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この女性は、妊娠したが産休を取らずに辞めるのがあたりまえのようになっているが自分は何とか働き続けたいと相談を受けていた方だった。 「社長は産休も育児休職も二つ返事で認めてくれました。」と明るい声の電話だった。当然と言えば当然の権利であるが、こう簡単に自主解決するのも珍しい。
社長が単に育児休職を認めたのみでなく育児休職規定を作ることまで指示したのは初めての経験だった。権利を認めることで職場が明るくなり労働意欲に繋がることは間違いない。このような経営者が経済界をリードしてほしいものである。 育児休職どころか残業代さえ払わないなど権利がはく奪される職場のなんと多いことだろう。当然、職場は暗くなり生産性は損なわれる。うつ病などの精神疾患で休職する社員も多くなる。 うつ病などによる経済的な損失は年間15.2兆円との試算もある。当然の権利を認めるだけで大きな経済効果があると思えてならない。 【参考資料】 ※育児休職制度に関する問い合わせや企業に対する行政指導の担当箇所は各都道府県労働局の雇用均等室です。→http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/roudoukyoku/ ●育児休職の就業規則への記載例→http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/02.pdf ●育児休職給付金についての厚労省のパンフレット→https://www.hellowork.go.jp/dbps_data/_material_/localhost/doc/0805_ikuji_kyufu.pdf ●育児休業についての経済的支援に関するパンフレット(育児休業給付金、社会保険料の免除、住民税の徴収猶予等)→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1y.pdf ●育児休業に伴う社会保険料免除制度(日本年金機構のHP)→http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=2062 |
妊娠、出産、育児、男女平等
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ただし、100名以下の企業についてはこの法律の一部分について施行日を平成24年7月1日としています。一部分とは「介護休暇制度」、「育児の為の短時間勤務等の措置」、「所定外労働の免除」の三つです。 厚生労働省のHPにわかりやすい解説がありますが、HPのどこを見たら良いかわからないとの質問が多いのでここからリンクを貼るかたちで解説します。
○「改正育児介護休業法のあらまし」(22年9月作成リーフレット)→http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/28a.pdf このリーフレットが育児介護休業法を理解するのに一番わかりやすいと思います。 ○「育児介護休業法のあらまし(151ページ分)」(22年7月発行パンフレット)→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1o.pdf かなり詳しい解説書です。 ○育児・介護休業等に関する規則の規定例[簡易版](平成23年2月)→http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/03.pdf 育児介護休業法を就業規則に掲載する場合の事例が掲載されています。 ○ 改正育児・介護休業法に関するQ&A (平成22年2月26日版)→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1t.pdf 「裁量労働制」や「事業場外のみなし労働制」「フレックスタイム」と短時間勤務や時間外労働免除との関係など疑問に答えています。 ○育児休業や介護休業をすることができる期間雇用者について(平成22年3月)→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1x.pdf 契約社員や派遣社員・パートなどの立場でも一定の条件があれば育児介護休業法の適用があります。そのことについて詳しく説明されています。 ○育児休業給付金について→http://osaka-rodo.go.jp/hoken/koyo/keizoku/ikuji.html 育児休業期間に生活資金としてハローワークから支払われる育児休業給付金についての説明です。大阪労働局のHPがわかりやすいので掲載しましたが、全国同一です。 ○「育児休業や介護休業をする方を経済的に支援します。」→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1y.pdf 以下の事柄について説明しています。 育児休業給付金 会議休業給付金 育児休業期間中の社会保険料(健康保険・厚生年金)の免除 育児休業終了後の社会保険料の特例 育児休業期間中の住民税徴収の猶予 3歳未満の子を養育する期間の年金額計算の特例 ○育児・介護休業法に基づく紛争解決援助制度がスタートします(平成22年1月)→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1f.pdf 妊娠や出産、育児介護休業を申し出たり利用することに対して解雇や不利益な取り扱いをすることは禁止されていますが、そのような扱いをされた場合に利用できる紛争解決制度についての説明です。 次のような不利益に対して利用が可能です。 解雇 雇止め 退職の強要 正社員を非正規社員にする 不利益な自宅待機 降格 減給、賞与における不利益な算定 不利益な配転など ※育児介護休業法に関する問い合わせは全国の労働局の雇用均等室です。 ※育児介護休業給付金の問い合わせは所轄のハローワークです。 ※育児休業期間中の住民税の猶予は市区町村が問い合わせ先です。 ※社会保険料の免除措置などは年金事務所、健康保険組合や厚生年金基金となります。 【参考資料1】子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針 (平成21年厚生労働省告示第509号)→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1s.pdf 【参考資料2】育児介護休業法に関する通達→http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1l.pdf |
就業規則が法改正に追い付いていない。育児介護休業法は平成3年5月8日に成立(施行は平成4年4月1日)し、その後何度も改正されているために比較的大きな企業でも就業規則が法改正に追い付いていないケースがあります。また、法律自体、改正で継ぎはぎしているために分かりにくくなっているのも事実です。この記事は、ある中企業の総務担当者からの問い合わせがあったので、厚労省に問い合わせ調べた内容です。詳細は、各都道府県労働局の雇用均等室に問い合わせると良く説明して頂けるはずです。 組合役員は就業規則をチェックしましょう。就業規則の規定が「育児介護休業法」で規定する条件を下回る場合には、その部分については法律の規定に置き換わることになりますので、就業規則を改正育児介護休業法の規定に合わせておく必要があります。この記事を読んだ組合役員は自分の職場の就業規則をチェックしましょう。 まず、5条1項で「1歳に満たない子について・・(中略)・・育児休業をすることができる。」という表現で1歳の誕生日の前日までの育児休業が取れることを規定しています。 次に5条3項で「1歳から1歳6か月に達するまでの子について、次の各号のいずれにも該当する場合に限り・・(中略)・・育児休業をすることができる。」と1歳6カ月までの育児休業期間の延長を認めています。「次の各号のいずれにも該当する場合に限り・・」と条件を付けていますが、その条件については同法の「施行規則第4条の二」で定めています。 最近は保育園の待機児童が多く、子が1歳の誕生日に園児としての措置が不可能なことが多く、その場合にはこの規定によって育児休業期間を延長することになります。施行規則では「保育所における保育の実施を希望し、申込みを行っているが、当該子が一歳に達する日後の期間について、当面その実施が行われない場合」と規定しています。保育園に入園できない場合の他にも延長できる場合がありますが、施行規則を参考にしてください。 ところで、育児介護休業法7条3項には「育児休業申出をした労働者は、・・(中略)・・1回に限り当該育児休業終了予定日とされた日後の日に変更することができる。」と規定しています。この“1回に限り変更できる。”という表現が人事担当者に誤解を生んでいるようです。 この「1回に限り」は、確かに分かり難い表現ですが、5条1項で取得した1歳に満たない子の育児休業期間に対して1回の変更を認め、5条3項で取得した1歳6カ月までの期間内の育児休業期間に対しても係る条文です。 具体的事例で説明します。有る企業の就業規則では、会社としての要員管理の必要から出産予定日の1か月前までに育児休業期間を申し出ることになっているとします。出産予定日が10月10日とすると来年の10月9日までの育児休業を申し込む労働者が多いのではないでしょうか。ところが、実際の出産日が遅れることがあります。実際の出産日が10月20日となった場合、来年の10月9日で育児休業が終了してしまうと困ることになります。この場合、7条3項を利用して10月19日まで10日間の延長が認められることになります。(出産後に育児休業を申し込むことになっている就業規則の場合には、延長を申し出る必要は無くなります。) 来年の10月10日に保育園に入園できないことが明らかになった場合には、5条3項によって、通常は3月31日(入園が4月1日の場合)までの育児休業期間の延長を申し出ます。運悪く、4月1日の入園も出来ない場合には、7条3項で1歳6カ月までの期間内での再延長ができるわけです。従って、最大で3回の延長ができることになります。 厚労省の解説資料結構、複雑なので厚労省では「説明資料」を作っています。この解説資料の表中「回数」、「期間」、「手続」の内容を良くご覧ください。以上の説明がまとめて書かれています。この内容はよく読んで頂き、就業規則の育児休業の規定との食い違いを探して頂くことになりますが、その中で一つだけ解説をします。 「表」の「手続」に「○出産予定日前に子が出生したこと等の事由が生じた場合は、1 回に限り開始予定日の繰上げ可」と言う表現があります。例で説明すると来年の10月10日出産予定だった労働者の場合、出産前に申請した育児休業期間は1歳の予定誕生日の前日10月9日までになります。 実際の出産日が5日早くなって10月5日になった場合、5条1項の規定によると育児休業期間は10月4日まで出なければなりません。それを修正させるための説明となっています。これを修正しておかないと1歳6カ月までの延長や育児介護給付金の1歳6カ月までの延長の申し込みに支障が生じますので注意が必要です。 育児休業給付金について育児休業を取得すると、賃金が支給されない企業が多いと思われますが、一定の条件の下でハローワークから育児休業給付金が支給されます。1歳の誕生日を超えて育児休業をとっている場合にも一定の条件で支給が延長されます。 育児休業給付金↓ https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html#ikuji 【5条1項】
第5条 労働者は、その養育する1歳に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。ただし、期間を定めて雇用される者については、次の各号のいずれにも該当するものに限り、当該申出をすることができる。 一 当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者 二 その養育する子が1歳に達する日(以下「1歳到達日」という。)を超えて引き続き雇用されることが見込まれる者(当該子の1歳到達日から1年を経過する日までの間に、その労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことが明らかである者を除く。) 【5条3項】 働者は、その養育する1歳から1歳6か月に達するまでの子について、次の各号のいずれにも該当する場合に限り、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。ただし、期間を定めて雇用される者であってその配偶者が当該子の1歳到達日において育児休業をしているものにあっては、第1項各号のいずれにも該当するものに限り、当該申出をすることができる。 一 当該申出に係る子について、当該労働者又はその配偶者が、当該子の1歳到達日において育児休業をしている場合 二 当該子の1歳到達日後の期間について休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合に該当する場合 【7条3項】 3 育児休業申出をした労働者は、厚生労働省令で定める日までにその事業主に申し出ることにより、当該育児休業申出に係る育児休業終了予定日を1回に限り当該育児休業終了予定日とされた日後の日に変更することができる。 【参考資料】
●育児介護休業法のあらまし。↓ http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-2o_0001.pdf ●育児介護休業法関連資料↓ http://www.mhlw.go.jp/english/policy/affairs/dl/06.pdf |
労働局の均等室が動くはずです。このところ労働問題も深刻さを増しています。産休や育休を取ろうとすると退職が強要される事件が多発しています。以前なら夫君の収入で何とか生活できたので、文句も言わずに辞めてしまって紛争になるケースは少なかったのだろうとおもいます。出産が喜びでは無くなった時代とは?最近は、社会環境ががらりと変わり、夫君も非正規労働者であったり正社員であっても名ばかり正社員であることが多くなってきています。事業主から辞めてくれと言われても、おいそれと辞めるわけにはいきません。妊娠することが喜びではなくなり、苦しみとなるのは異常と言わなければなりません。そんな事情で、毎週何件かはそう言った悲痛な叫びに遭遇することになりました。 労基署は何故動けないのか労働組合が無い場合、事業主から不当な措置が取られようとした時、労働者の頼る場所は労働基準監督署と普通は思います。労働基準監督署が労働者の駆け込み寺と考える労働者も多く、そう考えるのも当然と思います。労基法65条には、出産を予定している女性労働者が産前休暇を申し出た場合には認めなければならないことになっています。労働基準法を所掌する役所である監督署は何故動かないか、労働基準法の65条1項を読んでみましょう。 65条
使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。 就業させて初めて65条違反となる分けです。従って、65条1項違反は、まずあり得ないことになってしまいます。 親切な、監督署ではこの問題は労働局の均等室が指導しますからと誘導してくれますが、不親切な監督署では「社長がダメと言っても権利ですから取ってください。」としか言いません。 出産まで6週間を切って産休を申し出ているのに無理やり働かせることは、まず有りません。従って、労基法違反ではないことは分かりますが、では何に違反するとして労働局の均等室が動くのでしょうか。 均等法9条労働局の均等室が動ける根拠は「男女雇用機会均等法9条」にあります。そして、均等法を所掌する役所は監督署ではなく労働局の均等室となっている分けです。均等法9条を見ましょう。特に9条3項をご覧ください。 (婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)
第九条 事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。 2 事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない。 3 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法 (昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項 の規定による休業を請求し、又は同項 若しくは同条第二項 の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であつて厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。 4 妊娠中の女性労働者及び出産後一年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りでない。 そして、上の同法9条3項に関して、「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」(平成18年厚労省告示614号)の第4項「婚姻・妊娠・出産等を理由とする不利益取り扱いの禁止(9条関係)」の小項目3「妊娠・出産等を理由とする解雇その他不利益な取り扱い(9条3項関係)」の(2)(3)で具体的に定めていますが、長くなるので9条関係について解説した長野労働局のHPを以下に紹介します。このHPでは上記(2)までを説明しています。 長野県労働局のHP→http://www.nagano-roudoukyoku.go.jp/joken/joken-kintou1-4.htm このHPの<妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの例>の「4 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。」は退職の強要を意味しています。これを禁止事項としている分けです。 このHPでは、それ以上の説明は有りませんが、上の指針(3)項ではイからトまで7項目にわたって、より具体的に規定しています。その中の幾つかをご紹介します。 「イ 勧奨退職や正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更は、労働者の表面上の同意を得ていたとしても、これが労働者の真意に基づくものでないと認められる場合には、(2)のこの「退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと」に該当すること。」
「ロ 業務に従事させない、専ら雑務に従事させる等の行為は、(2)のへの「就業環境を害すること」に該当すること。」 「ハ 事業主が、産前産後休業の休業終了予定日を超えて休業すること又は医師の指導に基づく休業の措置の期間を超えて休業することを労働者に強要することは、(2)のトの「不利益な自宅待機を命ずること」に該当すること。」 労働局の紛争解決援助制度男女雇用機会均等法、育児介護休業法、パート労働法に関係する紛争の解決手段についての説明は厚生労働省のパンフレットを紹介しますのでご覧ください。 労働局の紛争解決援助制度→http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/woman/dl/data02.pdf#search= |
会社には勤務軽減措置が義務付けられている。妊娠中の女性からこんな電話が有った。妊娠中体調が悪く有給休暇を使っていたが、全部使い果たしてしまった。上司と相談したが「辞めるしかないだろう。」と冷たい返事だった。どうしたら良いかとの問い合わせだった。風太郎は、会社には勤務軽減措置が義務付けられていることを説明し、必要が有れば労働局の雇用均等室が行政指導を行うことを話した。そして、「母子健康手帳」に医者の指導内容を記載して頂いて、それを会社に見せて交渉してくださいとアドバイスした。結構、しっかりした女性で、この情報をもとに自主交渉し、問題を解決したとのことであった。 以下、この点について法律ではどうなっているか説明することにします。 男女雇用機会均等法(平成19年4月1日改正均等法施行)12条及び13条には「妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置」が規定されている。そして、同法施行規則第2条の3には、勤務軽減措置などの具体的内容が規定されている。 この点について説明している厚労省や労働局のHPを下に紹介するので参考にしてください。 厚労省のHP→http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/seisaku05/01.html 栃木県労働局のHP→http://www.tochigi-roudou.go.jp/hataraku/kinto/ninnsinn.html 男女雇用機会均等法→http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/kintouhou.htm#s02 高知県のHP→http://www.pref.kochi.lg.jp/~koyou/navi/05/5-1.php 長野県労働局のHP→http://www.jaog.or.jp/JAPANESE/PUB/CARD/cardinfo.htm |








