秘密な京都

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奈良ホテル(7)

「館内案内ツアー」のつづきです。
 
今回の話は、私が最も感動したお話し・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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イギリス・ロンドン出身の建築家。お雇い外国人として来日し、政府関連の建物の設計を手がけた。また工部大学校(現・東京大学工学部建築学科)の教授として辰野金吾ら、創成期の日本人建築家を育成し、明治以後の日本建築界の基礎を築いた。(ウィキペディアより)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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長崎ホテル(1898〜1908)
 
ジョサイア・コンドル設計。
 
明治末期、極東の最高級ホテルと称賛されたホテル。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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ですが、日露戦争(1904〜1905)を機に、それまで海外の玄関口だった長崎が、その座を神戸・横浜に譲り始めたことをきっかけに、ホテルは衰退。
 
たった10年で廃業となりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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辰野金吾(1854〜1919)
 
ジョサイア・コンドルを師に、東京駅、日本銀行本店等多くの建築物を世に出した建築家。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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奈良ホテル(1909〜)
 
辰野金吾の設計。 日露戦争をきっかけに、海外からのお客様を迎え入れるために作られました。
 
 
 
 
 
さて・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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時代は流れて、平成25年5月。
 
奈良ホテルは、本館一部のリニューアル工事を行いました。
 
その工事過程の中で倉庫の片隅から239点の銀食器が見つかりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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これらの大半には、鉄道省直営時代の「JGR」(Japanese Government Railways)のイニシャルが刻印されていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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そしてその中に、4本のサーバースプーンがあり・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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その柄には「JGR」ではなく、「NHL」と刻印されていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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4本のサーバースプーン以外に、奈良ホテルが現役で使用していたティーポットにも「NHL」と書かれているものがあることを従業員が発見。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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奈良ホテルが「NH」のマークに対して、「NHL」とは何か?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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ティーポットの底面には、英国シェフィールドのマッピン&ウェブ社の刻印がされていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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さらに別の倉庫から発見された古い木箱。
 
その中に入っていた金・銀器を確認するとすべてにMappin & Webb社の名が刻印。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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その総数、13種類およそ1600本。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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(「NHL」と刻まれたトング)
 
調査の結果、「NHL」とは、奈良ホテルではなく、
長崎ホテル(Nagasaki Hotel Limited)の略であることが判明。
 
 
長崎ホテル閉館前に、新聞に掲出していた競売広告の数1600本と一致。
 
日露戦争をきっかけに廃業した長崎ホテルが、日露戦争をきっかけに建設された奈良ホテルにカトラリーを譲渡したことがわかったそうです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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奈良ホテルはすぐさま、そのカトラリーに相応しいプレートを作成。
 
もちろんマークは、「NHL」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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そして、フルコース食器1セットを長崎に寄贈。
 
現在、グラバー園旧リンガー住宅で展示されています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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奈良ホテル案内をしていただいた辻さん、ホテルへ辰野金吾のお孫さんがやってきた際、氏のエピソードとして「困った人がいたら、何はさておいて駆けつけたような人だった」と聞いたそうです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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師である、ジョサイア・コンドルが建築した長崎ホテルが苦境に立たされたとき、手を差し伸べた(カトラリーを買い上げた)中心人物こそが、辰野金吾ではなかったのでしょうか。
 
現に、長崎ホテル廃業の直前、辰野は長崎を訪れているのだそうで、同じ「NH」と略される奈良ホテルがその金・銀食器を引き継ぐのは、自然な流れだったのかもしれません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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もうすぐ奈良ホテルは耐震工事に入るそうです。その際、例えば床下等、館内のあちこちから歴史的発見があるのでは、と辻さんは仰っていました。
 
 
 
 
100年のホテル、まだまだ興味深いニュースが続くかもしれません。
 
 
 
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 

閉じる コメント(18)

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こんなすごいものが倉庫に眠っていたとは・・・。
改修工事のときは相当腕のいい大工さん達に入ってもらわないと大変ですね。
今は本格的な木造建築を手掛けることも少なくなってきたので、いい職人が数少なくなってきたので心配です。

2016/2/21(日) 午前 1:25 [ 221st ] 返信する

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おはようございます。

最高の傑作品ばかり。
凄いです。
オールぽち☆

2016/2/21(日) 午前 9:16 [ 杉原 ] 返信する

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そんな歴史があったんだね。
ここで予習してから行くと理解もスムーズだよね。

2016/2/21(日) 午前 10:10 emmy 返信する

感動です!!
私も人のために何をおいても駆けつけられる人になりたい。

2016/2/21(日) 午前 10:14 [ いけずな京女 ] 返信する

゚*。(o'∀')b。*゚こんにちは♪
ホテルの改修で、このような発見があるとは〜
食器にも歴史があり、秘密が隠されている…素敵ですね〜
ナイス☆彡

2016/2/21(日) 午前 11:07 マー 返信する

長崎ホテルとのエピソードも素敵ですが、これからも新たな歴史的発見があるかも…と思うと、ワクワクしますね〜!
( ´ ▽ ` )ノ

2016/2/21(日) 午後 1:40 [ chi*o*peko*i ] 返信する

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長崎ホテルというのがあったのを初めて知りました。
こちらは全体が洋風建築なんですね。華やかな金器銀器が似合う感じがします。
こういうのが倉庫の片隅に眠っているのがすごいですね〜。
もっと地味なことも含めて、耐震工事でのいろんな発見が楽しみですね。

2016/2/21(日) 午後 2:52 [ 東霞 ] 返信する

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金吾ちゃん=ねずみ男♪

2016/2/21(日) 午後 5:44 なんでもかんでも食べるよ♪はるお 返信する

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> 221stさん

辻さん曰く、「倉庫のゴミ箱の中に・・・」とおっしゃっていました。マッピン&ウェブのことも奈良ホテルスタッフ誰もわかっていなかったそうで、会社に問い合わせて古い台帳を調べてもらい、確かに長崎ホテルに納品されていた事実を確認したそうです。

2016/2/21(日) 午後 11:45 ずぅ 返信する

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> 杉原さん

金銀器がこのような輝きを保っていたわけではなく、磨きにずいぶんお金をかけられたようです。100年経って、その輝きが復活した時、感慨深いものがあったでしょうね。ナイス感謝。

2016/2/21(日) 午後 11:48 ずぅ 返信する

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> emmyさん

他にも逸話はいっぱい聞かせていただきました。ぜひご家族とお出かけください。プリンス用のお子様ランチもありますよん♪

2016/2/21(日) 午後 11:49 ずぅ 返信する

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> いけずな京女さん

しっかり読んでいただきありがとうございます。カトラリー一つにも調べるとこんな歴史がある。長崎と奈良をつなぐ師匠と弟子の逸話。面白いです。

2016/2/21(日) 午後 11:51 ずぅ 返信する

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> マーさん

100年の歴史がこの金銀器に込められている。とっても感動しました。ナイス感謝♪

2016/2/21(日) 午後 11:53 ずぅ 返信する

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> chi*o*peko*iさん

案内していただいた辻さんの話では、まだ「開けていないもの」が多数あるようです。ほとんど記録が残っていないホテル。今後いろんなものが明らかになっていくと思うとワクワクしますね。

2016/2/21(日) 午後 11:55 ずぅ 返信する

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> 東霞さん

戦後のGHQの接収によって、いろんなお宝が散財したり、記録がほとんど残っていないホテルです。これから色んな所からお宝が「発掘」されるかもしれませんね。

2016/2/21(日) 午後 11:57 ずぅ 返信する

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> はるお

せめて、水野晴郎と言わんかいっ!

もう一度、コメントやり直しっ!!

2016/2/21(日) 午後 11:58 ずぅ 返信する

これらの食器、長崎に残っていたら、被爆していたんやろなぁ。。。
そう思うと、数奇な運命やなぁ。

2016/2/22(月) 午前 1:36 [ - ] 返信する

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> ぶんぶんさん

そうですよね〜 カトラリー一つ一つにも魂がこもっているように思いました。

2016/2/22(月) 午前 11:52 ずぅ 返信する

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