労働相談奮闘記

労働者の悲痛な叫びを伝えたくて、そして解決に役立てて頂く為に

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京都に一澤帆布(いちざわはんぷ)という人気の鞄(カバン)店がありますが、経営をめぐる親族間の争いのとばっちりを受けて黒字にもかかわらず休業状態となり、自宅待機を命じられ12月10日には解雇通ことを受けました。

28歳から44歳の女性従業員ら7人は労働組合を結成し闘っています。
この闘いを広く知らせて欲しいとの要請が風太郎に届きましたので、ここに掲載します。

この紛争を伝えるメディア

 「一澤帆布の従業員、賃金カットなどを訴え提訴」(KBSニュース)→http://www.kbs-kyoto.co.jp/contents/news/2009/12/post_4714.htm
 「一澤帆布の従業員、未払い賃金支払い求め提訴」(asahi.com)→http://www.asahi.com/national/update/1201/OSK200912010168.html

【asahi.comの記事】
兄弟間で相続争いがあった布製かばんの老舗(しにせ)「一澤帆布(はんぷ)工業」(京都市東山区)の従業員ら7人が1日、同社に対し未払い賃金の支払いや地位確認を求め、京都地裁に提訴した。同社は現在、三男夫妻が経営しているが、7月から営業を停止し、従業員ら約30人を自宅待機させていた。
 訴状によると、従業員らは基本給が4割カットされるなどの労働基準法違反行為があり、うち契約社員1人は従来の半年ずつの契約が更新されず10月末で雇い止めされた、などとしている。
 01年の先代会長の死後、株の大半を三男の一澤信三郎氏夫妻に譲るとした遺言書と、長男信太郎氏に譲るとした遺言書があることが発覚。一時は長男が同社を経営したが、今年6月に、長男に譲るとした遺言書を「無効」とする判決が最高裁で確定した。
 信三郎氏は「経営から3年半離れていた間に一澤帆布の物づくりは変わってしまい、再開のめどが立たない。誠実に対応してきたつもりなので残念だ」と話している。
 信三郎氏は、同社とは別に「一澤信三郎帆布」も経営している。
 「一澤帆布労働組合ホームページ」→http://www12.ocn.ne.jp/~godoseni/ichizawahanpu.htm
====ナレーター====
今日の私は北風に乗り、ある喫茶店へ来ました。そこではAIGスター生命の裁判闘争について話し合いが行なわれていました。私はこの会社の嘱託事務員側が裁判で勝訴したとの噂を聞きつけ、取材に来たわけです。しかし、取材して知ったのは会社からの不当な訴訟による攻撃を勝訴することにより跳ね返しただけで、嘱託職員側の本当の勝利=解雇撤回の闘いはこれから始まろうとしているということでした。

いつものようにテーブルの切花にでもなって、ゆっくり話を聞こうかと思いましたがテーブルには切花はありませんでした。仕方なく、生身のまま銀産労組合員の肩に乗って聞くことにしました。お話をしてくれたのはAIGスター生命から事実上の解雇をされた女性労働者です。

話は2003年に遡ります。長年勤めてきた嘱託職員が一方的に雇い止めされました。期間契約の嘱託職員といっても何回も契約の更新が行なわれ、60歳の定年まで勤められるとの約束がありました。嘱託職員4名が銀産労に加入し、雇用の継続を求めて立ち上がりました。

この様な期間契約雇用の場合、裁判では契約書ではなく実態で判断されます。このケースでは限りなく期間の定めの無い社員に近いと考えられます。契約の更新は形式的で長期に亘って更新し続けているのであれば、判例をみても解雇は不当となります。契約の継続を求めることは、当然の権利です。

会社は団交には応じましたが、極めて不誠実なものでした。不誠実であるばかりでなく、会社は、組合が配布したビラにより、信用・名誉を毀損されたとして、銀産労に対して500万円の支払いと全国紙への謝罪広告の掲載を求める裁判を起こしました。

そして、その結果は地裁・高裁とも会社の敗訴となりました。会社は最高裁への上告を断念しました。更に、東京都労働委員会は銀産労の申立てを受けて会社側の団交での態度を不当労働行為(不誠実団交)と認定し誠実に団交をするよう命令をだしました。

解雇されてから既に3年近く経ちます。そして、今も闘いはまだ続いています。まだ、職場復帰を果たしていません。女性労働者にとって、これだけの長期に亘って闘い続けることは容易なことではありません。“もう十分に闘ったね”と言ってやりたい気持ちです。

AIGと言えばAIGスター生命をはじめ、AIU保険会社、アリコジャパン、アメリカンホーム保険会社といった大企業を傘下におさめる国際的金融資本です。これだけの大企業なら、裁判には優秀な弁護士による弁護団を組織し、莫大な費用をかけて臨んだはずです。

裁判に負けても未だに会社は反省の色さえ見せていません。このような裁判で何年にも亘って労働者を苦しめる権利が会社にあるのでしょうか。会社が日本の判例などを誠実に調査し、話し合いに臨んでいたなら平和的に解決していたのではないのでしょうか。国際的大金融資本の日本人を馬鹿にした態度であり、大企業の品格を汚す事件だと思わざるを得ません。

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