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妙は死、法は生なり此生死の二法が十界の当体なり
宇宙の運行――それは、「法」であり「生」である。宇宙の運行を起こしている根源の力――それが「妙」であり「死」なのであります。
《中略》
それらの働きというというのは、目にみえるわけではない。星の誕生も、物理的には物質が移動し組み替えられるだけです。しかし、そこに、発動性、能動性をみていく、その働きがある故に宇宙の生は展開していく。これが「開」であります。また宇宙のあらゆる物質が各個バラバラに存在するのではなく、お互いがお互いを具え合っている。そしてより大きな宇宙生命を形成している。これが「具になります。更に、さまざまな生命の集合離散が、価値を生み出し、また、次の新たな生命を生み出す。それは「蘇生」であります。
こうした働きが、宇宙の根源のリズムであるといえるかもしれない。これらの働きがなければ、宇宙は単なる無生の存在であることになってしまうのであります。
後半部分は、「妙の三義」の説明になっている部分。
「妙」が宇宙の根源の力としたとき、その具体的な働きを説明するのが「妙の三義」です。
妙は死、法は生なり――という言葉。耳慣れてはいたのですが、あらためて学んでみると
すごいもんです。
これまでの「死」というもののイメージが払拭された感じがします。
自分の中にある死…変な言い方なんですが、死は待つものじゃなくって、
言い換えると、自分を根源的に支えてくれているもの――と捉えることすらできます。
死は忌み嫌うイメージがありますが、仏法からみる死は、なんとダイナミックなこと!
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『生死一大事血脈抄』池田会長講義
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謗法不信の者は「即断一切世間仏種」とて仏に成るべき種子を断絶するが故に生死一大事の血脈之無きなり。
なお、ここで法華経譬喩品の「即ち一切世間の仏種を断ず」の「世間」の文字に注目しておきたい。一切世間の仏種を断ずるということは、成仏といっても世間のなかにあるということを教えております。世間のなかで人間として真摯に生きていくなかに成仏の実証があるということです。社会から離れ、閑静なところに逃避して悟り、成仏があるのではない。仏は生活、人生の中にあります。
しかして、このあらゆる衆生の成仏の種子が南無妙法蓮華経であるが故に、妙法を信ぜず毀謗することは、一切世間の仏種を断ずることになるのであります。
自分の性格や人生を見つめると、「あーこんなんじゃなぁ…」などと、現実の自分をさげすんで
さらにみじめな気持への追いやることもあります。
もうちょっとましな生き方はできないもんかと、情けなさに押しつぶされることもあります。
本当に目指している自分は、こんな姿じゃない!などと理想の自分を頭に描いてみたり、
そして、そんな自分を表に出さないように、はたまた見透かされないように汲々としてまう…
自分を肯定できないことの辛さは、誰もが経験することではないかと思います。
もちろん私もです。
そんな時、この指導を読んで時、「そうじゃないんだ!」と気づかれてました。
みっともなかろうが、失態をやらかしていようが、貧乏のどん底だろうが
いかなる姿であったとしても、その自分の姿自分の人生から離れてしまっては
仏法から遠ざかってしまう――ということでした。
世間の中の自分、そして自分の人生に目を背けてはいけない。
その裸の自分の中に、仏法があるし、仏の生命が涌出するんだと。
みっともなくてもいいじゃないか!
かっこ悪くてもいいじゃないか!
そんな姿をもってご本尊に向かう日々は
なかなかもって心地よいものです。
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伝教大師云く「生死の二法は一心の妙用・有無の二道は本覚の真徳」と文、天地・陰陽・日月・五星・地獄・乃至仏果・生死の二法に非ずと云うことなし、是くの如く生死も唯妙法蓮華経の生死なり、天台の止観に云く「起は是れ法性の起・滅は是れ法性の滅」云云、釈迦多宝の二仏も生死の二法なり
あえていえば、生によって“有”となり、死によって“無”となるわけです。しかし、この“無”とは絶対無ではない。仏法では“空”の意味であります。
ともあれ、ともに妙法蓮華経のあらわすところの働きであり、妙法蓮華経のとる二つの存在の仕方といえます。このことは、逆にいうならば、万物の生死の二法、有無の二道をしめしていくけれども、その体は、常住普遍の妙法蓮華経そのものであるということなのであります。
万物が生死の形をとる――とうことは、あまりにも至極当然のこととして、私たちは知っています。
あまりにも当然のことすぎて(もちろんその影響力というものを外した場合ですが)
生命がとる「生死」という“表現方法”に、ふと不思議な気持ちになりました。
生命が十界を持つことの不思議にもつながることなのかもしれません。
生死とは妙法蓮華経の存在の仕方――
今の私には、とても大切な重要な話に思えてなりません。 |
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