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フクロムシ&コブクロムシ怪獣なんでも研究所
地震、噴火、核ミサイル いつ現れるのか プルガサリ…

書庫『ガメラ4』妄想の小部屋

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Chapter17 『死神の大鎌』
「大臣!なぜそのような重大な要件を閣議決定だけで軽はずみに了承したのか!」
 いつもは穏和な斎藤政務次官が統合作戦司令室全体に響き渡るような大声で防衛大臣にくってかかった。
  制服組はただ事の成り行きを黙認していたが、どの監部もまるで斎藤を嘲笑するかように唇端を微妙にゆがめているのが見て取れた。
 保守党の中でも鷹派と言われている棚橋防衛大臣は斎藤を凝視しながら、黙って聴いていたが、そのけんまくを断ち切るように毅然とした態度で一喝した
「これはもう決定事項なのだよ斎藤君。我々には1億国民を亡国の民としてはならない義務がある。それに日本の領海外での米軍の軍事行動について我が国が直接関与できる立場にはない」
  斎藤は小刻みに震える拳を止めることができないまま沈黙するしかなかった。
「14:40 ひむか、ふたかみ、あだたら 最終防衛ラインに到達。第5護衛隊群するすみ、いけづき作戦海域に向け行動中、15:10 到達予定、14:50 ひむかより目標索敵のためSH-60J2機発進しました」
 
 その頃、第7艦隊の最新鋭原子力空母T・J・ホイットモアの長大な飛行甲板には、ただ一機、大柄で不吉な漆黒の全翼機がいまにも飛び立たんと臨戦態勢で待機していた。
 その機体の弾倉にはコードネーム“リーパーズシックル”と呼ばれるネオニュートロン弾頭を装備した大型バンカーバスター弾が静かに眠っている。
 やがて発艦クルーが待避し、スチームカタパルトが白煙を上げるとその黒い怪鳥は轟音と共に北北西の空へ猛スピードで上昇し、瞬く間に視界から消えていった。
 
 15:30 先発のラプター編隊が目標海域に到達したが、海面にはなにひとつ目標の痕跡を認めることができない。
 ひむかから発進したSH-60J2機も2マイル離れて現場海域を哨戒していた。
  ラプター編隊の任務は目標を日本領海外に足止めすること、ペンタゴンは日本政府とEEZ内での作戦についてはなんら関知しないという盟約をむすんでいた。
  やつは深く息を殺して海中に潜んでいるにちがいない。
 レーダーもソナーも何者かが放つ強力な電磁波によってジャミングされていたが、そのこと自体が目標に近づいていることを強く示唆していた。そのとき赤外線スキャナーが目標の熱源を捕捉した。
 
  ラプターの編隊は獲物を見つけた猛禽のように2000m上空から目標に向かっていっきに急降下を開始する。そのとき直下の海面から白い水蒸気が立ち上ったかと思うと、青白い閃光が海中から上空に向かって放たれた。蒼竜王のハドロンビームだ。
 空自のF-15より運動能力の勝るラプターはすぐさま回避行動を取ったが、たちまち先攻の8機がビームの餌食となり空中に飛散した。
 のこり12機から発射されたハープーンミサイルが水中で一斉に爆発する。泡立つ海面からまたもうねるようにハドロンビームがラプターをねらう。まるで意思を持ったかのように上昇する3機を追尾し、木っ端微塵に粉砕した。
 
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T・J・ホイットモア艦載機20機御前崎南東80マイルの太平洋上にて目標と接敵交戦中!」
 SH-60Jからの報告に佐嶋艦長は冷静に命令を下す。
「目標座標ロックオンせよSSM全弾飽和攻撃!」
ひむか、ふたかみ、あだたら、そしてするすみ、いけづきのVLSから一斉に90式艦対艦誘導弾が発射された。太平洋上に鈍い発射音がこだまする。
 数分後、SH-60Jに誘導され海自の5艦から発射された対艦誘導弾が白い軌跡を描きながら目標海面に折り重なるように着弾した。再び巨大な水柱が海面から幾本も立ち上がる。
「全弾着弾を確認!」
 SH-60Jからの報告を受けひむかのCICでは小さな歓声が上がった。
 数十mにも立ち上がった水柱をかき崩すように海中から赤褐色の巨大な影が浮かび上がる。
「よし目標をいぶりだしたぞ!」
 上空からラプターが一斉に機銃掃射とミサイル攻撃を浴びせるが蒼竜王は微動だにしない。その巨大な禍津神は北西方向に向け再びハドロンビームを放射した。
 数秒後海面を切り裂きながら一直線進む光束がするすみの右舷から貫通し30度近く屈折、続いてあだたらの艦首を直撃した。2艦は瞬く間に爆裂飛散し海中に没した。
「するすみ、あだたら被弾消滅!」
ひむかの戦闘艦橋に戦慄が走る。
「何故我々の位置を捕捉できるんだ!滝口取り舵いっぱい最大戦速!ただちに戦闘海域より離脱!」
佐嶋艦長の命令が艦橋にこだまする。
 その直後、ひむか乗組員は熱くまばゆい光の束に艦体ごと飲み込まれていくのを肌で感じた。
 
 主を失ったSH-60Jは、本土の基地へ向けて悲痛な面持ちで戦線を離れた。かろうじて残った数機のラプターも残弾がなく、母艦に帰投するほかなかった。 
 空域を離れ上昇するラプターとすれ違いに、北上してきた黒い怪鳥が上空から蒼竜王に向かってゆっくりと降下していく。 
  蒼竜王が巨体を反転させ上空を見上げた瞬間、怪鳥の機体下部からネオニュートロン弾頭を装着したバンカーバスター弾が発射された。
 16:10 ついに「死神の鎌」が振り下ろされたのだ。
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
かなりいいかげんな展開で、蒼龍王VS自衛隊(米軍)いよいよ第2ラウンド開始です〜
みなさんもうよくご存じと思いますが、米空母T・J・ホイットモアはハリウッドのSF映画「インディペンデンスデイ」の米国大統領の名前です〜ネオニュートロンはもちろんパゴスを倒したアレですね
艦上戦闘機タイプのラプターは存在しませんし、もちろんステルス爆撃機もwww
その他もろもろかっこいい言葉の響きだけで使わせてもらってます。もちろん原子物理学なんかまったく判りませんし、戦闘海域の位置や領海の区域なんかの表現もまったくアバウトです〜
怪獣オヤジの中2病爆発 まあ雰囲気だけお楽しみくださいませ〜
さてさて次はやっぱガメラが登場すべきかなァ〜それとも奈良の山中で展開されるサスペンス・・・
また脳内でうまくまとまったら続き書きますのでどうぞヨロピク〜

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Chapter16 『オペレーションアポカリプス』
 小笠原諸島近海を航行していた米第7艦隊所属の空母“T・J・ホイットモア”の艦長ジャック・キャナルズ大佐は戦闘艦橋の艦長席でじっと目を閉じて微動だにしなかった。
 「艦長、統合参謀本部からの緊急指令です」 
  キャナルズはレシーバーを手に取ると、厳しい表情で黙って聴いていたが最後に「イエスサー」 と一言静かに応答すると艦橋全体に響くほどの大声で命令を発した。
「オペレーションアポカリプス発動!」
 飛行甲板にすでに臨戦態勢で待機していた20機のF22Nラプター艦上戦闘機が爆音を響かせながら次々と発進していく。
 戦闘機群が全機発艦後、後部エレベーターから不気味な真っ黒い怪鳥がせり上がってきた。
 ステルス爆撃機B2を幾分小型にしたような機体はいままでまったく認知された記録のないまったく新しい艦上攻撃機と思われる。
「まさかこれを使うことになるとは・・・」
 キャナルズは終始無表情であったが、背筋を走る悪寒を止めることができなかった。
 
 同時刻、遠州灘を哨戒していた海自横須賀基地所属の最新鋭DDH“ひむか”“ふたかみ””あだたら”の3艦は防衛省中央作戦室の指令に基づき、大王崎と知多半島伊良湖岬を結ぶ最終防衛ラインに展開を開始した。
「艦長、こんな本土の近くに防衛ラインをしいて大丈夫なんでしょうか?もし我々が目標を殲滅することが出来なかったらあっさり再上陸を許すことになってしまうのでは…」
 ひむか副長の滝口二佐は怪訝そうに艦長の佐嶋一佐に尋ねた。
「はなから俺たちがあのとんでもない怪物に太刀打ちできるなんて、お偉いさんたちは考えてないよ。ロングレンジで攻撃して足を止めるぐらいがせきのやまさ。我々のSSMのような通常兵器ではかすり傷ひとつ負わせることはできないだろう。要は最前列で米軍のお手並み拝見と言うところかな。米軍は日本の領海内にやつが浸入する前に勝負をつけにかかるらしい。どうもうわさではとんでもない新型兵器の使用を政府に打診してきたそうだ。米軍にとってはまたとない実戦試験のつもりなんだろう。これが実用化されたら核なんて何の意味も持たなくなるくらいの代物らしい…どうやら我々は広島、長崎に続いて三度目の愚行の目撃者にされるみたいだ」
「新型兵器って・・・?」
 滝口はこわばった表情で恐る恐る聞き返した。
「どうやらネオニュートロン兵器・・・らしい」
「ネオニュートロンが実戦配備されてたんですか!」
滝口は絶句した・・・
 ネオニュートロン…放射性物質の原子核反応を瞬時に停止たらしめ、生物の有機合成を破壊、石化崩壊させる一種の生物兵器。それは試作段階で50年前に2度実戦使用されたことがあった。
 一度は北京、そしてもう一度は日本、放射性物質を常食とする巨大原始生物を瞬時に殲滅した極秘記録が残っている。
 開発者の糸魚川博士をして悪魔の所行と言わしめ、博士の死後封印され長く忘れ去られていた。しかしその技術理論は密かに米国に流出していたのだ。
 もしこれが実用化されると核兵器が無力化され、抑止力としての核の存在が価値を失うだけでなく、その使用規模によっては連鎖反応で、地球上のすべての生命の滅亡に繋がりかねないまさに死神の鎌…それを振りかざした戦いがいま始まろうとしている。
初冬だというのに佐嶋艦長の額にひとすじ冷たい汗が流れた。
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
いやあもうやけくそでいろんなところからアイデア拝借してます〜
「ゴジラVSキングギドラ」みたいなものですねェ〜おもちゃ箱をひっくり返したような状態ですゥ
いったいどこからのいただきものなのかチェックしてみてね
さていよいよ人類VS蒼竜王、第2ラウンド開始デッス こうご期待
 
 

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Chapter15 『天羽々斬(アメノハバキリ)』
「こないだ悟君に“天羽々斬(アメノハバキリ)”の話しかかってそのままになってない?」
夕べの会議の疲れからか、のぞみの車窓からぼんやり景色を眺めながらまどろんでいた悟は唐突な千里の問いかけにすぐ返答することができず一瞬固まってしまった。
のぞみは富士川橋あたりにさしかかっていたがあいにく雨模様のため、富士山は低く立ちこめた雲のベールに包まれ裾野の一部しか目視できない。
「たしか初めて大学でお会いしたときにお聞きしたような記憶が…」
悟は自信なさそうに額に手をあてながら小声で答えた。
 
「真弓に聴いた話だと、柳星張の社で封印として祀られてた十束剣は刃渡りが30cmくらいだったそうね。おさらいだけど、十束剣というのは十束の長さの剣という意味で固有の剣のことじゃなく総称なのね。そうなると社の沢の剣は形状的には矛盾するのよ。もともと柳星張の社は葛城一言主神社の分霊社であることは前に話したわよね。葛城神社の祭神は事代主神、つまり恵比寿神ね。えべっさんというと七福神ででっかい鯛を抱えて笑ってる絵よく見るでしょう。漁業の神様よね。恵比寿神のもともとの神格は海の向こうからやってくる海神でクジラやジンベイザメなんかの巨大な海洋生物のことだと言われてる。もしそれが巨大な亀だったら…」
 
 千里は新横浜駅で買った缶珈琲の空き缶を左手に取り、いつものようにグルグルと無意識に廻しながら独り言のように話している。真弓と悟は遠くを見ているような視線の千里の横顔を黙って見つめていた。
 千里は2人の表情など気にする様子もなく言葉を続けた。
「それにこれも前に言ったと思うけど恵比寿は蛭子(ヒルコ)…国生みの時に生まれたオニッコなのよね。天津神に逆らう者、アウトローな存在であったことは間違いない。また出雲神話では大国主神の子、託宣の神として登場する。国譲りのとき天津神からの要請を受諾するかどうか大国主神の使者が事代主に尋ねにいったとき、事代主は海で釣りをしてたんだって…そんでもって国譲りにOKするよう言ったとか言わなかったとか…話が逸れちゃったね…ダハハ」
千里はひとり楽しそうに微笑んだが、真弓と悟にはとうてい笑えそうにない話だった。
 
「十束剣というと記紀神話の中にたくさん登場するけど、中でもメジャーなのが“天羽々斬剣”と“布都御魂剣”…悟くん知ってる?」
理系の悟には理解できるはずもなく思いっきり首を横に振った。
「まず“天羽々斬”これはスサノオが八岐大蛇を退治するときに使った神剣で、八岐大蛇のシッポにあった“天叢雲剣(アメノムラクモ)”にあたって刃が欠けたと記紀神話に記されてる。欠けた刃…話が飛躍するけど、それが社の沢にあった剣だったらどうよ…剣というとどうしても両刃の剣を想像しちゃうけど、ガメラの甲羅を貫いた蒼龍王のシッポって私には剣に見えたよ。ギャオスの超音波メスも切れ味からすればまさに剣かもしれない。柳星張の触手テンタクランサーも…それらを象徴するものが十束剣、私の妄想かもしれないけど…」
 いままで想像も出来なかった千里の奇想天外な想像力に真弓も悟も驚きを隠せなかった。
 
「またまた話が飛んじゃったけど、もうひとつが“布都御魂(フツミタマ)”これはタケミカズチが葦原中国を平定したときに使った霊剣で神武東征のときのもその霊力で軍勢を邪神の毒気から覚醒させ、大和征服の邪魔をする禍津神を退けたといわれてる。このあたりは記紀神話ではポピュラーなお話だけど、拡大解釈して古代日本の話じゃなくって宇宙規模で考えたらどうだろう。葦原中国の平定は異界からの侵略だったら…私たちはもともと異界の民で先住民を駆逐してこの世界を乗っ取った。守部文書ではそういうことになってる。前にもこんなこと話したわよねェ。ところで先の二振りの神剣、どちらも奈良の石上神宮にご神体として祭祀されてるんだけどまずはそっちへ行ってみない」
あまりにも千里から溢れるパワーに圧倒されて、2人は条件反射のようにうなずいた。
 
「でもその前に、真弓が預かってる鉄器の謎を解かないと、それがすべての鍵だよね。それとその古絵図はたぶん葛城山あたりじゃないかと…葛城神社の奥山には”八束之岩屋”という遺跡があるんだけどその周辺の地形のように思うんだけど…」
千里の脳細胞には関西地方の古い遺跡周辺の状況はほとんどインプットされているらしい。
 いつもながらその卓越した分析力と判断力が、悟にはこの上なく頼もしく思えた。
「それと石上神宮の神剣はもちろんイミテーションだと思う。というか本当の剣はそんな飾り物じゃなく四体の神獣を象徴するもの、あるいはそれらを倒すことのできるゆいいつの弱点…でもヒントぐらいはあるかもしれないね。むしろ気になるのが、それらの神剣が発掘された拝殿の奥の聖地。そこに行ってみたいかも〜。でも禁足地だから入れてもらえないかなぁ 斎藤さんに頼んでなんとかしてもらおうか」
  千里の話は止まらない。2人が千里の奇想天外な仮説に酔わされているうちにのぞみは京都駅に滑り込んだ。
 数日ぶりの京都の空気に悟はプラットホームで思いっきり深呼吸した。そのときほとんど同時に目に飛びこんできた電光掲示板の臨時ニュースに3人とも一瞬凍りついた。
 
「13:30頃、海上自衛隊対潜哨戒機P3Cが三重県大王崎南東沖合180kmの太平洋上で蒼龍王と思われる巨大生物を捕捉、現在伊勢湾西岸方面に向かって北上中!」
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
いやあ忘れかけた頃にやってくる妄想小説です〜
「ガメラ3」では、四神獣伝説をベースにした伝奇的な設定にめっちゃ惹かれました
でも、よくよく観直すとかなり消化不良なんですよねェ〜スパイスにはなってるけど、味付けが薄いというかあまり整合性がとれてない…
その辺をうまく説明できないかと、無い知恵絞って四苦八苦してるんですがなかなか難しいです〜
まあ、素人のお遊びですからこんなもんで精一杯ですけど、楽しんいただけたら嬉しいデッス
ではではこのあとどうなりますことやら、期待しないで待っててくださいませ〜

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Chapter14 『踊らぬ会議』
 時間を少し遡る…10月24日、防衛省第3会議室
担当官僚は無表情のまま、既成事実を綴った報告書を整然と朗読している。
 
  ガメラを撃退した神岡の巨大生物は以後「守部文書」に習い“蒼龍王”と呼称する。“蒼竜王”の全長約190m体長80m体重1万2千tと推定され、多量の放射性因子を帯びている。そのため近接戦闘には対放射線防御装備及び攻撃時周辺地域への放射性物質飛散に十分な対処を要する。
有史以前の獣脚類に酷似しているが、前肢は発達し2足歩行、移動速度は毎時約60km。反重力原理を利用したと思われる飛行能力を有す。飛行速度はマッハ2.5+α。なんらかの生態ステルス機能を有し、レーダーによる捕捉が極めて困難。生物学的に見て地球上の既存生物に該当する分類なし。
 進化の過程で自然発生したものではなく、人類以外の知的生命体によって人工的に創造された生態兵器の可能性が高い。よってその知的生命体の意思により操作・誘導されているものと思われる。その目的は不明。
「守部文書」の記録から5世紀以前、同類の巨大生物が我が国に出現していた公算大。神岡での出現時ニュートリノの異常検出から、ワームホールの発生となんらかの関係があるものと考えられる。
 またガメラおよび13年前に京都に出現したギャオス変異体との関連性は否定できない。
 “蒼龍王”の防御能力は堅固で、通常火力による攻撃では外皮貫通も不可能、行動能力低下の兆候もなく、自衛隊の攻撃力で排除することは極めて困難。また強力な自己再生能力を有するため、細胞レベルでの殲滅が必要不可欠。
 運動能力はガメラを凌駕し、主な攻撃手段は直接闘争の他、口腔内より光束エネルギー熱線の放射による目標物の溶解殲滅。その温度は数千度に達すると推測され、ガメラのプラズマ火球をも粉砕可能。また空間を自らの意思により変位させ熱光線を屈曲、確実に目標に到達させる能力を有し、ガメラ戦闘時に致命的ダメージを与えた。尾部先端のブレード上の器官にエネルギーを集積しガメラの腹部を貫通、内部からの核エネルギー放射により爆裂崩壊に至らしめた…云々
 
 その後、千里は「守部文書」の解読状況について淡々とアウトラインを報告したのみで、核心部分についてはあえて公表を控えた。その内容は防衛省の制服組にとっては退屈なものだったらしく、彼らはほとんど興味を示さなかった。
 それは千里にとってはかえって好都合であり心の中では彼らを嘲笑している自分を表情に出さないよう努力していた。
   真弓も同様でミスカトニック大学での研究成果を報告したが、イリスついてはすでに過去のものと認識されているのか思いの外反応は鈍かった。
 千里があえて伏せていたとはいえ、蒼龍王と劉朱鶏そして黒霊亀の関連性についての認識は政府としてはあまり重要視されておらず、具体的な殲滅計画以外まったく興味がない様子だった。真弓もまた発表しながらも言いようのない無力感にさいなまれていた。
 日高博士も原子物理学の見地からは現時点ではあまりにも不確定要素が多く、あの鬼神のごとき巨大生物の正体を解明するには、神岡における一連の事象及びオリオン座超新星爆発の兆候に関するデータの収集・解析がぜひ必要である旨、報告するに留まった。
   結果、出席者全員が巨大生物の正体も新たな防衛策も具体的になにひとつ示唆できるはずもなく、日付が変わってもなんら成果を得られないまま延々と続いていた。斉藤政務次官もその雰囲気を苦々しく思っていたが、自分からは口を開くこともなくただ沈黙を続けていた。
 
 会議は午前1:00をまわった頃、千里の予言どおり何の成果も得られないまま終了した。 
 とりあえずのところ危機的状況は脱したとみて、南鳥島を中心とした太平洋側の日本周辺海域の警戒を継続し、明日出航の“はつしま”の調査結果を待って現在日本で発生している異常現象を再分析、今後の対処方法について検討を行うという半ば強引に無難な結論が導かれた。
 ただその結果とは裏腹に、米国政府との間で世界を震撼させるような密約が交わされていたことを民間人の審議員は知るよしもなかった。

 会議室から退席した5人は予想されていたこととはいえ、成果のない疲労感に言葉少なだった。米森は明日の出航に備え足早に退席した。
真弓は無言で見送ったが、明日出航前に横須賀に行くよう千里に即されていた。その後千里、真弓、悟の3人で奈良飛鳥へ向かう約束をして別れた。
 
 翌朝午前10:00新横浜駅北口、前日の会議の疲労感が尾を引いて少々体は重かったが、千里と悟は横須賀へ米森を見送りに行った真弓と待ち合わせていた。
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
ひさびさの妄想小説デッス。今回から舞台は奈良県飛鳥地方に移る予定ですけど〜、時間が少し逆流してしまいました
怪獣たちの再登場はいつになるんでしょうねェ〜まだまだ先は霧の彼方ですゥ 
なんせ妄想の産物ですから行き当たりばったり…あまり期待せずにユルユルお付き合いくださいませ〜 

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Chapter13 『救世主の影』
 熱く深い乳白色の不定型な霧の壁の向こう側に巨大な影がユラユラと蠢いている。緑黄色の二つの光源からまるでサーチライトのように、うねる水蒸気を貫き天空に向かって光線が放たれている…低周波の地鳴りと水蒸気の噴出音の隙間から甲高い記憶にある咆哮が聞こえたような気がした。
 
 米森は不吉な影に怯えるように唐突に目覚めると、そのとたん場違いなまぶしい陽光が眼に飛びこんで思わず両手で顔を覆った。
 意識はまだ混濁していて自分の置かれている状況がまだ十分理解できない。
「気がつかれましたか?すぐに担当医をお呼びしますね」
 点滴を調整しながら若い看護師が微笑みながら声をかけた。反射的に体を起こそうとしたが、全身が鉛のように重く自由がきかない。
「ここはどこ?今日は何日・・・」
 力のないか細い声で看護師に尋ねた。
「ここは横須賀の総合病院。今日は11月3日文化の日で祝日ですよ」
 11月3日… “はつしま”が夏島岸壁を出港したのが10月25日だったので、あの惨劇が起こったのは28日、ということは5日間以上意識を失っていたことになる。
 初老で小太りの人の良さそうな担当医が病室へ入ってきた。彼の説明では、火山性の有毒ガスを多量に吸引したため、一時的な全身麻痺の症状を誘発し、昏睡状態に陥ったらしい。ただ毒性の低いガスなので後遺症も残らず数日中に回復できると思われるが、その間には幻覚や幻聴の症状が現れる可能性があるのでしばらくは安静が必要とのことであった。
 さっきの巨大な生物の影も幻覚だったのだろうか。それともあの神殿から脱出するときに実際に目撃したのか…幻なのか現実なのか自分には判断がつかなかった。
 米森は、むしろ自分のことより乗組員の安否が気がかりだった。あれだけの大事故で、全員が無事であるとは考えにくい。ただ無事でいてほしいと心の中で願っていた。
 自分の判断に瑕疵は無かったか… あの悪天候の中作業を強行しなければもっと違った結果になっていたのではないか…急激に上昇してきた浮遊岩礁を回避する選択肢が他になかったか…米森は自責の念から脳内で絶え間なく自問自答を繰り返していた。
 
 翌日、海上保安庁の係官が病室を訪れ、60名の乗組員の内54名が負傷の大小はあれ無事生還していることを聞かされた。ほとんど奇跡に近い生還率である。
 にわかには信じられない出来事ではあるが、切断された艦尾部分は海面下にあった浮遊岩礁の一部と思われる岩塊に支えられる形で、“ゆきなみ”の救助活動が始まるまで急速な沈没を免れ、ほとんどの乗組員が比較的軽傷で救助されたとのこと。そしてその中には東都工大の唐澤博士も含まれていた。 
 あの巨大な影が我々を助けてくれたのでは…信じがたいことではあるが、米森にはなぜかそう思えてならなかった。そして、係官からもうひとつにわかには信じられない出来事を知らされた。あの浮遊岩礁はその後、海底に再度沈降したのではなく忽然と消滅したというのだ。
 あの巨大な岩礁が…そしてレーダーから消滅する寸前、円盤状の未確認飛行物体が岩礁から飛び立ち、北北西の方向に亜音速で飛び去ったという。それがいったい何を意味するのか、米森は漠然とではあるが生還の謎が解明できたような確信を覚えた。
「またあいつに助けられたのか…」
 心の底から熱いものがこみ上げ、流れ落ちる涙をどうすることもできなかった。
 
 翌朝、トントンと病室をノックする音に目をさました。体をゆっくりと起こしながら「どうぞ」
 条件反射的に答えると同時にバタンとドアが開き、前が見えないほど大きな花束を持った長身の女性が勢いよく入ってきた。
 そしてその後には最も会いたかった人が静かに立っている。
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
久しぶりの妄想小説です〜これから物語は新たな展開を見せ始める予定です。あくまで予定ですけど〜
そろそろ怪獣が登場しないといけないかも〜
これからお話の舞台は奈良県飛鳥地方へ…さてさてどうなりますことやら乞うご期待

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