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ボイス10月号に、評論家・日下公人(くさかきみんど)氏の「ぺこぺこすれば損をする」というレポートがある。その一部を要約しコメントしたい。
「わが国のマスコミは、アジア外交に関して、“日本が強く主張すると、反発を買って摩擦が増える。相手の言うことを聞いたほうがよい」と一貫して主張してきた。 ところが最近、日本人の価値観が大きく様変わりして、正反対の論調が出てくるようになった。朝日、日経、NHKなど、中国寄りのメディアは、同じ発言を繰り返し、国民を誘導しようとしているが、国民の多くはもう騙されない。 日本人は、アメリカやアジア諸国に、日本が強い外交姿勢を示すのを望んでいる国が多いことに気づいた。今や大半の日本人は、“日本がぺこぺこして得をすることは何もない。逆に損ばかりする”と感じている。 そもそもどんな国にも、考え方の異なる勢力が存在する。現在、権力をもった勢力の要求にばかり合わせていると、政権交代が起きたときに困る。重要なのは、相手の主張に合わせることでなく、まず、“日本の主張はこうだ”と原理原則を打ち立てることである。 政治家も、この国民意識の変化を喜ぶべきである。中国に何か言われたら、“その要求を呑めば私は落選してしまう”と断ればよい。実際、落選の恐怖は現実のものになっていて、有力な“親中派”議員は、昨年の衆院選でほとんど落選の憂き目にあった。 国民はいまや、経済的損得よりも国家としての品格や名誉に関心を高めている。安倍晋三氏が圧倒的人気を集めたのが、その象徴である。そうした価値観の背景にあるのが、あれほどの大不況に見舞われながら、底割れしなかった日本経済への信頼だ。 小泉氏のアジア外交を、失敗と捉える人もいるが、これは現実を見ていない発言である。 確かに中韓との外交関係はよくないが、これは小泉首相がアジア外交に失敗したからではない。中国と韓国が、対日外交に失敗したのである。 中国に投資している外国資本は一位が台湾、二位が日本である。中国は日本と台湾に頼るしかない。わが国は中国に、“行儀よくしなければ投資をしない”と言える立場なのだ。 経営者に聞くと、9割が中国投資で損をしている。中国に投資しないと考える社長が増えている。中国の理不尽な要求に、“即撤退”という行動をとる人も増えている。 以前の日本では、財界の首脳が“経済に悪影響を及ぼす”というと、国民は何となく納得し、その考えを支持するムードがあった。最近はそうした発言に、多くの国民が、“自社の儲けばかり言うな”と反発する。 国民は、ビジネスの側面でも筋を通すことを求めている。日本の企業の競争力は強いから、媚を売らなくても、中国とビジネスが出来る。日本は、強い経済を背景にして、強気で対外関係を築ける時代に入っている。」 安倍総理が選出されるや、多くの新聞が一斉に「アジア外交の回生」を主張している。そのほとんどが、停滞を日本側の責任にしている。相手側の非を鳴らす書き方はほとんど見られない。マスコミが、ここで“中国や韓国のやり方にも非がある”というだけで、日本の外交や政治は、相当やりやすくなるはずである。
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