はじめに最近、代休や振休に関する相談が寄せられました。その相談内容に関しては「代休を悪用した悪質な労務管理」と題するブログ記事にしましたが、その記事の中で代休と振休の違いを解説する必要がありました。しかし、記事が長くなる為、別記事として作成することにしたわけです。●代休を悪用した悪質な労務管理→http://blogs.yahoo.co.jp/huchisokun/59357875.html 休日振替と代休休日振替と代休の違いについて、行政では労働基準局長から質問に答える形の通達として示されています。その通達分を下に示します。問:就業規則に、休日の振替を必要とする場合には休日を振り替えることができる旨の規定を設け、これによって所定の休日と所定の労働日とを振り替えることができるか。
答1:就業規則において休日を特定したとしても、別に休日の振替を必要とする場合休日を振り替えることができる旨の規定を設け、これによって休日を振り替える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定して振り替えた場合は、当該休日は労働日となり、休日に労働させることにならない。 答2:前記1によることなく休日に労働を行った後にその代償としてその後の特定の労働日の労働義務を免除するいわゆる代休の場合はこれにあたらないこと。(昭和23年4月19日 基収1397号、昭和63年3月14日基発150号) 休日振り替えは特定の休日と労働日を交換すること要するに、休日振替は、その休日が来る前に、休日を他の労働日と交換してしまうことです。例えば、4月25日(日)の休日を労働日とし4月26日(月)の労働日を休日として4月24日までに事業主が労働者の指示することです。下の表は土日が休みで1日の所定労働時間が8時間の前提でご覧ください。 この企業では日曜日を法定休日としています。また、就業規則上の定めが無いので日曜日から土曜日を1週間とみなします。 ※【振替2】では土曜日の休みを翌週の月曜日に振替へています。そのことによって初めの日曜日から土曜日までの1週間の労働時間が8時間×6日=48時間となります。休みを同じ週内に振替へないと40時間を超えることになるわけです。この場合、振り替えていますから労働日数の増減はありません。給料の範囲内の労働に見えますが、振り替えた週の労働時間が48時間と40時間を超えているため、8時間×0.25分だけは加算して払う必要があります。 ※【代休】では、日曜日に出勤しその代償として月曜日に休んでいます。形の上では【振替1】と同じです。しかし、日曜日になる前に振替措置を行いませんでした。従って、休日に労働したことになります。休日労働です。しかも、所定労働日数より1日余計に働きますので給料の枠の外になります。法定休日の賃金は1・35倍です。所定月給の外側として所定給与に休日労働時間の賃金の1.35倍の賃金が加算されて払われます。その代わり、月曜日にその代償として代休をとっていますから代休をとった時間に対する賃金の1.0倍の賃金が差し引かれます。労働者には0.35倍の賃金が残る計算になります。 == 休日振替によって週の労働時間が40時間を超えることが有る。== 既に、上の例で説明しましたが、休日を別の週に移してしまうことで当該週の労働時間が40時間を超えることがあります。この場合には、40時間を超えた時間については割り増しが必要になります。休日を振り替えているので所定労働日数は変動しません。従って、0.35、0.25、0.5といった割増部分が問題になる分けです。 代休は振替をせずに休日労働をした後での労働日の勤務免除上の例で説明したとおり休日の前日までに振替をせずに働いた場合、法定休日の場合には休日労働、法定外休日の場合には時間外労働となります。しかも、所定労働日数を超えて働くことになりますので、給料の枠外の労働です。休日労働では1.35倍の賃金が別払いされます。法定内休日の労働には週の所定労働時間が40時間を超えていれば1.25倍の賃金が加算されます。別の日に代償として代休を取った場合には1.0倍の賃金が差し引かれるわけです。労働者(企業)にとって振替が得か代休が得か同じ週内に振り替えれば、割増しの必要が無いので企業にとって振替は賃金の支払いを節約できます。しかし、振替は1日単位です。日曜日に2時間だけ出勤するなどの場合には代休の方が時間単位で代休を与えられるので利用されるようです。労働者にとっては、どうでしょうか。代休の方が金銭的に得のように思われますが、労働組合が無い過酷な職場では、代休が何十日も貯まってしまっているケースが見受けられます。休みなしで働く結果になりかねません。代休を取ることを前提に割増部分しか支払わない企業もあります。退職に際して貯まってしまった代休を取ることも出来ずに泣き寝入りするケースが多発しています。
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知って得するミニ知識
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企業に就職すると社会保険としては、健康保険と厚生年金に加入するわけです。病気などになると療養費については3割負担で受診や治療ができることは知られていますが、病欠で休んだ場合に生活費が出ることについては意外と知られていません。 この記事では、生活費として支給される傷病手当金について解説します。 【標準報酬日額の3分の2が支給される】大企業では病欠でも賃金が減額されずに支払われることもありますが、大多数の企業では病気で休むと有給休暇が無くなった段階で賃金がストップします。癌や心臓病などにならないに越したことは有りませんが、病気になって困るのは賃金がストップすることです。不十分ではあるけれど、その場合のセイフティーネットが傷病手当金です。この制度は、国民健康保険には有りません。企業で加入する組合健保や協会健保(旧政府管掌健保)に加入していると、病気で休み賃金が出ない場合に生活費としてでるのが傷病手当金です。 支給される金額は、病気欠勤1日当たり標準報酬日額の3分の2です。休み始めて4日目から支給されます。3日間は待機期間として支給が有りません。(最初の3日間は有給などであっても3日と数えます。) 標準報酬日額とは給与月額(正確には標準報酬額)を30で除した金額です。 1か月の給与36万円の場合、次の計算式のように12000円が標準報酬日額です。 標準報酬日額=36万円÷30=12000円、 心療内科の予約が1が月先になるが傷病手当金は、1カ月先になってしまうのか 最近は、うつ病などの罹患者が多く、心療内科や精神科の予約がなかなかとれません。この問題について、健康保険組合を指導する立場にある行政機関・地方厚生局(風太郎が電話したのは関東信越厚生局)の見解を聞きました。
その結果、私傷病で休むことは必ずしも病院の診察を受けなければならないと言うことではないが、私傷病で休んだことの認定は各保険者(健康保険組合)が行う。従って、各保険者によって多少の違いが有るかもしれないとのことでした。風太郎は、某健保組合に確認したところ、「予約をすると、傷病手当金の申請書に医者が遡って証明をするようですから問題ないと思います。」とのことでした。要は、医者の証明が必要と言うことでした。 某心療内科に予約日に遡って証明するか問い合わせたところ、「医師の判断なので答えられない。」とのことでした。休み始めた日から病気であったと主治医と交渉する必要があるようです。 一番大きな協会健保に確認したところ、そのような場合には、事情を説明した文書を書いて頂ければ認める場合もあるとの見解でした。 1ヶ月間の労働不能日数に対する傷病手当金の額は次式のようになります。 標準報酬日額 × 前月の労務不能日数 × 2/3=1ヶ月分の支給額 ここで、1か月の労働不能日数が30日の場合の傷病手当金の支給額を計算してみます。次式で分かる通り、24万円が傷病手当金として支給されます。 12000円×2/3×30日=240000円(労働不能日数が30日の場合、公休日を加えてよい)※支給上限額は80万円でこの網にかかる労働者は殆どいません。 健保財政の豊かな健保組合の場合、付加支給があることがあります。健保組合へ問い合わせてください。 会社を休んだ日が連続3日あれば4日目から支給されます。 2日休んで出勤し、また2日休んで出勤するということを繰り返していると傷病手当金はいつまで経っても支給されません。あくまでも3日休んで4日目から支給されます。勿論、病院で受診しておくことが大事です。傷病手当金の申請書に医師の証明が必要だからです。 企業によっては、病気で休んでも一定期間は給与が支給される場合がありますが、この場合には、傷病手当金は支給されません。但し、支給される給与が傷病手当金より少ない場合には、差額が支給されます。 風太郎は、協会健保に次のように問い合わせました。「うつ病などの場合、診察の予約が1カ月先と言うこともあり、休むことを先行しなければならない場合があるが、そのような場合主治医は1か月前からの証明をしない場合があると思うが、どうしたらよいか」 それに対して、医師の証明が得られなければ傷病手当金の支給はできないとのことでした。うつ病などで体調を崩した場合にはなるべく早く受診すべきです。 ●参考「協会健保(旧政府管掌店舗)のHP、傷病手当金の解説」→http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,271,25.html うつ病などではよくあることですが、治ったつもりで出勤し、2カ月勤務したらうつ病が再発した場合、発病して傷病手当金を受給し始めて1年6カ月が限度ですから、この場合には出勤した2カ月も通算して1年6カ月となります。 健保の加入期間が1年以上あれば、受給後退職しても1年6カ月は支給されます。加入期間が1年に満たない場合には、退職とともに支給も打ち切られます。 【傷病手当金の請求手続き】傷病手当金の手続きは、病人に任せるのではなく会社の人事や総務が行うべきですが、小さな会社では放っておかれることもあります。その場合には、病人本人が手続きします。会社がやると言っても本人が努力する部分はあります。 協会健保や組合健保に連絡して所定の申請書を郵送で送ってもらいます。(会社に申請書が用意されていることもあります。)健保組合によってはHPから申請書面をダウンロードできることもあります。 本人の記入欄は本人が記入します。 主治医の医師の証明をもらいます。(料金は、診断書ほど高額では有りません。数百円のことが多いようです。) 会社の総務などで休業証明をもらいます。(添付書類も必要な場合は準備してもらいます。) 会社から協会健保(健保組合)へ送付してもらいます。会社が協力しないときは、受け取って自分で送ります。 ※この流れを1カ月に1回必要になります。 【失業給付と傷病手当金】会社の仕事や人間関係でうつ病になり、一刻も早く退職したいと考えている労働者がいます。医師がそのように勧めているケースも多いと思われます。自殺未遂を繰り返す場合などには、命が一番大事ですから医師の言う通りかも知れません。しかし、経済的なことを考えるなら、まず、会社を休んで傷病手当金を申請し受給する道を選ぶべきです。既に、説明したとおり、健康保険の加入期間が1年以上あれば、退職しても治るまで1年半に亘って傷病手当金は出続けます。 辞めるにしても、受給権を得てから辞めた方が得に決まっています。たいがい、失業給付よりも傷病手当金の方が高額です。失業給付は、病気が治った月から受給すれば傷病手当金と失業給付と両方が受給できるわけです。 【傷病手当金に続けて直ぐに失業給付を受ける方法】自己都合退職の場合には、プラス3か月の待期期間が有りますが、今年3月30日から雇用保険法が改正となり、「正当な理由の有る自己都合退職」という扱いが設けられました。病気を理由に労働者の判断で辞めた場合にはプラス3か月の待期期間は無いことになりました。この点については、以下の記事を参照してください。●≪一部修正再掲載≫【失業給付】うつ病度で退職した場合、待期期間はなく支給がはじまる。 →http://blogs.yahoo.co.jp/huchisokun/58719230.html 注意しなければならないのは、失業給付は離職してから1年以内に受給し終わらないと権利が無くなります。そうならないためには、ハローワークに病気のために直ぐには受給できないので病気が治ったら受給しますという延長申請をだしておくことです。失業給付は、働くことができるのに失業状態である場合にしか受給できません。従って、傷病手当金を受給している間は受給できないことになっています。 うつ病は、労災の場合もありますが、労災認定には時間がかかります。認定までの時間生活ができなくなってしまいますから、とりあえずは傷病手当金を申請するのが一般的なようです。健保は嫌がりますが。 この情報は、協会健保などに聞きまくって得た情報です。それぞれの加入健保に確認をして対処してください。 【追記】風太郎の情報は、専門部署に問い合わせの上での情報ですが、所詮素人の情報です。コメントに重要なアドバイスをいただいていますので参考にしてください。 傷病手当金について行政機関としての説明できるのは各地方厚生局です。 |
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こんなことがあった。 ある男性労働者が風太郎を訪ねてきた。社長のパワハラで精神が破壊されどうしても出勤できず相談に来たのである。風太郎は、まず、心療内科の受診を勧めた。そして、診断書を出して休み、健保組合に傷病手当金を請求するようアドバイスした。 会社に戻って働くか否かは先の問題とし、当面は療養に専念する必要がある。精神疾患だから悩み判断を誤ることが多い。うつ病は、怖い病気である。罹患してから休職して治療を開始するまでの期間が長ければ長いほど治癒するまでの期間も長いと言われている。癌ならみんな間違いなく休むだろうに、うつ病だって深刻な病気である。早期治療に越したことはないのである。 本題に移ろう。最初は、風太郎のアドバイス通り進み、健保組合に傷病手当金の請求を行ったが、健保組合から手当金の振込先を会社にするよう求めてきたのである。その為の委任状を提出して欲しいと言ってきたのである。 風太郎は、本人の口座に振り込むのが原則で、会社に振り込むことを労働者が求めたときに同意書が必要になると説明した。これは、以前、同様なことが有り、社会保険事務所に確認し同事務所から健保組合を指導してもらった経験があったので直ぐに答えられたわけである。 しかし、今度は労働者がいくら説得しても、その健保組合では、そういうルールになっていますということで譲らなかったのである。しかも、委任状を出さなければ支払いができないと言われた。全く不当である。 【地方厚生局という組織】 風太郎は、行政から指導してもらうしかないと考えたが、社会保険事務所から健保事業は健保協会に移管されていて、健保協会は政府機関ではないから行政指導はできないことは明らかだった。しかも、社会保険庁や社会保険事務所は近いうちに消えてなくなることになっている。(民主党政権で変わるかも知れない。)悩んだ末、あちらこちら聞きまくり、健保組合に対する行政指導をするのは、地方厚生局であることが分かった。地方厚生局に電話して確認したところ、そういう問題が有れば指導しますとのことであった。 地方厚生局とは、どのような組織かというと、ここで説明するよりウィキペディアの解説を見ていただいた方が早いと思うので以下をクリックして頂きたい。いずれにしろ、このような問題が発生したら各地方厚生局から指導してもらうことになるので覚えておくと役立つと思う。それにしてもこの組織は、道州制を先取りしたような組織に思えた。勿論、風太郎は道州制には反対である。 |
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企業に就職すると社会保険としては、健康保険と厚生年金に加入するわけです。病気などになると療養費については3割負担で受診や治療ができることは知られていますが、病欠で休んだ場合に生活費が出ることについては意外と知られていません。 この記事では、生活費として支給される傷病手当金について解説します。 【標準報酬日額の3分の2が支給される】 大企業では病欠でも賃金が減額されずに支払われることもありますが、大多数の企業では病気で休むと有給休暇が無くなった段階で賃金がストップします。癌や心臓病などにならないに越したことは有りませんが、病気になって困るのは賃金がストップすることです。 不十分ではあるけれど、その場合のセイフティーネットが傷病手当金です。この制度は、国民健康保険には有りません。企業で加入する組合健保や協会健保(旧政府管掌健保)に加入していると、病気で休み賃金が出ない場合に生活費としてでるのが傷病手当金です。 支給される金額は、病気欠勤1日当たり標準報酬日額の3分の2です。休み始めて4日目から支給されます。3日間は待機期間として支給が有りません。 標準報酬日額とは給与月額(正確には標準報酬額)を30で除した金額です。 1か月の給与36万円の場合、次の計算式のように12000円が標準報酬日額です。 標準報酬日額=36万円÷30=12000円、 1ヶ月間の労働不能日数に対する傷病手当金の額は次式のようになります。 標準報酬日額 × 前月の労務不能日数 × 2/3=1ヶ月分の支給額 ここで、1か月の労働不能日数が30日の場合の傷病手当金の支給額を計算してみます。次式で分かる通り、24万円が傷病手当金として支給されます。 12000円×2/3×30日=240000円(労働不能日数が30日の場合、公休日を加えてよい)※支給上限額は80万円でこの網にかかる労働者は殆どいません。 健保財政の豊かな健保組合の場合、付加支給があることがあります。健保組合へ問い合わせてください。 会社を休んだ日が連続3日あれば4日目から支給されます。 2日休んで出勤し、また2日休んで出勤するということを繰り返していると傷病手当金はいつまで経っても支給されません。あくまでも3日休んで4日目から支給されます。勿論、病院で受診しておくことが大事です。傷病手当金の申請書に医師の証明が必要だからです。 企業によっては、病気で休んでも一定期間は給与が支給される場合がありますが、この場合には、傷病手当金は支給されません。但し、支給される給与が傷病手当金より少ない場合には、差額が支給されます。 風太郎は、協会健保に次のように問い合わせました。「うつ病などの場合、診察の予約が1カ月先と言うこともあり、休むことを先行しなければならない場合があるが、そのような場合主治医は1か月前からの証明をしない場合があると思うが、どうしたらよいか」 それに対して、医師の証明が得られなければ傷病手当金の支給はできないとのことでした。うつ病などで体調を崩した場合にはなるべく早く受診すべきです。 ●参考「協会健保のHP、傷病手当金の解説」→http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,271,25.html 【受給期間は1年6ヶ月間】 支給期間は、傷病手当金を受給し始めて1年6ヶ月間です。勿論、それまでに治った場合には出勤したところで打ち切られます。 うつ病などではよくあることですが、治ったつもりで出勤し、2カ月勤務したらうつ病が再発した場合、発病して傷病手当金を受給し始めて1年6カ月が限度ですから、この場合には出勤した2カ月も通算して1年6カ月となります。 健保の加入期間が1年以上あれば、受給後退職しても1年6カ月は支給されます。加入期間が1年に満たない場合には、退職とともに支給も打ち切られます。 【傷病手当金は非課税です】 傷病手当金は、保険給付であり非課税です。従って、確定申告の必要はありません。 【1か月に1回の受診は必要です】 傷病手当金の請求は1カ月に1回です。従って、少なくとも1カ月に1回の受診は必要になります。 【傷病手当金の請求手続き】 傷病手当金の手続きは、病人に任せるのではなく会社の人事や総務が行うべきですが、小さな会社では放っておかれることもあります。その場合には、病人本人が手続きします。会社がやると言っても本人が努力する部分はあります。 協会健保や組合健保に連絡して所定の申請書を郵送で送ってもらいます。(会社に申請書が用意されていることもあります。)健保組合によってはHPから申請書面をダウンロードできることもあります。 本人の記入欄は本人が記入します。 主治医の医師の証明をもらいます。(料金は、診断書ほど高額では有りません。数百円のことが多いようです。) 会社の総務などで休業証明をもらいます。(添付書類も必要な場合は準備してもらいます。) 会社から協会健保(健保組合)へ送付してもらいます。会社が協力しないときは、受け取って自分で送ります。 ※この流れを1カ月に1回必要になります。 【失業給付と傷病手当金】 会社の仕事や人間関係でうつ病になり、一刻も早く退職したいと考えている労働者がいます。医師がそのように勧めているケースも多いと思われます。自殺未遂を繰り返す場合などには、命が一番大事ですから医師の言う通りかも知れません。 しかし、経済的なことを考えるなら、まず、会社を休んで傷病手当金を申請し受給する道を選ぶべきです。既に、説明したとおり、健康保険の加入期間が1年以上あれば、退職しても治るまで1年半に亘って傷病手当金は出続けます。 辞めるにしても、受給権を得てから辞めた方が得に決まっています。たいがい、失業給付よりも傷病手当金の方が高額です。失業給付は、病気が治った月から受給すれば傷病手当金と失業給付と両方が受給できるわけです。 注意しなければならないのは、失業給付は離職してから1年以内に受給し終わらないと権利が無くなります。そうならないためには、ハローワークに病気のために直ぐには受給できないので病気が治ったら受給しますという延長申請をだしておくことです。失業給付は、働くことができるのに失業状態である場合にしか受給できません。従って、傷病手当金を受給している間は受給できないことになっています。 うつ病は、労災の場合もありますが、労災認定には時間がかかります。認定までの時間生活ができなくなってしまいますから、とりあえずは傷病手当金を申請するのが一般的なようです。健保は嫌がりますが。 この情報は、協会健保などに聞きまくって得た情報です。それぞれの加入健保に確認をして対処してください。 【追記】風太郎の情報は、専門部署に問い合わせの上での情報ですが、所詮素人の情報です。コメントに重要なアドバイスをいただいていますので参考にしてください。
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【労働契約法の位置づけ】 日本には、不幸なことに募集採用から退職解雇に至る全ステージを律した法律は無かった。不十分な法律ではあるが3月1日から施行された労働契約法が今後充実されればその役割を果たすことになる。 労働契約法は、激しい労使の対立の中で生まれた関係で、労使の意見が対立している部分については削除され僅か19条の法律である。労働契約法は、最高裁の判例で確立している判例法理を法律にしたものと言われている。 であるならば、整理解雇の4要件など労働契約法の中に組み込まれてしかるべきところ、経営側の反発が強く条文化されなかった。その結果、僅か19条しかない法律となってしまった。しかし、今後の裁判に於いて、この法律の果たす役割は大きくなるだろう。 【優先順位】 労働契約、就業規則、労働協約、労働法規、判例法理の関係と書いたが、効力が大きいのは法律である。法律の中でも一番上に位置するのが憲法である。憲法の中でも雇用労働問題に関する条文は沢山ある。関係する憲法条文を最後に掲載するとして、直接労働問題を律しているのは27条2項と28条である。 憲法27条2項では、「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。」として、その結果は労働基準法となっている。また、28条は、言わずと知れた団結権と団体交渉権である。 優先順位は、憲法、法律、労働協約、就業規則、労働契約の順となる。 【基準法を下回る契約は無効】 そして、労基法13条では「この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。」としている。これにより個々の労働契約も就業規則も労働協約もこの基準法を下回ることはできないのである。 よくある話であるが、ウチの会社では残業代はでないと言われ、同意書まで書かされて働いているケースがあるが、それはその同意書自体無効ということになり、残業代の請求は可能である。 【労働協約は就業規則や個々の契約に優先する】 労働組合法16条では「労働協約に定める労働条件その他の労働者の待遇に関する基準に違反する労働契約の部分は、無効とする。この場合において無効となつた部分は、基準の定めるところによる。労働契約に定がない部分についても、同様とする。」 また、労基法92条には「就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない。」同93条には「労働契約と就業規則との関係については、労働契約法(平成19年法律第128号)第12条の定めるところによる。」そして、労働契約法12条には「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。」 労働協約とは、労働組合と会社の交渉の結果生まれる協定文書である。会社の就業規則は会社が勝手につくるものである。これによって、協約は就業規則や個々の契約に優先するのである。 法律が最優先することになるが、既に書いたように労働者の就職から退職解雇までの全ステージを律する法律がまだない。労働契約法はできたもののたった19条の粗末な法律である。従って、これからも判例法理は依然として重要となっている。 以下に参考のために、労働問題に関わる憲法の条文を載せておく。 〔基本的人権〕 第11条:国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。 :生存権は基本的人権の一つだと思うが、ワーキングプアーの存在は、この法律が守られていないことを意味する。為政者にとって、憲法が邪魔になるのはよく分かる。 〔自由及び権利の保持義務と公共福祉性〕 第12条この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。 〔個人の尊重と公共の福祉〕 第13条すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 :ワークライフバランスは掛け声だけであり、個人や家族の幸福を尊重しようとする経営者は少ない。 〔平等原則、貴族制度の否認及び栄典の限界〕 第14条すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 :現実にある男女の賃金差別。均等法で間接差別を禁止したが経営者団体の反対で粗末な法律となってしまった。 〔奴隷的拘束及び苦役の禁止〕 第18条何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。 :奴隷的拘束は労働問題と関係ないだろうと言う人もいるだろうが、労働相談の現場には、これは奴隷的拘束だろうと思われる相談が現実にある。 〔思想及び良心の自由〕 第19条思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。 〔信教の自由〕 第20条信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。 2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。 3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。 :経営者が新興宗教の信者で、宗教上の行為を強制されるケースがある。 〔集会、結社及び表現の自由と通信秘密の保護〕 第21条集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。 2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。 〔居住、移転、職業選択、外国移住及び国籍離脱の自由〕 第22条何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。 2 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。 :辞めさせない。同業他者への就職を妨害するなどの相談は結構多いのである。 〔生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務〕 第25条すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。 〔勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止〕 第27条すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。 2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。 3 児童は、これを酷使してはならない。 〔勤労者の団結権及び団体行動権〕
第28条勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。 |







