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フクロムシ&コブクロムシ怪獣なんでも研究所
地震、噴火、核ミサイル いつ現れるのか プルガサリ…

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Capter44『イーグルドライバーの決意』
「松戸から特殊誘導弾到着は09:30の予定、作戦開始は10:00とする。各セクションは点検・整備を急げ」
「隊長!テレオペレーションシステムに不具合があって復旧が短時間では不可能です」
特戦研のエンジニアのひとりが悲痛な表情で訴える。櫛田はしばし沈黙した。
「どのくらいかかる」
「少なくとも5時間は…」
「そんなには待てない。有人操縦は可能なのか」
「それは問題ないです。でもそれはすこぶる危険かと…」
「かまわん。おれが操縦する。すぐにコクピットをスタンバイしてくれ」

   櫛田はパイロットスーツを装着するため、駐屯地の一角に構えられた装備庫へ急いだ。ロッカールームのドアを開けライトのスイッチを入れ振り返ると、思わず身体が硬直した。そこにはすでにパイロットスーツを装着した大柄な男が立っていたのだ。
「だれだ!きさま!」
 叫ぶと同時に、素速く拳銃を構える。
 男は櫛田を静止してゆっくりとヘルメットをとった。
「高来先輩…」
 櫛田は言葉につまる。
 櫛田は防衛大学時代貴幸の2年後輩で、空自と陸自に配属は別れても貴幸が南鳥島空域で消息不明になるまで交友は続いていた。
「ずいぶん久しぶりだなあ。櫛田元気だったか」
「無事だったんですか。でもその格好…」
「すまん!」
 混乱して呆然と立っている櫛田のみぞおちに貴幸の鋭いパンチが食い込む。
  不意を突かれた櫛田は、無言でその場に崩れ落ちた。
「あの白い化け物は俺が日本に呼び寄せたようなもんだ。すまんがこの決着は俺につけさせてくれ」
   貴幸は再びヘルメットを装着し、ロッカールームのドアを静かに閉めると小走りにグランドへ向かって駆けていった。

 すでにリガートのミサイルポッドには松戸より輸送された超塩基カプセルを内蔵した特殊誘導弾が装填されている。
「隊長スタンバイOKです。D-5は一発しかありません。十分にお気をつけて」
 貴幸は無言でうなずくと、リガートのコクピットに身を沈め、ただちに左右のスラスターを起動させた。
「よし、全システムオールクリア、リガート00-07これよりジャイガー迎撃に向かいます」
   貴幸は操縦桿を握るとスラストレバーを全開にする。
   先端部が失われ残った右脚の大腿部と左脚が折りたたまれ、まるでいびつなラグビーボールのように見える迷彩色の機体は、轟音と白煙を残して上昇するとゆっくりと東京湾方向へ消えていった。

   台場から有明にかけての臨界副都心は一面火の海となって黒煙が厚く空を覆っている。火勢はまったく衰える様子を見せない。豊洲ではイリスの脚を止めるべく陸自のアパッチ5機がイリスの前方に展開しているのが遠望で確認できた。
  リガートはあえて戦闘空域を迂回し、中央埋め立て地に向かった。
 黒煙のベールをかいくぐって埋め立て地に接近すると、煙幕の隙間から累々と折り重なったギャオスの死骸を踏みにじりながら対峙している2頭の巨獣の姿を確認した。
   両者とも相当体力を消耗しているのか、自ら仕掛けようとする様子をみせない。ただお互いの視線の先にいる強敵をにらみながら、まるで彫像のように静止している。
  ガメラの腹部の光はますます輝度を増し、自爆の時が近づいていることは誰の目にも明らかだった。

「こちらリガート00-07、CIC応答願います。まもなく青海地区上空に到達、ガメラ誘導準備してください。これより作戦を実行します。そこに高来千里はおりますでしょうか」
突然の思いがけない呼びかけにCICの片隅にいた千里は仰天した。スピーカーから聞こえてくる声は確かに貴幸の声だった。
「な、なんであんたがそこにいるのよ!」
千里は、オペレーターのデスクに駆け寄ると、大声でマイクに向かって叫んだ。
「櫛田に頼んで代わってもらったんだ。ジャイガーは俺が呼び寄せたようなものだからな。自分のやったことには責任をとらんといかんだろ。俺がもし戻らなかったら梓を頼んだぞ。CIC、ガメラ誘導をお願いします」
「ばかなことはやめて!あんた梓に父親らしいことひとつもしてないじゃない」
日頃気丈な千里の眼から涙があふれる。それは真弓の知らない千里の表情だった。

「いったいだれが操縦しとるんだ!リガートはおもちゃじゃないぞ。すぐに引っ返させろ」
 棚橋大臣が大声でオペレーターにつめよる。
 「高来貴幸……もと空自のイーグルドライバー…私の夫です…」
  千里は棚橋大臣を射るような視線でにらみつけた。
「時間がない。高来さん早く黒霊珠を!官庭でオスプレイが待機してる!」
 齋藤次官の呼びかけに千里は涙を払うとためらわずエレベーターに駆け込む。悟も真弓も後に続いた。
 「私たちも行きます。黒霊珠と蒼霊珠は私たちの手の中にある。これで東京を救わないと…だんなもひとり死なせやしない。そんなかっこよく別れられてたまるか!」
  
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   3人は齋藤の命令を受けた陸自隊員に促され官庭のヘリポートに着陸したオスプレイ2号機の後部ハッチに走り込むと、デイバックから妖しく明滅している漆黒の珠を取り出し、透明な強化プラスチックの格納容器に手際よく装填した。
  2機オスプレイはハッチを閉めると爆音とともに離陸、全速力で臨海副都心を覆う黒煙のベールの中へ突入していった。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

いよいよクライマックスに突入
と…思わせといてまだまだ引っ張りますよ〜
続きはまた来年 乞うご期待

  • やはり どんな物語でも感動するものはいいですね。
    あとはゴジラのようにメルトダウンがメインにならないとこもいいと思います。
    ただ ジャイガーの牙は後ろ向きのがいいかも?

    [ ebi*4*super ]

    2015/12/26(土) 午前 6:19

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    ちょっと突っ込まれそうなところもあるんですが、あまりにお話がリアルすぎると面白くないと思いましてちょっと大胆な展開にしてみました(^^;
    ジャイガーはまだぜんぜん完成が遠いのでバランスみながらいろいろいじってみたいと思いマッス

    フクロムシ

    2015/12/26(土) 午前 8:42

    返信する

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