無いんだ。拍子抜けだよね。
不思議だね。苦痛と言うものが無いんだ。雲の上に乗ってるみたいだよ。
ただ、笑顔と喜びと平和と思いやりと、のどかな歌声と・・・・
そうそう、ここでは昔みんなで歌った闘いの歌は誰も歌わないよ。
だって、闘いなんか無いんだもん。
ちょっと、僕としては不満だね。いけない。ここには不満という言葉は無かったんだ。
「恋のバトルは?」だって?無いね。残念だね。
争いが無いって言ったって恋のバトルぐらいは欲しいよね。
昔、僕がみんなの前で歌った「郵便馬車の御者だった頃」あれは悲恋の歌だった。
みんな聞き惚れてくれたもんな。僕は声が良かったから・・・
今日、お墓の前で歌ってくれたね。懐かしくて、天上では泣いてはいけないのに泣いちゃった。
一つだけ天上に来て分ったことが有るんだ。
重要なことだよ。
ここへ来ると達観するだろう。達観して分ったんだ。極秘情報だよ。
きっと、これを知れば、幸せになること保証するよ。
幸せは、地上にこそあるということだよ。
幸せはみんなのすぐそばにあるんだよ。
もしね。僕がもう一度地上に降りれたなら、
きっとアリさんが働いているのを見て幸せと感じるだろうね。
道に咲いている小さな野草を見付けても幸せを感じるよ。
でも、みんな気付かない、小鳥がさえずっていても気付かない。
道端の小さな花にも気付かない。
幸せは直ぐそこにあるんだよ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 亡き友の偲ぶ会で読み上げようと作ってみました。
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2015年06月01日
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