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黒田勝弘氏の「日本離れできない韓国」の最終章とあとがきから、まとめてみた。教えられえるところの非常に多い書物であった。
「近年、“東アジア共同体”がよく語られる。東アジア共同体論とは、端的に言えば日中韓の三国提携論である。日本の思想史で言えば、“アジア主義”である。アジア諸国、わけても中国、韓国と手を結び、共存共栄することが、日本の生きる道というわけだ。 かっての“大東亜共栄圏”は、日本が中心のアジア主義だったが、近年の“東アジア共同体”論は、明らかに中国中心のアジア勢力圏構想であり、そこに日本や韓国を引き込もうというものだ。この中国主導の構想は、米国を意識したものである。 つまり米国勢力圏との対抗であり、その意味では、日本が中国に代っただけの“大東亜共栄圏”の21世紀版である。日本にとってその危険性は、日本がアジアに引き込まれ、再び米国と対立関係になるということだ。 日本は戦前、北方大陸をはじめアジアに、国家利益を設定しすぎたため、そこから抜け出せなくなった。そのために、米国を代表する海洋勢力と対立し、敗戦という亡国の憂き目にあったのである。 そこで得た歴史的教訓は、“アジアには深入りするな”である。大陸からの脅威には、備えなくてはならない。しかし、深入りは禁物である。韓国との付き合いも、そのへんに秘訣がある。難しい使い分けだが、うまくやらないと、日本はまた失敗する。 近年、靖国神社や歴史教科書問題で、中国や韓国と外交摩擦が起きている。これに対して、国の内外から、“アジア軽視”とか“アジアからの孤立”ということが、非難がましく言われる。“こんなことでは、アジアのリーダーにはなれない”という、お説教もある。 しかし、こういう話はくせ者だ。“アジアと仲良く”、“東アジア共同体”、確かに心地よい。しかしこれに誘惑されてはいけない。日本の近現代史の教訓は、アジアに深入りするなである。場合によっては、“アジアでの孤立”の方がよい。“孤立を恐れるな”である。 韓国が政治的激動の時代だった1980年前後、駐韓日本大使に須之部量三という方がいた。温厚な人柄で名大使だった。ソウル特派員となり、韓国ウオッチャーとして本格的に取組もうとしていた筆者に、大使はこういわれた。 “韓国・北朝鮮には足を二本とも入れてはいけません。入れるのは一本だけにし、もう一本は必ず外へ出しておきなさい。そうしないと、いざという時に足が抜けなくなりますから”。そのことを、念頭に書いたのが以上の文である。」 黒田氏は、その長い韓国生活から、“世界で最も反日でありながら、最も親日なのが韓国である”と言う。逆に日本人にも、全く同じことが言えるかもしれないと、私は思う。 韓国が、竹島だ、靖国だ、教科書だと日本をいい気で攻撃していたら、その間に中国が、“高句麗は中国の地方政権だった”とする研究論文を発表したり、朝鮮民族の聖地といわれる白頭山で、冬季オリンピックの聖火を点火したりしている。 北朝鮮崩壊に備えて、侵攻する下地づくりという見方もある。さすがに、中国には腰の低い韓国民も怒っている。しかし、日本への場合と違って、政府が余り怒らない。結局、韓国は北を向くのか、南を向くのか、両足を入れずに注視しよう。
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